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【動画】麻美ゆま、闘病体験語る「思わぬ中傷」「過去含めて再出発」
卵巣腫瘍の闘病生活から復帰し、活動を再開したタレントの麻美ゆまさん。治療の激しい副作用や、あらぬ偏見との戦い。その過酷な体験を語った。
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卵巣腫瘍の闘病生活から復帰し、活動を再開したタレントの麻美ゆまさん。治療の激しい副作用や、あらぬ偏見との戦い。その過酷な体験を語った。
卵巣腫瘍の闘病生活から復帰し、活動を再開したタレントの麻美ゆまさん(27)。
AV女優から活動の幅を広げ、タレントとして活躍していた矢先に腫瘍が見つかり、抗がん剤治療を続けてきた。
治療の激しい副作用や、あらぬ偏見との戦い。麻美さんが、その過酷な体験を語った。
麻美さんが症状に気づいたのは、芸能活動のピークとも言える多忙な日々を送っていた、2012年末ごろ。
05年に群馬県から上京し、AV女優としてトップクラスの人気に。アイドルグループ「恵比寿マスカッツ」への参加など、タレントとして活躍の場を広げていた。
13年4月には、集大成となる解散全国ツアーを控えていた。多忙ながらも充実した日々だった。
下腹部のふくらみが気になり、内科を受診したところ、婦人科に行くように言われた。
「悪性の卵巣腫瘍」の疑いとの診断。腫瘍が直腸に広がり、人工肛門が必要になる可能性もあった。
卵巣と子宮を残して、将来は子どもを産みたい――。
しかし、医師の見解は厳しいものだった。
恵比寿マスカッツやAVの仕事はすべてキャンセル。病名を明かさないまま、ツイッターで療養宣言した。
「4月の解散コンサートには絶対に立ちたい」。そんな麻美さんの決意と訴えに、医師は「厳しいとは思うが、できる限りのことをしましょう」と応じた。
2月に、卵巣と子宮を摘出。手術中の診断で、腫瘍は悪性と良性の中間の性質の「境界悪性」と分かった。
ただ、悪性に準じた治療法が取られ、抗がん剤を投与することになった。コンサートの日程から逆算し、治療スケジュールを組む。
吐き気やしびれ、脱毛など、想像以上の副作用に苦しめられた。
4月7日。ウイッグを着けて、「卒業式」公演にサプライズ出演した。
雄叫びのようなファンの声援に後押しされ、5時間のステージを気力で乗り切った。
治療はその後も続いた。6月には、ツイッターで卵巣腫瘍を公表。すると、「セックスのしすぎ」「自業自得だ」といった中傷の声が聞かれた。
医師は、「卵巣腫瘍とセックスは関係ない」と言う。
病気に対する偏見があることを知り、正しい理解を深めるために役立ちたいと思った。
治療を終えておよそ1年。副作用ですべて抜けた髪の毛が、ようやく伸びてきた。
少しずつ仕事を再開すると、闘病経験を語る講演などが舞い込むようになった。
「私も人の話を聞いてパワーをもらった。自分の病気の経験を話すことで、役に立ててもらえば」
今年5月、自叙伝を出版した。タイトルは「リ スタート」。
過去を含めて再出発したい、という思いを込めた。
リクエストが多いAV復帰は、「おなかに傷もできたし、体力も必要。もうできないかな」。ただ、これまでと違う形で、変わらず元気や笑顔を届けたいと思っている。