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話題

映画「ツユクサ」 誰もがやさしい気持ちになれる幸せな空気感

主演 小林聡美さん、同僚を演じた平岩紙さん、江口のりこさんが語る

PR by 東京テアトル

「ツユクサ」4月29日(金)よりGW全国ロードショー
「ツユクサ」4月29日(金)よりGW全国ロードショー

目次

失ったものもある。でも、また歩き出せる。人は誰でも幸せを求めて生きている。しかし、長い人生で幸せを見失ってしまうことだってある。そんな時は立ち止まってもいい。そしてまた歩き出せばいい──。

映画『ツユクサ』は、過去を抱えながらも「今」を歩もうとする人々が紡ぎ出す物語。今回、主人公・五十嵐芙美(ふみ)を演じた小林聡美さんと、同僚である直子と妙子を演じた平岩紙さん、江口のりこさんに作品の見どころや作中の恋模様について語り合って頂きました。

毎日をていねいに生きる芙美のまわりで起こる小さな奇跡

── それぞれの役についてどのように捉え、演じましたか。また、共演された印象を聞かせてください。
 
芙美(小林聡美)は、悲しい過去を抱えながらも仲間に恵まれ、日々をていねいに生きている
芙美(小林聡美)は、悲しい過去を抱えながらも仲間に恵まれ、日々をていねいに生きている
小林 聡美:芙美は50歳手前で、これまでの人生において悲しい過去を抱えている女性です。そんな彼女が、ある海辺の町で気のおけない仲間や年の離れた親友に囲まれながら、日々をていねいに生きています。そんな日常に起こる小さな奇跡と出会いを受け入れ、自分を取り戻しながら前に進んでいく彼女の姿勢、たたずまいは魅力的だと感じました。
 
直子(平岩紙)は芙美の親友であり、仕事仲間。芙美の恋の行方を心配しながらも楽しむ。
直子(平岩紙)は芙美の親友であり、仕事仲間。芙美の恋の行方を心配しながらも楽しむ。
平岩 紙 :直子は、芙美の親友である航平の母で、再婚した夫と息子との3人暮らし。自分はもう恋愛はしないんだろうなと思いながら、芙美と妙子の恋の行方を心配しながらも楽しんでいるような、明るく、はっきりとした性格の女性です。3人の中で、一番客観的に物事を捉えているんじゃないかな。
 
芙美の同僚・妙子(江口 のりこ)は、母でありながら、新たな恋にときめいている
芙美の同僚・妙子(江口 のりこ)は、母でありながら、新たな恋にときめいている
江口 のりこ:母でありながら、新たな恋に浮かれている妙子。それがちょっといけない恋であることをわかっていながら、どっぷりお相手に染まって影響を受け、恋愛に走る役を楽しみながら演じました。

何気なく流れていった3人の時間

平岩:今回、お二人と共演させていただいたことは、私にとってご褒美みたいな時間になりました。これまでも小林さん江口さんそれぞれとご一緒する機会はあったものの、こんなに長い時間一緒に現場にいられることはなくて。
 
江口:カメラが回っている時も、回っていない時も同じようなテンションで、過ごせた気がします。日常の他愛のない話が楽しくて、その話をしている延長線上で本番が始まっているみたいな。
 
小林:同僚という設定も心地よかったですね。先輩、後輩とかではなく、立場の変わらない同僚として、役を超えて楽しい時間を過ごせました。「3人のシーンがもっとあればいいのに」って思ったくらいです。
 
3人での共演は初めて。「3人のシーンがもっとあれば」と思うほど楽しい時間を過ごしたという
3人での共演は初めて。「3人のシーンがもっとあれば」と思うほど楽しい時間を過ごしたという

