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プロ野球の長い裾、最初に始めたのは誰だ? 実は機能的という説も

プロ野球のユニホームパンツの長い裾。一昔前の選手はストッキングがもっと見える着こなしだったはず。誰が始めたのか? その理由は?

1982年10月9日に史上最年少の28歳で三冠王となった落合選手の裾は短い(左)、1994年5月7日に本塁打を放った時には長くなっている(右)
1982年10月9日に史上最年少の28歳で三冠王となった落合選手の裾は短い(左)、1994年5月7日に本塁打を放った時には長くなっている(右) 出典: 朝日新聞

目次

 CSでの熱戦が続くプロ野球、今や当たり前になったユニホームの着こなしがあります。ユニホームパンツの長い裾です。一昔前の選手はストッキングがもっと見える着こなしだったはず。誰が始めたのか? その理由は? 中には「見た目」だけじゃない理由をあげる選手もいるようです。

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オレ流が元祖?

 裾の長いズボン「ロングパンツ」。アマチュア野球ではあまり見かけません。プロ野球界で広がり始めたのは1990年代からです。

 最初にはき始めたのは落合博満氏(現中日ゼネラルマネジャー)だと言われています。1993年度版の中日のファンブックには、落合氏が初めてだぼだぼのパンツをはいている写真が掲載されてます。その前の1992年シーズンには、はいていたようです。

中日の監督になった落合博満氏。裾は長い=2003年11月5日
中日の監督になった落合博満氏。裾は長い=2003年11月5日 出典: 朝日新聞
最初にはき始めたのは誰でしょうか。コーチや選手に尋ねると、落合博満氏(現中日ゼネラルマネジャー)の名前が多く挙がりました。有力なのは90年代前半にはき始めたという説。中日のファンブックで、落合氏が初めてだぼだぼのパンツをはいている写真が掲載されたのは93年度版。つまり、その前の92年シーズンには、はいていたようです。
2015年9月2日:(Re:お答えします)ユニホームパンツの裾、なぜ長い?:朝日新聞紙面から

外国人選手をまねる?

 「ロングパンツ」が流行した理由として、コラムニストの綱島理友さんがあげるのが「ストッキングが見えないと審判はストライクゾーンが分かりづらくなる」という説です。大リーグで始まった流行が日本でも広まっていったそうです。

 綱島さんは、「バリー・ボンズのようなスター選手がはき始め、周囲に浸透し、来日した外国人選手の着こなしを日本の選手がまねしていった」と見ています。

日米野球2002年の親善試合で本塁打を放つバリー・ボンズ選手=2002年11月9日
日米野球2002年の親善試合で本塁打を放つバリー・ボンズ選手=2002年11月9日 出典: 朝日新聞
ユニホーム研究の第一人者でコラムニストの綱島理友さん(61)は、「はっきりはしていない。徐々に広がっていったのでは」という見方。始まりは大リーグで、「ストッキングが見えないと審判はストライクゾーンが分かりづらくなる」という説があったそうです。本格的にはやり始めたのは80年代。「バリー・ボンズのようなスター選手がはき始め、周囲に浸透し、来日した外国人選手の着こなしを日本の選手がまねしていった」と見ています。
2015年9月2日:(Re:お答えします)ユニホームパンツの裾、なぜ長い?:朝日新聞紙面から

「くるぶしが…」機能性訴える選手も

 「ロングパンツ」の理由はファッションだけではないようです。西武の岸孝之投手は「裾がないと、くるぶしあたりが地面にすれて血だらけになる。大学のときはそのせいで投げ込めなかった」と話しています。

 ロングパンツなら裏地に補強布をあてることはできますが、伸縮性のあるストッキングでは難しいそうです。

西武の岸孝之投手。ユニホームの裾はくるぶしまで覆われている=2015年5月21日
西武の岸孝之投手。ユニホームの裾はくるぶしまで覆われている=2015年5月21日
エースの岸孝之投手は、困惑の表情で右足を見せてくれました。「裾がないと、くるぶしあたりが地面にすれて血だらけになる。大学のときはそのせいで投げ込めなかった」。ロングパンツなら裏地に補強布をあてることはできますが、伸縮性のあるストッキングでは難しい。もちろん、「プロに入ったらやりたかった」というファッションとしての憧れもあったそうですが。
2015年9月2日:(Re:お答えします)ユニホームパンツの裾、なぜ長い?:朝日新聞紙面から

大リーグはひざ上回帰?

 最近は、ひざの上まで上げるスタイルが人気を集め始めています。代表各が今、大リーグの昨季のワールドシリーズで活躍したジャイアンツのハンター・ペンス選手です。イチロー選手も昔から裾を上げています。

 ちなみに楽天の2軍はストッキングを見せることが義務づけられています。今季、1軍と2軍を往復している西田哲朗選手は「まくり上げた方が足が長くてスマートに見えませんか?」と話しています。

大リーグのジャイアンツのハンター・ペンス選手
大リーグのジャイアンツのハンター・ペンス選手 出典:ロイター
今、大リーグで注目されているのが、昨季のワールドシリーズで活躍したジャイアンツのハンター・ペンス選手だそうです。裾をひざの上まであげていました。
2015年9月2日:(Re:お答えします)ユニホームパンツの裾、なぜ長い?:朝日新聞紙面から
ストッキングを見せることが義務づけられている楽天の2軍でも、ひざ付近まで上げている選手が何人もいます。今季は1軍と2軍を往復している西田哲朗選手もその1人。「まくり上げた方が足が長くてスマートに見えませんか?」。
2015年9月2日:(Re:お答えします)ユニホームパンツの裾、なぜ長い?:朝日新聞紙面から

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