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「心を重ねる」谷川俊太郎さんの言葉で伝える感謝と決意のメッセージ

PR by 株式会社ベルシステム24

目次

その声はやがて相手に向けられ言葉となって、人と人を結びます……。「心を重ねる」と題した詩人・谷川俊太郎さん書き下ろしの「言葉」が掲載された新聞広告が話題を集めました。これは40年にわたってコールセンター事業を展開してきたベルシステム24が、周年記念の広告として制作したものです。「声を聴く」「声を届ける」仕事への思い、谷川さんの言葉に込められたメッセージとは?同社代表取締役、社長執行役員CEOの野田俊介さんにうかがいました。

コロナ禍を懸命に踏ん張っているコミュニケーターを勇気づけたい!

まずは谷川さんがつづった言葉をご覧下さい。

このメッセージがアートディレクター森本千絵さん制作による淡い光と水滴に彩られたグラフィックと共に9月20日の新聞朝刊を飾りました。

ベルシステム24は、1982年に国内初の本格的コールセンターアウトソーシングサービスをスタートさせたパイオニア企業です。主な仕事は、商品やサービスの申し込みや問い合わせを、企業に代わって応答すること。創業40年で、全国39拠点、約3万人が働く企業に成長しました。

かつて電話オペレーターと呼ばれた職務は、顧客と最前線で向き合う「コミュニーケーター」として、業界全体では100万人以上が働いているといい、社会を支える重要なインフラといえる存在になりました。その業界が新型コロナの感染拡大で大きな影響を受けたことが、今回の広告を制作する大きなきっかけになった、と野田社長は語ります。


野田 コロナ禍は、改めて私たちの業務が、“止められない仕事”だということを浮き彫りにしました。私たちの取引先には電気、ガス、水道、交通会社なども多く、コンタクトセンターには緊急性が高く、本当に困った方たちが解決を求めて電話やメールをしてきます。これは医療従事者や物流関係の方々など、いわゆるエッセンシャルワーカーのみなさんに準ずるぐらいの仕事だと再認識しました。絶対に“止められない仕事”だということをより多くの方に知って欲しい、また、コロナ禍の中、懸命に踏ん張って応対してきた、国内に100万人以上いると言われる全てのコミュニケーターたちを勇気づけ、仕事への誇りといったものを、改めて見直すきっかけとなるようなメッセージを送ることができないかと考えました。

谷川俊太郎さんに手書きのオファーレター!?

――谷川さんを起用された理由は?

野田 40周年の広告としても一過性のものではなく、今後長きにわたって残る言葉にしたく、谷川さんにお願いしました。とても有名な方ですし、ハードルは高いと思いましたが、繕ってもしょうがないと、まずは自分たちの思いを実直に伝える手紙を出しました。できるだけ思いが伝わるようにと手書きで。すると程なく快諾のご返事をいただき、みんなで「すごいことになったね」と大喜びしました。

実際に出来上がった文章を拝見した時は、本当に感動しました。コールセンターのオペレーターの視点から、「人を大事にする」という私たちの原点をしっかり表現いただき、一言一言が非常に深く、読むたびにグサッと心に刺さるところがありました。

――社内や社外で、どのような反響がありましたか?

野田 現場のコミュニケーターから「あの谷川さんに、メッセージをいただけるなんて信じられない」「私たちのような裏方の仕事に光を当ててもらって、すごく誇りを感じられるようになった」といった声が多く寄せられました。社外からも「こんな素晴らしい言葉は、もっと大きなポスターにして、みんなが見えるように貼っておくべきだ」といった言葉もいただきました。

本物の水滴を撮影した実写! 奇跡の一枚となったビジュアル

――広告のビジュアルもとても印象的でした。

野田 谷川さんの世界観に合うだろうなと考え、アートディレクターの森本千絵さんに依頼しました。ご本人も「谷川さんの文章に対するクリエイティブは、モチベーションがあがります」とおっしゃって、すぐビジュアル候補を10パターンぐらい出してくれたんです。さらに実際に池袋にあるオペレーションの現場もじっくり見学していただき、イメージを練り上げて下さいました。

