IT・科学
「大臣だけど、聞きたいことある?」台湾の異色閣僚の「超」情報公開
台湾のデジタル担当の閣僚に就いた唐鳳(タンフォン)氏。35歳の若さ、トランスジェンダーという経歴、「超」のつく天才という異色の経歴で注目されています。そして、ウェブ上では「徹底的な透明性」をうたい、恋愛やお金の話など、突っ込んだ質問にも答えています。なぜ、そこまでするのか。取材しました。
唐鳳氏の本名は唐宗漢(タン・ツオンハン)です。しかし、「性別は流動的なもの」と中性的な名前に変えました。
小学1年で連立方程式を解き、2年後にはコンピューターのプログラムを書くという天才でした。中学校を卒業する前にドイツへ留学しました。
IT業界で活躍し、BenQ(ベンキュー)やアップルの顧問などを務め、プログラミング言語「パール6(Perl 6)」の開発で大きな役割を果たしました。
政府の情報を透明化させる「g0v零時政府」のハッカーでもあった経歴を買われ、2016年10月に35歳の若さで台湾の行政院(日本の内閣相当)に入閣。無任所閣僚の政務委員(デジタル担当)として大臣級の政務委員を務め、主にデジタルを担当しています。
Glad to receive this gift from Wu Pei-Yi, director of Taiwan Institute of Democracy, on this important day for Taiwan's inclusive democracy. pic.twitter.com/B0SKUW322Q
— 唐鳳 (@audreyt) 2016年12月26日
デジタル担当の唐鳳氏は、インターネットを使った実験的な民主主義を進めています。理念の一つは「Radical Transparency」(徹底的な透明性)です。
公開できる、あらゆる情報がインターネット上にあることで、政府の官僚や大臣が何をやっているのか、何を考えているのかを全部知ることができ、人々が「国家の主人」になれるというビジョンを掲げています。
徹底的な透明性を実践している唐鳳氏は、個人のサイトで市民と交流しています。多くの質問が寄せられますが、一見、答えにくそうなものにも回答し、すべて公開しています。
唐鳳氏
唐鳳氏
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