連載
#3 屋台ヤケミルク
まるでスルメイカ…赤ちゃんの“最高の珍味”描く漫画に「うちも!」
モキュモキュかむ姿が、とっても愛らしいんですよね。
世の中のママパパ、きょうも育児お疲れ様です。ミルクを飲んでくれない、なんで泣いているか分からないなんて悩んだり困ったりしませんでしたか? でも、もしかしたら赤ちゃんも悩んだり困ったり、愚痴を言いたかったりするかもしれません。
今日は意外なおもちゃのお話。赤ちゃんはなんでもおもちゃにしてしまいます。漫画「屋台ヤケミルク」、開店です。(漫画・コラム/はみだしみゆき)
我が家では、息子が7ヶ月を過ぎた頃にジョイントマットを敷きました。ずりばいをするようになって、床で遊ぶ時間が増えてきた頃です。
寝返りを打つときに勢い余って転がり過ぎてしまったり、ずりばいでバランスを崩して床に頭をぶつけてしまったりしても、「マットを敷いたので少しは安心だ!」と思っていたのですが、1ヶ月後、全く想定していなかったことが起こりました。息子がジョイントマットのはしっこを力ずくでひっぺがして遊んでいたのです。まさか、安全対策のマットがおもちゃ代わりになるなんて……。
夫婦で「あちゃぁ〜」とため息をつきながらも、嬉しそうにモキュモキュとかんでいる姿を見て、まるでおじさんが居酒屋でスルメイカをかんでいるようだと2人で笑いました。
そんな息子を見て漫画を描いたら、意外にも多くの方々から「うちの子もやってる!」というコメントをいただきました。ジョイントマットのはしっこは赤ちゃんたちにとって“最高の珍味”なんだなぁ、マットを剥がされるのはあるあるなんだなぁ、と実感しました。
中には「うちの子はジョイントマットの本体を剥がしてしゃぶっています」という方もいて、「まさかそんなことはないでしょぉ〜」なんて思っていたのですが、最近、息子がマットの本体を剥がすようになりました……。
普段はあまりジョイントマットで遊んだりはしないのですが、何かのきっかけ(何なのかは分からない)でスイッチが入ってしまうと、はしっこから本体まで一気に3枚くらい剥がします。
その姿はさながら陸上のハンマー投げ選手のようです。
ジョイントマットをつかみ、「ッダァアァ!」と雄たけびを上げながら立ち上がることで、数枚のマットを一気に剥がしていきます。剥がされたところを補修する私たち両親と、別の場所のマットを剥がす息子とのいたちごっこ。そして気に入ったマットを見つけたのか、達成感を得たのか、不意にモキュモキュとかんで満足するのです。
「1年前まではベビーベッドにちょこんと寝ていたのになぁ」と思うと少し寂しく、「自分で立てるくらい大きくなったなぁ」と思うととても頼もしく、遊び方の変化でも息子の成長を強く感じることができます。
はみだしみゆき
漫画家。普段はプロモーション会社の制作チーム勤務。2019年4月に産休入り。5月に息子を出産してママデビュー。現在は育休中で子育てにあわわあわわと奮闘中。息子が5、6カ月になった頃から、Twitterへのイラスト・漫画投稿をしている。Twitterアカウントは@HamidashiMiyuki。
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