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エンタメ

『この世界の片隅に』に秘められたもうひとつの物語。

2016年公開の『この世界の片隅に』に、250カットを超える新エピソードを追加した『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が、12月20日(金)より公開となりました。

PR by 東京テアトル

©2019こうの史代・双葉社 / 「この世界の片隅に」製作委員会
©2019こうの史代・双葉社 / 「この世界の片隅に」製作委員会

目次

2016年11月12日に公開された、映画『この世界の片隅に』。深い感動の輪を拡げていき、日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞、仏・アヌシー国際アニメーション映画祭優秀作品賞など国内外で70以上の賞を受賞するなど大きな反響を呼んだ。本作は多くのファンと上映劇場の熱意に支えられ、3年前の公開から1日も途絶えることなく1000日以上もの連続上映を記録した。

その『この世界の片隅に』に、250カットを超える新エピソードを追加した『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』が、1220日(金)より公開となる。新たなエピソードが加わったことにより、前作でこれまで目にしていたシーンや人物像、そしてセリフ一つ一つが全く異なる意味合いを持つことに。長尺版でも完全版でもない1本の“新作”映画が誕生した。
©2019こうの史代・双葉社 / 「この世界の片隅に」製作委員会
©2019こうの史代・双葉社 / 「この世界の片隅に」製作委員会

誰もが誰かを想いひみつを胸に 優しく寄り添う

広島県呉に嫁いだすず(声:のん)は、夫・周作(声:細谷佳正)とその家族に囲まれて、新たな生活を始める。昭和 19 年、日本が戦争のただ中にあった頃だ。戦況が悪化し、生活は困難を極めるが、すずは工夫を重ね日々の暮らしを紡いでいく。ある日、迷い込んだ遊郭でリン(声:岩井七世)と出会う。境遇は異なるが呉で初めて出会った同世代の女性に心通わせていくすず。しかしその中で、夫・周作とリンとのつながりに気づいてしまう。だがすずは、それをそっと胸にしまい込む……。昭和 20 年 3 月、軍港のあった呉は大規模な空襲に見舞われる。その日から空襲はたび重なり、すずも大切なものを失ってしまう。 そして、昭和 20 年の夏がやってくる――。
 
©2019こうの史代・双葉社 / 「この世界の片隅に」製作委員会
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主人公の北條すずを演じるのは、前作に引き続き女優のん。現在は、創作あーちすととして、女優だけでなく歌手・映画監督と幅広く活動し、
一層大人の魅力を放つのん。10月28日に行われた第32回東京国際映画祭のレッドカーペットでの登壇では、純白のドレスを身に纏いその美貌ぶりが話題となった。
©2019 TIFF
©2019 TIFF

「今回は、リンさんやテルちゃん(声:花澤香菜)と言った新しい「片隅の住人たち」が加わって、すずさんの気持ちと複雑に絡まってきます。既存のシーンがまったく別のものに見えてくるし、もっとダイレクトに感情に訴えかけてくる。だから前作の延長として捉えるのではなく、新たな気持ちで観るほうが、心の色々なところが揺さぶられる作品だと思います。」と語るのん。
©2019こうの史代・双葉社 / 「この世界の片隅に」製作委員会
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本作を手がけた片渕須直監督は、
「単に20〜30分のシーンが足されたというだけでは、新しく作る映画としての価値がなく、足す以上は変わっていないはずの既存シーンの意味合いまでが変わって見えないといけない。以前の映画は、戦争中という時代と、当時の生活についてのある種のドキュメンタリー的な風味があったと思うんですが、今度の映画はもっと文芸的というか、もっとすずさん固有の内面のドラマが支配している作品になっているんじゃないかな。」と語る。
©2019こうの史代・双葉社 / 「この世界の片隅に」製作委員会
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各界からの絶賛コメントも続々出ている

