MENU CLOSE

話題

カップヌードル用「縄文土器」発売へ! 59800円になった理由とは?

日清食品が6日午前10時から、「カップヌードル専用縄文DOKI★DOKIクッカー」を15個限定で発売します。

6日午前10時に発売される「カップヌードル専用縄文DOKI★DOKIクッカー」
6日午前10時に発売される「カップヌードル専用縄文DOKI★DOKIクッカー」 出典: 日清食品ホールディングス提供

目次

 日清食品が明日6日午前10時から、「カップヌードル専用縄文DOKI★DOKIクッカー」を15個限定で発売します。カップヌードルを調理するための縄文土器の形をした器で、価格はまさかの59800円(税込み)です。発売の経緯やこの価格になった理由などを担当者に聞きました。

【PR】手話ってすごい!小学生のころの原体験から大学生で手話通訳士に合格
似てる?
似てる? 出典: 日清食品ホールディングス提供

縄文DOKI★DOKIクッカーとは


 日清食品グループオンラインストアで6日午前10時に発売される「縄文DOKI★DOKIクッカー」。

 成型から焼き上げまでの全工程を、約250年の歴史を持つ愛知県の窯元である瀬戸本業窯が行い、小学館「和樂」編集部が監修、国宝「火焔型(かえんがた)土器」を所蔵する新潟県十日町市博物館の公認のもとで完成したそうです。

 容器ごと本体に入れてお湯を注ぐ仕組みで、火焔部分が外れてフタを押さえる重し&箸置きになります。渦巻きや隆線の装飾は、竹串を使って線を彫る「櫛描き」で再現。バーナード・リーチが考案した「リーチハンドル」の様式も採用したそうです。

 この商品に対して、ネット上では「意味がわからない」「惹かれるけどメッチャ高い」といったコメントが寄せられています。

こんな風に使います
こんな風に使います 出典: 日清食品ホールディングス提供

広報担当者に聞きました


 なぜこの商品を企画し、この価格になったのか? 日清食品ホールディングスの広報担当者に話を聞きました。

 ――作ろうと思ったきっかけは

 2017年は国宝という言葉が誕生してから120年目にあたる記念すべき「国宝イヤー」です。弊社は、国宝のすばらしさや、おもしろさを広く伝える「国宝応援プロジェクト」に賛同しています。今回、国宝を日清食品らしく盛り上げることはできないかと考え、制作に至りました。

 ――カップヌードルと縄文土器の共通点は

 縄文土器の誕生により、縄文人は食料を煮炊きすることができるようになり、定住生活をおくるようになったと言われています。またカップヌードルはそれまでの麺文化を全く違う姿へ導き、新しい食のスタイルを確立しました。その意味では、縄文土器とカップヌードルは日本の食史上における発明と言えます。またよく見ると、縄文土器の下部のフォルムがカップヌードルの形と似ているようにも見えます。

 ――瀬戸本業窯に依頼した理由は

 約250年、日本の食を支える器を作り続けた歴史ある窯だからです。また、クッカーとしては水がしみやすい土器ではなく、丈夫に仕上げる必要があり、釉薬をかける陶器を選定しました。そのため、釉薬も天然の材料をもとに自分たちで制作している瀬戸本業窯さんにお願いしました。

おなじみのロゴも
おなじみのロゴも 出典: 日清食品ホールディングス提供

この価格になった訳は


 ――制作する上でこだわった点や苦労した点は

 焼くと13%~16%縮むため、カップヌードルがぴったり入るように焼く前のサイズを逆算して制作しました。火焔部分である上部も十日町市博物館から国宝・火焔型土器のレプリカを拝借し、フォルムにもこだわりました。サイトにも一部掲載しておりますが、ボツになった試作品も多数あります。

 ――税込み59800円と高額な商品ですが、社内から異論は出なかったのでしょうか

 瀬戸本業窯の8代後継・水野雄介氏の全面協力のもと、約半年間試作と熟考を重ねて、やっと出来上がった貴重なもので、値段がつけられませんでした。唯一完成した貴重な15個を販売することで、国宝イヤーの盛り上げに一役買えるのではと考え、これまでの制作にかかった実費相当の金額でお譲りしようと考えました。

 ――限定15個にした理由は

 職人が1つ1つ手作りで制作しているため、発売までに制作できたのが15個です。反響次第では、追加制作もお願いしたいと考えております。詳しくはオンラインストアで告知させていただく予定です。

 ――購入したい、気になるという人に向けてメッセージを

 瀬戸本業窯・和樂・日清食品と異色のコラボレーションが実現しました。もちろん遊びではなく、本気で制作しています。数は限られていますが、価値のあるものを制作できたと実感しておりますので、ご興味をお持ちいただいた方は、お申し込みいただければ嬉しいです。もし実際にお手に取りたい場合は、京都国立博物館や十日町市博物館でもこれから展示予定です。

関連記事

PICKUP PR

PR記事

新着記事

CLOSE

Q 取材リクエストする

取材にご協力頂ける場合はメールアドレスをご記入ください
編集部からご連絡させていただくことがございます