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エンタメ

目指すものと大切な存在が、人を強くする

10月1日公開『僕と彼女とラリーと』公開記念インタビュー

PR by スターキャット・ケーブルネットワーク、イオンエンターテイメント

目次

 未来に向かってアクセルを踏み込む若者と周囲の絆を描いたヒューマンドラマ『僕と彼女とラリーと』が公開に。主演の森崎ウィンさんは「この時代だからこそ、多くの人に届けたい物語」と明かす。

どこにでもいる若者の成長を描く

 迷いながら目の前のことをこなす日々からの脱却。森崎ウィンさんが演じた俳優の卵・北村大河は、離れて暮らす父との確執と向き合わざるを得ない出来事を経て、ラリーと出合う。ドライバーとナビゲーターをはじめ、チームが連携してタイムアタックするモータースポーツが、29歳の人生を急スピードで変えた。

「特異なキャラクターではないぶん、最初は彼の思いと背景を理解することに時間をかけました。情熱を注ぎ込めるものを見つけてからの行動力はきっと、見てくださる人の背中を押してくれるものだと思います」
 
 大河の長所は人を巻き込む力だと語る森崎さん。家族、幼なじみ、父の仲間ら周囲の思いや生き方に触れた大河は、心を開き、思いを語り、少しずつ成長していく。そしてその成長が、チームを結束させる。演じながら自身でも様々なアプローチを試みた。

「そこにいるだけで無二の存在感を放つ先輩方との共演が、すごく刺激的だったんです。発する言葉の重みや深みに押される感覚があって、胸を借りるというか、とにかく向かっていく感じでしたね。直接ご一緒しないシーンでも、ピンチを前にした心境の捉えかたについて監督と会話しましたし、チャレンジングな現場でした。そういった挑んでいく感覚が、僕と大河をつないだのかもしれません」

 終盤には、多くの人を行動に駆り立てる熱い呼びかけのシーンがある。境遇に屈せず一縷(いちる)の希望にかけて思いを爆発させる姿が、胸を揺さぶる。

「あのシーンは監督が『せりふのゴールさえ押さえていれば、どんなふうに語ってくれてもいい』と言ってくださったので、湧き出るものに任せて間を恐れずにやりました。何を言ったか思い出せないぐらい、出し切っています。映像では回想が差し込まれて重層的になっていたのですが、僕は一発撮りで思いのたけを語っているので、そんな熱が伝わったらうれしいです」
 

肌で感じた故郷の魅力を表現した

 目の前の相手や状況に呼応する芝居は、故郷をテーマにした作品であることも多分に影響したという。秋にも咲く桜と紅葉のコントラストなど、大河の出身地・愛知県の魅力ある風景がたっぷりと描かれている。

「とにかく景色が美しかったですね。ぜひ圧巻の紅葉も楽しんでもらいたいです。撮影でひと月ほど愛知に滞在していたのですが、ひらけた場所が多くて深呼吸ばかりしていた気がします(笑)」

 大河の故郷を肌で知った森崎さん。山あいの夜の冷え方から、息の合ったドライビングをかなえるヒントになる伝統武芸・棒の手まで、一つひとつ触れて感じたことを大切に表現したという。

「とても濃密な時間でしたね。この作品を通じて、僕も自分の故郷や家族をより深く思うきっかけをもらいました。エンターテインメントの力はそういうところにあると感じています。こんな時期だからこそ、自分が目指すものや帰る場所、そしてかけがえのない存在の大切さを胸にとめておきたいですよね」
森崎 ウィン  Morisaki Win
もりさき・うぃん/1990年ミャンマー生まれ。2008年にデビュー。以後テレビドラマや映画に加え、舞台、ミュージカルと精力的に活動。18年には日本とミャンマーの共同制作『My Country My Home』に出演。同年にはスティーブン・スピルバーグ作品『レディ・プレイヤー1』メインキャストのダイトウトシロウ役をオーディションで勝ち取る。20年には世界進出を視野にソロシンガーとしてデビュー。22年はブロードウェーミュージカル『ピピン』の日本版に主演予定。会場は東急シアターオーブ(東京公演/8〜9月)、オリックス劇場(大阪公演/9月)。
    僕と彼女とラリーと 

10月1日(金)ロードショー 

森崎ウィン 深川麻衣
佐藤隆太 竹内 力 西村まさ彦 
監督・脚本:塚本連平
©️2021『僕と彼女とラリーと』製作委員会

(STORY) 大学進学を機に愛知から上京して役者を目指す大河(森崎ウィン)は、家庭を顧みずラリーで世界を転戦していたメカニックの父(西村まさ彦)と距離を取って暮らしている。現在の父は豊田市内で自動車整備会社「北村ワークス」を営むが、その関係は改善しない。ある日、幼なじみの美帆(深川麻衣)の連絡を受けて帰省した大河は、父の身に起きた異変と経営存続が厳しい「北村ワークス」の状況を目の当たりにする。さらには父がかつての仲間と約束した地元開催のラリー出場にかける思いに触れて——。

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