既に試写で本作を鑑賞した著名人からは、新たなエピソードが加わったことによって物語の意味合いが全く異なっていることに驚きの声が多数上がっている。
●氷川竜介(アニメ・特撮研究家)
この映画は、こうの史代の原作漫画をアニメーション映画化した「この世界の片隅に」の上映時間2時間10分に対し、2時間50分(予想)となった「新しい映画」である。方法論としては当然「新作カット」を組み込んでいる。通常そういう処置をすると、前後で生じる落差が気になったりする。ところが、それがまったく気にならない。「新しいカットが組み込まれることで、前からあったショットが新しい意味性を帯びる」展に、何より深い感銘があった。主人公すずが遊郭に迷い込んだ体験を中心とする「心の機微」が加わり、「夫婦になること」「居場所を見つけること」と言ったストーリーの軸が、まったく違って見えてくる。まさに「別の映画の誕生」である。

●歌広場淳(ゴールデンボンバー)
三年前に観たとき、完璧な映画だと思った。「すずさん」は70年前に生きていた人物として、徹底的にリアルに描かれていた。今回、30分多く筆を重ねられた彼女は更に実在する人間にしか思えなかった。僕が出会った人の中で一番、可愛くて強い人だ。

●鶴田法男(映画監督)
もはや『この世界の片隅に』とは別物の大傑作。
短い版も長い版も共に傑作というのは160分版と207分版が存在する『七人の侍』以来のおおごとだ。
 
●鴻上尚史(作家・演出家)
もう一度、すずさんに会えた幸福と、リンさんの隠された秘密と、さらにいくつもの人生に涙が止まりませんでした。
 
●宇野維正(映画・音楽ジャーナリスト)
本当に全然印象の異なる作品に変わってて驚いた。クリスマス〜お正月映画の大本命だと、あえて言いたい
©2019こうの史代・双葉社 / 「この世界の片隅に」製作委員会
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●土居伸彰(新千歳空港国際アニメーション映画祭フェスティバル・ディレクター)
本当はこんなにも獰猛な作品だったのかと戦慄…中盤以降は本当に別の映画。
今年はアニメーションのモードが変わった年だったけど、これは間違いなくそんな「今年」の映画。
めちゃくちゃ凄い。試写後拍手出たけどそりゃそうだ。ただただ凄い新規シーンによって、見えないものを探る手というテーマがよりはっきりとして、観客はまさぐられている見えないなにかを確かに感じてしまう…見えないのに、感じる。光の表現も、動きの表現も、新たなリアリティのレイヤーを加えるようなものとして機能する。すごい
 
●池辺麻子(映画ライター)
160分と長尺だが全く無駄がなく、前作より圧倒的に充実感がある。キャラクター描写がより深くなり、困難の中で思いやり、支えあいながら生きる人々の姿に感動。生活の工夫の数々は、便利さに頼りがちな現代人必見。ラストは涙なしで見られない。
 
●沖本茂義(アニメ!アニメ!副編集長)
現行版よりもすずさんの置かれている立場が深刻で、“居場所”というテーマとタイトルが持つ意味の重さをよりズシリと感じられました。単なる“長尺版”と思って観たらやられます!
 
●麦倉正樹(ライター)
「現行版」を4回くらい観ているので、流石にどうかな?と思っていたけど、感じるポイントがまったく違うものになっていたので心底驚いた。こんな体験初めてかも……是非その目で確認を。
 
※コメントは<特別先行版>による感想。公開版は168分
©︎2019こうの史代・双葉社 / 「この世界の片隅に」製作委員会

『この世界の(さらにいくつもの)片隅に』12月20日(金)公開

のん 細谷佳正 稲葉菜月 尾身美詞 小野大輔 潘めぐみ 岩井七世 牛山茂 新谷真弓/花澤香菜/ 澁谷天外(特別出演)
原作:こうの史代「この世界の片隅に」(双葉社刊) 企画:丸山正雄 
監督補・画面構成:浦谷千恵 キャラクターデザイン・作画監督:松原秀典
美術監督:林孝輔 音楽:コトリンゴ プロデューサー:真木太郎 
監督・脚本:片渕須直 
製作統括:GENCO アニメーション制作:MAPPA 配給:東京テアトル
後援:呉市・広島市/日本赤十字社
 
製作:2019「この世界の片隅に」製作委員会  ikutsumono-katasumini.jp 
©︎2019こうの史代・双葉社 / 「この世界の片隅に」製作委員会
 
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