――どのような狙いがあったのでしょうか。

野田 コールセンターに電話してきた人が、コミュニケーターとやり取りする中で、問題が解決され心が温まっていく……。谷川さんがおっしゃる「心を重ねる」ことにつながっていく声のイメージを、森本さんは水滴で表したそうです。声が一粒の水滴のように、反射し、輝きをもって連鎖し、光の存在が波紋となって広がっていく。完成したグラフィックは合成写真やCGではありません。実際に糸を張って、そこに水滴を垂らして、光をいろいろな方向から反射させて撮影したそうです。

森本さんは「写真家の瀧本幹也さんと共に本物の水滴を見えない線に浮かび上がらせ、撮影した奇跡の一枚です。この輝きや広がる彩りは、コールセンターで働く全ての方の心にも重なるあたたかな体温が描けたと思っております」とおっしゃられていました。コールセンターの原点を美しく表現していただき、私たちもとても満足しています。
ビジュアルの撮影風景(ベルシステム24提供)
ビジュアルの撮影風景(ベルシステム24提供)

人間の業務をITやAIが完全には成り代われない!?

――この40年でコールセンターの業務も大きく変わりましたが、これからの未来はどうなるのでしょう?ITやAIの進化によって、自動応答が進み人間が不要になる時代が来るのでしょうか?

野田 そういう論調はよくあるのですが、私は絶対にならないと思います。AIやロボットがいくら有能でも、人間でないと対応できない部分は、たくさんあります。ですから、あくまでITはコミュニケーターに対する補助ツールであって、完全に成り代わる部分は一部の業務だけ。

その代わり、人がやる業務は、より付加価値があるようなことをやらなくてはいけないでしょう。「イノベーションとコミュニケーションで社会の豊かさを支える」、これが当社の企業理念ですが、テクノロジーに限らず、働き方を含め、さまざまなことをイノベーションしていくことが、より付加価値を高めることにつながるのではないでしょうか。

DX推進のカギは意識改革、ベースとなるのはやはり人!

――業務のデジタル化はどんな形で進んでいるのでしょうか?

野田 当社のコールセンターでは今、年間約5億件の問合せを受けていますが、、最新の音声認識技術を利用して、その会話内容を分析しています。例えば受注率の高い会話術やキーワードは何かなどをフィードバックし、さまざまな案件に活用しています。テクノロジーを活用したDX(デジタルトランスフォーメーション)を進めていますが、こうした業務は会社全体の中ではまだ一部なので、会社の方向性と言っても、まだ多くの現場の人にとっては自分ごとではないかもしれません。従業員の意識改革も必要ですが、「IT化や自動化がどれだけ進んでも、ベースとなるのは人」という原点は忘れてはならないと考えています。

困っている方々に寄り添い、支える

――コミュニケーターのみなさんにとって、仕事のやりがいはどんなところにあると思いますか?

コールセンターには厳しいコメントなども含め様々な声が寄せられますが、実は一番多いのは、「分からないことがあるので教えて欲しい」といった問い合わせなのです。その結果「教えてくれてありがとう」という感謝の声がたくさん寄せられます。コミュニケーターにとっては、問題を解決し感謝の言葉をいただくことが、大きなモチベーションになっています。コロナ禍での業務は辛(つら)いこともありましたが、「困っている方々に寄り添い、支える」という思いで、業務に向き合ってきました。こうした理念をこれからも大事にしていきたいですね。

谷川さんも「AIの声、AIの言葉も元を正せば人間のいのちから生まれたのです」とおっしゃっていました。いつの時代にも変わらない普遍性という意味でも、40周年の節目に、業務を支えるコミュニケーターのみなさんにフォーカスできたのは良かった。DXを含めた新たな取り組みを進めることはもちろん重要ですが、同時に人を大事にする会社だというメッセージをこれからも発信し続けていきます。
野田 俊介(のだ・しゅんすけ)
1962年兵庫県生まれ。1987年、東京大学工学部卒業後、伊藤忠商事株式会社入社。ネットベンチャー開発室長、エキサイト株式会社代表取締役社長、情報・保険・物流部門長、執行役員業務部長、常務執行役員 CDO・CIO などを経て、2020 年 5 月より現職。
ベルシステム24 40周年記念広告の特設ページはこちら
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