周囲の人と温かな気持ちを共有できる作品

── 作品の見どころはどんなところだと思いますか。
 
小林:登場人物それぞれの何げない日常がていねいに描かれているので、作品を見ている人は登場する誰かの状況に自分を重ねながら楽しめると思います。
 
江口:ダイレクトにグイグイいくタイプの妙子の恋愛と、お互いの距離感を保ちながら信頼関係を築いていく芙美と篠田さん(松重豊さん)の恋愛の対比も面白いですよね。
 
ストレートな妙子の恋愛と、ゆっくりと信頼関係を育む芙美と篠田さん(松重豊)の恋愛の対比も見どころのひとつ
ストレートな妙子の恋愛と、ゆっくりと信頼関係を育む芙美と篠田さん(松重豊)の恋愛の対比も見どころのひとつ
平岩:そうですね。危なっかしいけど、彼のことが大好きな妙ちゃんと、じれったいと思っていたら急に部屋に誘ったりできる大胆さを持った芙美ちゃんの恋愛。自分が出ていないシーンで、2人の恋愛がどんな風になっていくのか気になって、作品の出来上がりが待ち遠しかったです。
 
小林:子どもの恋愛にも、どきっとさせられたりね。
 
江口:芙美ちゃんと航平君の友情にも心を動かされました。
 
平岩:普段見ることのできない子どもの恋愛や友情を母として、温かな気持ちで見守りました。女同士で買い物に行くシーンも好きですね。
 
小林:パンツの話のところね。あの時が、3人で撮る初めてのシーンで、はしゃぎすぎて寒かったらどうしようとか、ちょっと探りながらだったよね。
 
江口:でも3人の関係性がとってもよく表れていると思う。
 
周囲の人と温かな気持ちを共有できる映画に
周囲の人と温かな気持ちを共有できる映画に
平岩:映画館でこの作品を見たら、きっと周囲の人と温かな気持ちを共有できると思います。ゆったりと流れる田舎の町の風景と時間、昭和的な雰囲気も楽しんでほしいです。
 
江口:作品を試写で見た時、「すごくいい映画になったので、絶対にたくさんの人に見てほしい、宣伝したい」と思いました。
 
田舎の町の風景と時間の中で物語はゆったりと進んでいく
田舎の町の風景と時間の中で物語はゆったりと進んでいく
小林:皆さんにも、何げない日常の中で起きる小さな奇跡を見つけて楽しんでほしいですね。「こんな年齢だし、こんな田舎で、そんなことって……」「あり得ない」と思っていることが人生では起きたりもします。映画を見終わった後には、ふんわりと幸せな気持ちで「あの時のあれって、実は奇跡だったのかも」とか「これから何か小さな奇跡が私にも起こるかも」と思えるかもしれません。
 
物語のあらすじ
とある小さな田舎町で暮らす芙美。気の合う職場の友人たちとほっこり時間を過ごしたり、うんと年の離れた親友の少年と遊びに出かけたり、隕石に遭遇するというあり得ない出来事を経験したり……。そんな日常を楽しく送るなか、ときおり垣間見える芙美の哀しみ。彼女がひとりで暮らしていることには、ある理由があった。そして草笛をきっかけに出会った男性と恋の予感が訪れる。
 
公式サイト
https://tsuyukusa-movie.jp/
 
【プロフィール】

小林聡美 こばやし・さとみ/1965年生まれ、東京都出身。映画デビュー作『転校生』(82)を始め、『かもめ食堂』(2006)や『めがね』(07)など多くの作品に主演。映画『紙の月』(14)では第38回日本アカデミー賞優秀助演女優賞、ブルーリボン賞助演女優賞を受賞。近年の出演に、映画『騙し絵の牙』(21)など。

平岩 紙 ひらいわ・かみ/1979年生まれ、大阪府出身。2000年より大人計画に参加、ミュージカル「キレイ−神様と待ち合わせした女−」で初舞台。映画、ドラマ、ナレーションなど幅広く活躍。近年の出演に、映画『閉鎖病棟 ─それぞれの朝─』(19)、ドラマ「リコカツ」(21)、「津田梅子~お札になった留学生~」(22)など。

江口のりこ えぐち・のりこ/1980年生まれ、兵庫県出身。『桃源郷の人々』(2002)で映画デビューし『月とチェリー』(04)で初主演。ドラマ「時効警察」シリーズで注目を集める。近年の出演に、ドラマ「SUPER RICH」(21)「ソロ活女子のススメ」(21)、映画『川っぺりムコリッタ』、大河ドラマ「鎌倉殿の13人」(22)など。
 
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