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ゲーム制作って数学なんだ… SEGAが勉強会資料150ページを公開
セガが社内勉強会向けに作った資料「基礎 線形代数講座」を一般公開しています。
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セガが社内勉強会向けに作った資料「基礎 線形代数講座」を一般公開しています。
ゲーム開発をしようと思ったら、数学は絶対に必要です――。セガが社内勉強会向けに作った資料「基礎 線形代数講座」を一般公開しています。制作のきっかけや公開した理由について聞きました。
サインコサインタンジェント、虚数i…いつ使うんだと思ったあなた。実は数学は、ゲーム業界を根から支える重要な役割を担っているんです。
— セガ公式アカウント🦔 (@SEGA_OFFICIAL) June 15, 2021
今日は、セガ社内勉強会用の数学資料150頁超(!)を無料公開。#セガ技術ブログ クォータニオンとは?基礎線形代数講座 #segatechblog https://t.co/OEHDwlJ9Vz pic.twitter.com/eBUG2YJwH1
「基礎 線形代数講座」は全156ページの資料です。
主に大学初年度で学ぶ線形代数の基礎を学び直し、応用としての3次元回転の表現理解につなげる内容になっています。
セガでは、数学に関する社内勉強会を2020年1月から開始。開発部門の社員41人が参加を申し込んだそうです。
2週に1回のペースで実施する予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で3回目を終えて休講に。以降はテキストを配布しての自学となっています。
「AI技術にしろ、ゲーム制作に使われる技術にしろ、一定のレベルまでは詳しい数学を知らなくとも何とか使うことができますが、さらに上のステップに進み『使いこなそう』とする際には数学や物理が必要になります」
そう話すのは、勉強会の中心メンバーである開発技術部のYさんです。
勉強会を始めたきっかけは、経営陣からプログラマー育成の体系的な教育プログラムを作るよう指示を受けたことでした。
当初はプログラミング言語を教えることも検討しましたが、Yさんの提案もあって、どのプログラミング言語を使用しても必ず必要になる数学を題材とした講義をすることに。
「せっかく社内勉強会用のテキストを作成するなら、わかりやすくて良質な指南書にして、大学生や意欲のある高校生が無料で入手できるようにしたいと考えました」
制作にあたっては大学生の娘に、各章の最初の読者として誤字脱字などのチェックを依頼。
最初のうちは、高校数学の復習と線形代数の基礎に「簡単じゃん」と言っていたそうですが、次第に無口になっていったそうです。
実際、ゲーム制作のどのような場面で数学が活用されているのか?
具体例を挙げてYさんはこう説明します。
今月15日、資料を無料公開していることをツイッターで告知しました。
当初から公開を念頭に作成しましたが、技術に関する交流や、外部からの情報提供、優秀な人材の呼び込みなども狙ったそうです。
ツイートに対しては、「これを無料公開するとは」「学生のモチベーションアップにつながる」「100億回いいねしたい」といった反応が寄せられ、いいねは2万を超えています。
注目を集めたことについて、Yさんはこう話します。
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