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AKB川栄李奈さん、突然の卒業発表 事件乗り越え「一から夢追う」
AKBの川栄李奈さんが、グループ卒業を突然発表。事件を乗り越えて、「演技の勉強をして、一から夢を追いかけたい」とファンらに語りかけました。
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AKBの川栄李奈さんが、グループ卒業を突然発表。事件を乗り越えて、「演技の勉強をして、一から夢を追いかけたい」とファンらに語りかけました。
AKB48の川栄李奈(かわえい・りな)さん(20)が26日、グループを卒業することを発表しました。さいたまスーパーアリーナでのコンサート中、突然の発表。川栄さんは「去年の事件があって、握手会に出られなくなって、これからも出られることはない」と苦悩を明らかにしました。川栄さんは昨年5月、ファンとの握手会の最中に暴漢に斬りつけられて負傷し、その後は握手会から遠ざかっていました。具体的な卒業時期は未定といいます。
川栄さんは舞台上で「去年の事件があって、握手会に出られなくなって、これからも出られることはないし・・・。周りの人は気にしなくていいと言うけど、自分はやっぱり気になってしまって・・・」としたうえで、「演技の勉強をして、一から夢を追いかけたいと思いました」と決意を語りました。
事件があったのは昨年5月25日夕。岩手県滝沢市で開かれた握手会で、青森県に住む無職の男(24)がファンを装って近づき、折りたたみ式の長さ50センチのノコギリで斬りつけました。川栄さんと入山杏奈さんのメンバー2人、スタッフ1人が頭や手にけがを負いました。
盛岡地裁は2月、襲った男に懲役6年の実刑判決を言い渡す一方、「ファンとの平穏な交流イベントの最中に突然、激しい攻撃を一方的に受けた」「強い驚きとともに、殺されるかもしれないとの恐怖まで覚えた」と、川栄さんらが被った精神的苦痛を認めていました。
この裁判では、男がノコギリで切りつけた際、メンバー2人が叫び声を上げながらうずくまり、両手で必死に頭部をかばっていたところを、意に介さず攻撃し続けたと検察側が指摘。男の動機については、仕事が見つからず、誰かに八つ当たりしてうっぷんを晴らしたいと人気アイドルらを無差別に切りつけた――というものでした。
キングレコード広報部は判決後、「このような犯罪が二度と起こってはならないと思います。今後も安全面を第一に考え握手会などの運営をしてまいります」とコメント。会場の入り口ではゲート型の金属探知機2台による持ち物検査を実施したり、劇場内でもステージと客席の間に鉄柵を設置、警備員も増員したりして、「会いに行けるアイドル」の警備体制を大幅に強化していました。
川栄さんは神奈川県出身。AKB48のメンバーとして「最初の頃、まったくついていけなかった」とインタビューに答えています。「ダンスの経験がなくて練習では全然踊れませんでした。公演も苦手。劇場公演でシングル曲を披露したとき、私は不十分なまま出演してしまい、舞台の真ん中あたりで、突っ立っていたことがあります」。
しかし2013年、テレビ番組の学力テストで最下位になり、「センターバカ」に選ばれたことで、逆に人気が急上昇。将来を期待されたなかでの、襲撃事件でした。
川栄さんはこれまでのインタビューで「目標は女優です。計画は立てず、ゆっくりあわてず、流れにまかせて、確実に進んでいきたい」と答えています。今回、「演技の勉強をして、一から夢を追いかけたい」と語ったのも、悲しい事件を乗り越えて本来の夢を追いかける決意表明とみられます。