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「86を次世代に伝える」 広島のテレビ局がラテ欄に込めた思い

原爆投下から70年となる「原爆の日」の6日夜、プロ野球・広島カープはホームのマツダスタジアムで阪神と戦います。球団と地元テレビ局・中国放送(RCC)の主催試合。新聞のテレビ番組表(ラテ欄)をよーく凝視すると、そこには彼らの熱い思いが込められていました。

8月6日のラテ欄に込められた熱いメッセージ
8月6日のラテ欄に込められた熱いメッセージ 出典: 朝日新聞

 広島での原爆投下から70年となる「原爆の日」の6日夜、プロ野球・広島カープはホームのマツダスタジアムで阪神と戦います。球団と地元テレビ局・中国放送(RCC)の主催試合。新聞のテレビ番組表(ラテ欄)をよーく凝視すると、そこには彼らの熱い思いが込められていました。

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昨年は「カープ応援できる平和に感謝」

 広島県内に6日に配達される朝日新聞朝刊のラテ欄。午後6時50分からのRCCの放送内容の左端の文字列を「縦読み」すると、「86を次世代に伝える」というメッセージが浮かび上がります。

広島県内版8月6日付朝刊のラテ欄、RCCの番組表
広島県内版8月6日付朝刊のラテ欄、RCCの番組表 出典: 朝日新聞

 この縦読みメッセージ、RCCは昨年の8月6日も当日のラテ欄に用意していました。「カープ応援できる平和に感謝」。このメッセージを仕込んだ同社の担当者は、昨年のウィズニュースの取材に「平和だからこそ、みんなでカープを応援できる。そんな喜びを、ファンの目線で伝えたかった。来年以降も8月6日に中継する機会があれば、ぜひメッセージを込めたい」と語っていました。

【2014年の記事】8月6日の縦読み、バズってるけど、熱いのは中国放送だからな

胸に「PEACE」掲げて試合

 今年は5日から、「ピースナイター」と銘打っての対阪神戦。5日のラテ欄では「広島の勇気と希望カープ」と鼓舞しました。


 惜しくも阪神に敗れたものの、五回終了後にジョン・レノンの「イマジン」を流し、原爆ドームとほぼ同じ高さ(約25メートル)の2階最上段席付近に座る観客が赤い新聞紙を掲げて「ピースライン」を形作る演出がありました。

ピースナイターで、原爆ドームの高さに赤い新聞紙で線をつくる観客たち=5日夜、広島市南区のマツダスタジアム、筋野健太撮影 
ピースナイターで、原爆ドームの高さに赤い新聞紙で線をつくる観客たち=5日夜、広島市南区のマツダスタジアム、筋野健太撮影  出典: 朝日新聞

 6日の試合では、胸に「PEACE」(平和)、背中に個々の名前ではなく「HIROSHIMA」の文字、そして全員同じ背番号「86」が入ったユニホームで、選手らが記憶の継承を訴えます。

背番号「86」のユニホームを着た広島の前田投手
背番号「86」のユニホームを着た広島の前田投手 出典: 朝日新聞

「子供たちの大好きなカープを通じて考えるきっかけに」

【8月6日20時30分に追記】
 昨年に続いて今回の縦読みを考案したRCCの桑田ディレクターは、同社のツイッターで「8月6日に原爆が投下されたことを知らない子供たちが増えていく中で、子供たちの大好きなカープを通じて8月6日について考えるきっかけになれば」と、ラテ欄に込めた思いを語っています。


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