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「SMAP大応援」クラウドファンディング、記録塗り替えた「奇跡」
SMAP「解散」の期限とされる12月31日が近づいている中、ファン3人が立ち上げた「SMAP大応援プロジェクト」が、支援者数でクラウドファンディングの記録を塗り替える勢いを見せています。ファンの気持ちを新聞広告にするという、このプロジェクト。どんな思いで立ち上げたのでしょうか? 起案者に話を聞きました。
起案したのは、SMAPファンの会社員の石田久美子さんと、主婦の鈴木靖子さん、会社員の佐藤亮さんです。
3人は「とにかく応援の気持ちを届けたい」と思い、最初は個人として新聞広告を出そうと考えたそうです。
しかし、それでは小さな広告にしかならないと分かり、朝日新聞が運営するクラウドファンディングA-port(エーポート)で、日本中のファンから資金を集めるプロジェクトに挑戦することにしました。
送りたいメッセージは「私たちはこれからも応援し続けます」。それを、全国紙の新聞広告を使って、日本中に届けます。
12月20日午後4時に「SMAP大応援プロジェクト~新聞メッセージ・どうか届きますように~」として立ち上げました。締め切りは12月27日の夜23時59分。一週間の勝負です。
今回のプロジェクトは購入型といわれるもので、支援者は1千円と3千円の2種類から選びます。1千円だと、お礼メッセージが届き、3千円だと名前(ニックネーム可)が紙面に掲載されます。
募集金額にかかわらず、その金額に応じて新聞広告を掲載する予定で、支援金額が多ければ多いほど、大きな広告になります。
プロジェクトは、スタート直後から、驚異的な伸びを見せました。わずか2日で目標金額の1千万円を達成。26日夕方で、金額は2500万円を超えており、達成率は250%です。支援者数は、1千円が1千人、3千円は7千人に達しました。
これまでの支援者数の日本一は、「CAMPFIRE」上で行われた「キングコング西野の個展『えんとつ町のプペル展』を入場無料で開催したい!」で、支援者数6257人、支援金額は4637万3152円でした。
今回の「SMAP大応援プロジェクト」は支援者が8千人を超えており、購入型クラウドファンディングでは、支援者数で日本のクラウドファンディング史上最高を記録しました。
プロジェクトのサイトには、いろいろな応援メッセージが掲載されています。
「立ち上げて頂き本当にありがとうございます。どうか気持ちが届きますように……」
「私はSMAPに出会って24年、ずっと元気をもらってきました。SMAPが大好きです。 この気持ちは2017年以降も変わりません。華麗なる逆襲を信じてこれからも応援していきます」
「起案して頂きありがとうございます。唯のお茶の間ファンでしたが、こんなにSMAPが好きだったんだと、涙する日々です」
「SMAPは私の青春時代の全てであり、今でも私の生活を支えてくれる存在です。SMAPの居ない人生を知りません。どうか、これからもSMAPを応援できますように。華麗なる逆襲を目指して、Can’t stop loving.」
「絶対諦めません!! 踏ん張りましょう!!」
起案した3人に聞きました。
今回の反響について「1週間という短い期間でここまで集まると思ってもいませんでした」と驚きを隠せない様子の3人。
プロジェクトを立ち上げた動機について「どんな形でも私たちはこれからもSMAPを応援することを伝えたい、その気持ちで動いたことがきっかけです。より多くの人たちに手に取ってもらえるものになるようにしたいと思っています」と語りました。
そして、多くの支援者に対して「本当にたくさんのご支援、温かいメッセージありがとうございます」と感謝の言葉を述べました。
今回、なぜ、ここまでの盛り上がりを見せたのでしょうか?
A-portの担当者は三つの要因があったと言います。
一つ目は、SMAPファンの拡散力です。SNSによる発信が大きく力を発揮しました。
二つ目は、SMAPファンが今自分たちの思いを発信する場を必要としていたことです。それが少額の支援でできる。これまでも東京新聞などでは、個人のファンがメッセージを送る広告がありましたが、今回も、起案者たちへの感謝の言葉も目立ちました。
三つ目は、自分たちの名前が新聞に残ること。その結果、3千円支援を選ぶファンが圧倒的に多くなりました。
プロジェクトが成功して広告が掲載されても、何も変わらないかもしれません。それでも、支援者数と支援金額がどこまで伸びるのか。ファン一人一人の気持ちが集結し、ファンの気持ちが形になること自体が奇跡のような出来事なのかもしれません。
クラウドファンディングの締め切りは27日の夜23時59分です。
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