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お金と仕事

「青春18きっぷ」変更への不安も…若者のひとり旅、寄せられた声は

アニメきっかけで台湾に行き、思わぬ出会いも。

JRの「青春18きっぷ」でも人気だった「大垣夜行」は座席も通路も若者たちでぎっしり=1993年3月
JRの「青春18きっぷ」でも人気だった「大垣夜行」は座席も通路も若者たちでぎっしり=1993年3月 出典: 朝日新聞

目次

「全国の『ポケふた』を見たくて」「アニメがきっかけで台湾に」――。様々なきっかけで旅を始め、同年代にも旅を勧める若者がいます。withnewsが「若者のひとり旅」についてアンケートをしたところ、10代や20代からもさまざまな旅の思い出が寄せられました。経済的な不安や、世界情勢など、様々な阻害要因がある中でも旅をする若い人たちの経験を聞きました。みなさんには心に残るひとり旅の思い出はありますか?

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台湾で出会った現地の人の家に

趣味を軸に、ひとり旅を楽しんでいるという人からもエピソードが寄せられました。

20代の女性は、趣味のアニメを軸に、台湾へ向かいました。

《21歳、大学3年生の夏休みに台湾へ。食とアニメが好きだったため、台湾グルメを味わう事やアニメのイベントに参加する事を目的として旅をしました。そんなある日、アニメイベントの帰りに台北にあるアイスクリーム屋さんでアイスを食べていたところ、現地の方二人組に声をかけられました(アニメの紙袋を見て話しかけてくれたようです)。恥ずかしながら私は語学が出来なかったのですが、相手の方々は翻訳アプリを使って懸命にコミュニケーションを取ろうとしてくださいました》

女性は結局、この出会いをきっかけに、家に泊まらせてもらったりしつつ一緒に旅をしたそうです。

「帰国後もメールにてやり取りを行い、現在もたまに連絡を取っています」とつづってくれました。

鉄道が好きだという20代の男性は、「全国各地の様々な路線に乗ることで、まだ自分が見たこともない場所を知ることができる」と、26歳のとき、鳥取へ鉄道の撮影兼観光に行ったことを皮切りに、ひとり旅を始めました。

別の20代の男性は、全国各地にあるポケモンが描かれたマンホールのフタ「ポケふた」を見に行くためにひとり旅を始めました。

「47都道府県を全制覇したい」とし、「3泊のうち最初の2泊が安宿(ネットカフェ)で、3泊目を温泉宿にした時の満足感が印象に残ってます」と振り返ります。

ポケモンがデザインされたマンホールふた「ポケふた」とピカチュウ=2024年5月、静岡県庁、大海英史撮影
ポケモンがデザインされたマンホールふた「ポケふた」とピカチュウ=2024年5月、静岡県庁、大海英史撮影 出典: 朝日新聞

LCCやSNS駆使ししてコスパよく

学生である人も多い10代、20代であれば、懐事情が厳しい人も多いかもしれません。節約に関するエピソードや意見も多く寄せられました。

大学生になってから、海外のひとり旅を始めたという20代の男性は「いまはLCCを使えば東アジアや東南アジアは往復2万円もしない航空券もあります。いくら物価高、円安と言っても5万円もあれば世界への扉は開いています。まずは情報をとにかく集めることが大切」とつづってくれました。

20代の女性は、「ネットで調べるとコスパのいい店やホテルなどが出てきます。またお一人様にも優しい飲食店の紹介もたくさんあるため、SNSを駆使して旅行を楽しんでいます」といいます。

大学を休学して、1年間バックパッカーをしたという20代の女性は「現地でボランティアをすれば、食費と宿泊費を浮かせることができるので個人的にはおすすめです」と提案してくれました。

高校卒業の記念として、バイト代を貯めたお金を使って「ひたすら自分の行きたいところへ行きまくった」という20代の男性は、早割や学割、夜行バスや在来線をうまく選択肢にとりいれたそうです。

一方で、その旅でランチに5千円かけるなど「豪遊した」のも良い思い出になっているようです。

大学在学中、精神的に不調だったという20代の男性は「宿代、交通費は確かに高騰しているが、ドミトリーやフェリーにバスといった安めの手段もあるので、そういったものも利用して負担を減らすことはできる」とつづってくれました。

国内をひとり旅しているという20代の男性は「鉄道会社などが若者優遇のフリーパスなどを出してくれると嬉しい」と提言します。

20代男性からは、JRの普通列車などで使える「青春18きっぷ」が昨年、期間中「任意の5日間」で使えたものが、連続5日間もしくは連続3日間となったことへの不満もありました。

「自分が電車旅しかしていないので、それに限った話になるが、やはり18きっぷが連続3日間・連続5日間になったのは痛い。旅の自由度がかなり下がってしまったように思う」

昨年末からサービス内容が変わった青春18キップ=JR東日本提供
昨年末からサービス内容が変わった青春18キップ=JR東日本提供 出典: 朝日新聞

「行けない理由はこれから増える」

物価高や世界情勢などの様々な事情はありつつも、自分自身に使える時間の多いいまだからこそ旅をすべきだという声は、若者からも聞かれました。

「歳を取れば取るほど仕事、家庭、体力、健康などなど『旅に行かない、行けない理由』がどんどん増える気がするので、逆に円安くらいしか理由がない若いうちにこそ旅に出るチャンスは多いのかなと思います」(20代女性)

「ウクライナ情勢はじめ各所で戦争が起こるかもしれない状況なので、行けるところには早めに行きたいと思っています」(20代女性)

「いつの時代も外的要因で行けないことは多々あると思います」(20代男性)

「若さ(体力、好奇心、気力含め)と体験はお金で後からは買えないです。お金が無い旅を楽しめるうちに(経験が浅いのを強みに)創意工夫とチャレンジで楽しんで欲しいです」(20代女性)

「仕事を始めたら1ヶ月の休みを取ることはなかなか難しくなります。学生の時に長い期間旅行をして様々な景色、料理、体験を楽しんで程々にトラブルに巻き込まれることもまた良い経験だと自分は思っています。お金に関しては厳しいものは厳しいと言わざるを得ませんが、両親にお金を借りれる環境であれば何十万でも借りるべきだと思います」(20代男性)


若者のひとり旅
<若者のひとり旅>
みなさん、旅行は好きですか?お金や時間が必要で、かつ天気やトラブルなど不確実性の高い「旅」は、〝コスパの悪い娯楽〟とも思われるかもしれません。令和を生きる若い世代は、どんな旅行をしているのでしょうか。なかでも「ひとり旅」をする理由は?そして、旅行をしない・できない理由とは?多方面から読み解きます。
     ◇
朝日新聞フォーラムでは、「若者のひとり旅」にまつわるアンケートを実施中です。回答は25日14時まで。ぜひお寄せください。
【回答はこちらから】https://www.asahi.com/opinion/forum/229/

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