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マクロン氏って何者? 妻は25歳年上、色々「早熟」な仏の超エリート
フランスで23日に大統領選挙の投票があり、上位2人が決選投票にコマを進めました。その一人、エマニュエル・マクロン氏は若さあふれる39歳。政党に頼らず支持を広げた手腕、移民や難民にも理解のある政策に加え、シュッとしたイケメンぶりも注目されています。そして、同じように注目を集めているのが妻のブリジットさん。25歳年上の64歳で、マクロン氏が高校生だったころ、教師と教え子の関係だったそうです。
マクロン氏はフランス北部アミアン出身。学生時代は成績トップ、作家を目指す文学少年で、ピアノを弾けば賞を取る腕前だったそうです。
大学では哲学を学んだのち、エリート養成校と言われる「国立行政学院」へ。フランス財務省で勤務し、投資銀行のロスチャイルドに転進しました。
そこでは企業買収を担当し、食品大手ネスレなどの大きな案件を手がけて成功を収め、「金融のモーツァルト」と呼ばれるまでに。
さらに、世界的に有名な経済学者のジャック・アタリ氏を通じて政治の世界にも人脈を広げ、36歳で経済大臣に抜擢されると、フランス経済を立て直す最重要法案を任されました。
早い話が「めちゃくちゃデキる人」です。
そんなマクロン氏と、妻ブリジットさんのなれそめについては、欧米メディアがさかんに報じています。
マクロン氏が生まれ育ったアミアンは、13世紀に建てられたキリスト教(カトリック)の大聖堂が有名な町で、マクロン氏もカトリック系の私立高校に入りました。
そこでフランス語の教師を務めていたのがブリジットさん。演劇のクラブ活動の顧問で、入部したマクロン氏は自分が出演する劇の台本を書いてほしいと頼み込み、急速に仲を深めます。
そして16歳のとき、愛を告白したそうです。
ブリジットさんは当時40歳。夫と3人の子どもがいました。上の子どもはマクロン氏とほぼ同じ年齢だったといいます。
本人を含め、周囲の誰もが驚きました。自由な恋愛で知られるフランスですが、一般にカトリック系の学校は規律に厳しく、もちろん不倫は許されません。マクロン氏の両親も猛反対。結果、マクロン氏はパリへ転校することになりました。
マクロン青年はブリジットさんに、「あなたが何をしようと、僕はあなたと結婚する」と告げたそうです。
最初は本気にしていなかったブリジットさんですが、パリから毎日のように電話がかかってくるのを受けるうち、少しずつ気を許すようになったといいます。
ついにブリジットさんは離婚し、マクロン氏のいるパリへ。2人が結婚したのは2007年、プロポーズから10年以上が過ぎていました。
イギリスの国営放送BBCは記事の中で、「このエピソードはマクロン氏の決断力や信念の強さについて多くのことを物語っている」という論評を紹介。フランスメディアも2人の仲をおおむね好意的に報じています。
この「年の差婚」は、マクロン氏が政治家として知られるようになると、好奇の目にさらされ、ライバル陣営からは様々なやゆの対象にもなりました。
それでも2人はひるまず、ブリジットさんはマクロン氏が開く政治集会によく姿を見せています。
2人の間に生まれた子どもはない一方で、ブリジットさんには現在、あわせて7人の孫がいるそうです。マクロン氏がミルクをあげることもあるとか。
決選投票は5月7日。これまでの世論調査では、マクロン氏が優勢と出ています。
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