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「水谷隼カレー」半月で1年分売れた 先見の明、神奈川の企業に聞く
いま話題の卓球選手が監修した「水谷隼カレー」が大人気です。
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いま話題の卓球選手が監修した「水谷隼カレー」が大人気です。
「お口に広がるスマッシュ級のおいしさ!」。そんなキャッチフレーズで販売されている「水谷隼カレー」が大人気です。リオ五輪の卓球男子団体で銀メダル、個人で銅メダルを獲得した水谷隼選手が監修したこの商品。五輪終了後の約半月で例年の1年分の注文が入ったそうです。2013年に結んだスポンサー契約が奏功した販売元に、詳しく話を聞きました。
豚肉の生産・加工・販売などを手がけるフリーデン(神奈川県平塚市)。この会社が昨年発売したのが「水谷隼カレー」です。
内容量200グラムのうち100グラムが具材で、国産やまと豚、大きめに切ったニンジンやジャガイモを煮込んで仕上げたポークカレーで、化学調味料は使っていません。ネットショップと卓球関係のお店で取り扱っていて、価格は税込み500円です。
フリーデンは2013年11月、水谷選手とスポンサー契約を結んでいます。少し意外な組み合わせにも思えますが、理由について広報担当者はこう話します。
「当社の流通関連部署の部長がシニアの卓球をしていたのが縁です。水谷選手が大学卒業後にスポンサーを探していた時に卓球関係者より依頼を受け、契約しました」
なぜカレーだったのか? この点については「水谷選手がカレー好きというのもありますが、遠征が多くて国によっては食事に苦労することも多いため、どこでも持って行けるレトルトカレーを作ることになりました」と説明します。
水谷選手の「具が大きい家庭で食べるようなカレーを」という要望をもとに、何種類もの試作品を食べてもらい、最も気に入ったものを製品化しました。
リオ五輪ではチームにカレー150食を差し入れ。水谷選手はほぼ毎日食べたそうですが、男子シングルス準決勝で中国の馬龍選手と対戦した際は食べていなかったそうで、「だから負けちゃったのかも」と冗談ぽく話していたそうです。
リオ五輪のスポンサーではなかったため、期間中は販売やPR活動を自粛。水谷選手の活躍に合わせてテレビや新聞でカレーが取り上げられたこともあり、大会終了後に販売を再開すると大人気に。
例年、年間1万食ほど売れていましたが、約半月でほぼ同数の注文を受けました。今も入荷するとすぐに売り切れる状況が続いているそうです。反響を受けて、2020年の東京五輪を見据えた新味製作も検討しているといいます。
「どんなものになるかは、水谷選手と相談しながら決めていく予定です。現在発売されているカレーも食べていただければわかってもらえるおいしさなので、自信を持ってオススメします」と担当者は話します。
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