話題
「働くパパママ川柳」が見据える、多様な価値観を認め合う社会
PR by オリックスグループ
多様な人材が、多様なライフステージに応じて、多様な価値を十分に発揮する「ダイバーシティ&インクルージョン」という考え方は、今や企業が達成しなければならない価値観になりました。『オリックス 働くパパママ川柳』を主催するオリックスでは、多様な働き方を後押しする中で「仕事と育児の両立」という一つの課題に着目し、5年前からこの企画に取り組んでいます。
慌ただしい毎日の中から生まれる感謝の気持ちや幸せを感じる日常の一コマが共感を呼ぶ『働くパパママ川柳』。なぜオリックスがこの企画を実施するのか。多様な価値観が反映された「働き方」を実現するためにオリックスがどのようなことに取り組んでいるか。フリージャーナリストの浜田敬子さんとともに探ります。
「必要に迫られてやってきたというのが正直なところです。オリックスのビジネスはリース業からスタートして、金融を中心に幅広い事業に展開してきました。その変化に対応するためには多様な人材に集ってもらう必要があり、男女問わずに採用活動に力を入れてきました」
ところが、女性社員の採用を増やしても、当初は4、5年で辞めてしまう社員がほとんどだったそうです。出産や結婚による退社が多く、社員にもっと長く会社で働いてもらう仕組みづくりをしようと大きく舵を切っていきました。
育児や介護などを理由に一時的に職種や等級をシフトできる「キャリアセレクト制度」(2012年〜)、退職者が退職時の理由を問わず再入社に応募できる「カムバック再雇用制度」(2016年〜)、通常のフレックスタイム制度からコアタイムを廃止し、1日の最低勤務時間を1時間とした「スーパーフレックスタイム制度」(2017年〜)など、次々と柔軟な働き方を支援する制度が生まれていきます。
「2016年から職場改革推進プロジェクトを進め、200名以上の社員に、マネージャークラス・若手社員・男性・女性などのグループにわかれて現行制度の課題や必要な施策を検討してもらいました。社員の声を聞いていくと、特に時間に関する要望が多かった。弊社は営業力を重視してきた会社で、『最後は気合いと根性だよね』という文化がどうしても根強い。時間をかければなんとかなる、という価値観を変えていく必要がありました」(直井さん)
例えば、2017年に終業時刻を午後5時20分から午後5時に変更したのも、この職場改革推進プロジェクトでの社員からの提言がきっかけでした。たかが20分ですが、されど20分。この変更が“早く帰りやすい雰囲気”を作り出したといいます。「残業時間も結果的に減りましたし、会社全体としての生産性もあがりました」と直井さん。
浜田さんは「定時の変更には、二つの大きな意味がある」と話します。
「コロナ禍で在宅勤務が普及し、時短勤務からフルタイムに戻せたという女性が多い。時短勤務を選ぶ限り、給料が減るだけでなく、重要な仕事が任されなくなったり、それが昇進に影響したりすることもある。何より本人が精神的に後ろめたさを感じてしまい、キャリアに前向きになれなくなる。オリックスでは、定時の変更によって短時間勤務を選ばずにすんだという女性社員が多かったようで、これはその後のキャリアに大きな影響もあると思います」
「そして定時の変更というのは女性のためだけの施策ではないこともポイント。女性たちは私たちだけ特別扱いされていると肩身の狭い思いをしなくて済む。さらに男性も保育園のお迎えなどに行きやすくなります。男性女性に限らず、家庭との両立がしやすい環境になっているところがいいなと思いました」
また、オリックスでは、社員の評価基準における時間の考え方にも変化が起きたそうです。
「同じ成果の社員を比べたときに、『あいつは夜遅くまで頑張っているから』といった理由で評価してしまう傾向がありました。でも残業時間の長さで評価するのはやめて、むしろ効率的に成果を出している社員を評価するように呼びかけ、意識は変わってきています」(直井さん)
つづいて、オリックスで働く女性3人に現場の本音を語ってもらいました。
浜田さんは「こんな風通しのいいコミュニケーションがある会社、なかなかないですよ」と話しました。多様な働き方を実現してきたオリックスが、当初はビジネスの拡大・変化に対応する形で早期から人事制度改革を行ってきたとともに、社員一人一人が声をあげて制度を活用しながら自己実現を目指し、現在多様な社員がそれぞれのキャリアを描きながら活躍している様子を感じることができました。オリックスが、仕事と子育てを両立するパパやママを応援する『働くパパママ川柳』に取り組んできた背景もお分かりいただけたのではないでしょうか。それぞれがやりがいを持ちながら働ける社会の実現にむけてのヒントがここにあるかもしれません。
(構成・五月女菜穂、撮影・伊ケ崎忍)