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世界中から非難された動画広告、それでも成功? 仕掛け人に聞く
一夜の恋で宿した子の父親を探す女性の話が、実は宣伝だった……。世界中から非難されたこの企画。果たして成功だったのか? 仕掛け人に聞きました。
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一夜の恋で宿した子の父親を探す女性の話が、実は宣伝だった……。世界中から非難されたこの企画。果たして成功だったのか? 仕掛け人に聞きました。
情報を効果的に広める手法として注目される「バイラル」。最近、オーストラリアで「バイラル」の手法を巡り議論を呼ぶ事態が起きました。一夜の恋で宿した子の父親を探す女性の話が、実は作り話で、観光地などの宣伝だったのです。最初は感動を呼び、ネタばれ後は世界中から非難を受けたこの企画。果たして成功だったのでしょうか? 仕掛けたマーケティング会社に聞きました。
フランス人女性のナタリー・アミヨ(Natalie Amyot)さんがオーストラリア・サンシャインコースト でバカンス中、最後の日にイケメン男性に一目ぼれ、ともに一晩を過ごしました。「一夜限りの相手」だったが、なんと6週間後に妊娠発覚。しかし彼の電話番号が入った携帯を紛失してしまい、彼女はもう一度オーストラリアに戻り、ユーチューブやフェイスブックなどに動画を投稿し、「お腹の子の父親を探しています!」と訴えかけました。
8月30日に投稿された動画は、ユーチューブで300万回以上再生され、マスメディアにもニュースとして取り上げました。動画には、多くのネットユーザーが励ましのメッセージを書き込みました。
9月1日、とうとう「「I FOUND HIM!!!!!!!!!!!!」(彼が見つかった!!)というビデオが投稿されます。彼氏発見と思いきや、出たのはマーケッティング会社「Sunny Coast Social Media」のCEOであるアンドルー・セラー(Andrew Sellar)氏でした。
この感動的なストリーは、地元のホテル会社「holiday Mooloolaba」のプロモーション企画だったのです。
感動話がキャンペーン企画だと知った世界中のネットユーザーからは「気持ち悪い」「ウソつきとは商売したくない」などの非難の書き込みが相次ぎました。
ユーザーたちの反感に対して、セラー氏はインタビューでは次のように答えました。
「人々の注目を集めるためには、話題性が必要だった。今回は、バイラル・キャンペーン(viral campaign)、つまり伝染性のあるPRを企画することで、観光地にあるMooloolaba社と自分の会社に、世界中から注目を集めたかった。少なくとも、注目されたという意味では、成功したと考えています」
セラー氏は現代の情報社会について「今はウイルス性の時代です」と指摘。「(例えだまされたと知っても)48時間後には、その面白さにも気付くはずです。(最初は怒った)人々も、やがて、これはマーケティングの手法だと理解してくれるはずです」と説明しています。
今回の企画で自信を深めたセラー氏は「日本の企業からのオファーも大歓迎です」と呼びかけています。
「企業がソーシャル・メディアの力をうまくコントロールすることが必要で、それを、私は実行することができます。また、バイラルビデオを作って、効果的なキャンペーンを実現することもできますよ」
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