エンタメ
青酸カリ事件、小説で予言?練炭・心中…2014年おすすめ犯罪小説
人間の本能や欲、異常な心理をさらけ出す犯罪は、昔から小説のテーマになってきました。2014年も、事実を超えて人間の真実に迫る小説が、性と金と情を描き出しました。収穫の6作です。
エンタメ
人間の本能や欲、異常な心理をさらけ出す犯罪は、昔から小説のテーマになってきました。2014年も、事実を超えて人間の真実に迫る小説が、性と金と情を描き出しました。収穫の6作です。
人間の本能や欲、異常な心理をさらけ出す犯罪は、昔から小説のテーマになってきました。2014年も、事実を超えて人間の真実に迫る小説が、性と金と情を描き出しました。収穫の6作です。
再婚の代償が命だなんて・・・。金持ちの老人の後妻に収まり、遺産をせしめていく女。金の亡者たちの枯れない色欲と強欲のせめぎあいが、おぞましくもリアル。衝撃の末路にうなります。堂々の直木賞受賞後第1作。酷似する進行中の事件がどうなるのかも気になるところではあります。
【関連するとみられる事件】青酸カリ毒殺事件を予言?
玲緒奈は、さえない男から金を巻き上げる婚活詐欺のプロフェッショナル。用済みになった男を自殺と見せかけて殺すが、その前に「夢中になれるようなお話をしてよ」と猶予を与える。内容次第で「死刑」が延びるという、アラビアンナイトのような設定。暴君だけど空っぽな彼女に必要だった物語とはなんでしょう? ラストシーンには希望さえ感じるのです。
【関連するとみられる事件】練炭連続殺人犯の心模様
東京の郊外で、ある夫婦が惨殺され、犯人は現場に残ったのは「怒」という血文字。冒頭からかなり血なまぐさい。そして、正体不明の3人の男が次々と登場。犯人はいったい誰? 殺したのは何故? 事件が事件を呼び、疑心暗鬼が人の情と非情をえぐりだします。まさにノンストップストーリー。
【関連するとみられる事件】東京都世田谷区で家族が惨殺された未解決事件など
女性が被害者となったストーカー事件への、著者の怒りが生んだサスペンス。暴行事件の犯人が懲役を終えて出所、逆恨みで復讐しようと被害者を狙う。被害女性が相談を持ちかけた女探偵もまた、元恋人からストーキングされていて・・・。暴力に立ち向かおうとする女たちの力強さと、男たちの人としての弱さが対照的。運命と偶然に翻弄される人間の悲しみが浮かび上がります。
【関連するとみられる事件】様々なストーカー事件
姿を消した恋人を探し、男はあるカルト教団に入り込む。性欲につけこみ人を操る冷徹な教祖のもとでは、テロ計画が進行中だった。スパイとなり別の宗教団体にもぐり込んだ男は、温かく受け入れられ、自分の人生を見つめ直す。すべてを飲み込もうとする運命に対峙する人たちの美しさ。米国のノワール系文学賞デイヴィッド・グーディス賞に日本人で初めて輝いた純文学作家の怪作です。
【関連すると見られる事件】オウム真理教の一連の事件や海外で起きたテロなど
大阪・十三のキャバクラで出会った美女に誘われ、浪人生が破滅のループに引きずり込まれる。死の女神の放つ言葉は、知的で教養にあふれながら、これでもかと悪意を放ちつづける。どこまで行ってしまうのか。怖い物見たさ全開で引き込まれます。「文芸賞」の全選考委員が絶賛した、圧倒的なデビュー作。
【関連しているとみられる事件】現代版、心中事件