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NODA・MAP新作は『オペラ座の夜』? 共演の松たか子と広瀬すずに聞く

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NODA・MAP新作公演で共演する松たか子(右)と広瀬すず
NODA・MAP新作公演で共演する松たか子(右)と広瀬すず

目次

クイーンの楽曲を全編に使用した野田秀樹の意欲作

世界的ロックバンド・クイーンのアルバム『オペラ座の夜』を、野田秀樹が演劇へと昇華。キャストには松たか子や広瀬すずなど、豪華な顔ぶれが並ぶ。
NODA・MAPの新作で、対照的なふたりが顔を合わせることになった。ひとりは今回で5度目のNODA・MAP参加となる松たか子。そしてもうひとりは本作で初舞台を踏む広瀬すず。

「野田(秀樹)さんの作品はいろんな時空間を飛び越える、そしてそこに私も乗っけてもらえる面白さがあると思います。頭でわかろうとしなくても、体さえついて行ければ、野田さんのイメージするところにたどり着けるような。その楽しさ、驚きは野田さんの作品ならではかもしれません」(松)

「私は舞台はやらないだろうと思っていました。特にNODA・MAPは芸達者の人しか出られないイメージなので。『贋作 桜の森の満開の下』を観に行った時も、どこを見ればいいかわからなくなって、最終的に妻夫木(聡)さんの口ばかり見ていたくらい(笑)。妻夫木さんには『大丈夫だよ』と言われましたが、自分に同じことが出来るのか、まだ不安です」(広瀬)
 

何でも取り込む力がクイーンと野田さんの共通点(松)


本作は2年ぶりの野田の書き下ろし。その全編を彩るのが、世界的なバンド・クイーンの楽曲だ。

「ロックだけどポップなところもあり、クラシックや聖歌のような要素もある。つまりどんなものでも消化出来てしまう音楽性がクイーンの魅力なのかなと。そういう何でも取り込んでしまう力は野田さんにもあると思うので、このふたつがどう合わさるのか。楽しみに待ちたいと思います」(松)

「ワークショップの時、クイーンの同じ曲を使っていくつかシーンをつくったことがあるんです。それがパーティーでも、シリアスな場面でも、ちゃんと物語として成立していて。すごく面白かったですし、クイーンの曲のすごさなのかなと思いました」(広瀬)

 本稽古を前に、野田のワークショップに参加したというふたり。ここで意外な共通点が…。

「ワークショップでは、グループごとにあるシーンをつくったり、それをさらに合わせてみたりってことをやっていました」(松)

「最初はわけがわからずただ動いていたんですが、だんだん面白くなってきて。というのも映像の場合、自分たちでつくるということがなかなかありませんから。ただアンサンブルの皆さんの発想力、想像力の豊かさにとにかく圧倒されてしまって。冒頭1時間くらいは黙っちゃう感じでした」(広瀬)

「実は私もワークショップはすごく苦手で…。自分からアイデアもあまり出せないし、出したところで使われない(笑)。だからいつも憂鬱です」(松)

「私も毎回行く前は『はぁ…』ってなっていたんですけど、それ私だけじゃないんですね!」(広瀬)

「未だに私もそうです(笑)」(松)

「不安」すら楽しめる舞台になれば(広瀬)


初舞台に不安を見せる広瀬に、松はNODA・MAP初参加時を振り返り、こんな言葉をかける。

「NODA・MAPに対するイメージってあると思うんですけど、その時は私も含め、全員初参加だったんです。だからNODA・MAPってこうだよね、みたいな常識を平気で破る人ばかりで。それは私にとってとても幸せだったと思いますし、すずちゃんもそういう自由さをどんどん吹き込んで、かき回して欲しいなと。妻夫木くんにも、『先輩、それ全然違いますよ!』くらい言っていいと思いますよ(笑)」(松)

 連続テレビ小説『なつぞら』も好評な広瀬。この初舞台での経験は、彼女の俳優人生において、どんな糧となっていくのだろうか。

「今まで自分が変わってきたきっかけって、わりと感覚的なことが多かったんです。その点、この舞台もピンとくるものがあって。もちろん不安はありますが、それすらも楽しめたらなと。そしていつか妻夫木さんに、『先輩、全然違いますよ!』なんて言えるようになったらいいですね(笑)」(広瀬)

(文・野上瑠美子)
プロフィールまつたかこ●1977年、東京都出身。女優としての活動のほか歌手としても活躍。NODA・MAPには『オイル』(2003年)、『贋作・罪と罰』(05年)、『パイパー』(09年)、『逆鱗』(16年)に続いて今作が5度目の出演。ひろせすず●1998年、静岡県出身。『海街diary』(2015年)、『ちはやふる』シリーズ(16年、18年)など映画をはじめ、テレビでも活躍。現在放送中のNHKの連続テレビ小説100作目となる『なつぞら』にてヒロインを務める。
プロフィール
まつたかこ●1977年、東京都出身。女優としての活動のほか歌手としても活躍。NODA・MAPには『オイル』(2003年)、『贋作・罪と罰』(05年)、『パイパー』(09年)、『逆鱗』(16年)に続いて今作が5度目の出演。
ひろせすず●1998年、静岡県出身。『海街diary』(2015年)、『ちはやふる』シリーズ(16年、18年)など映画をはじめ、テレビでも活躍。現在放送中のNHKの連続テレビ小説100作目となる『なつぞら』にてヒロインを務める。
【タイトル】
NODA・ MAP 第 23 回公演『 Q 』: A Night At The Kabuki
 
[作・演出]野田秀樹
[音楽]QUEEN
[出演]松たか子 / 上川隆也 / 広瀬すず / 志尊淳 /
              橋本さとし / 小松和重 / 伊勢佳世 / 羽野晶紀 / 野田秀樹 / 竹中直人  

【日程など】
2019/10/8(火)~2019/12/11(水)
 
■会場: 東京芸術劇場 プレイハウス (東京都)
■料金:S席 12,000円 、 A席 8,500円 、 サイドシート 5,700円 、
             サイドシート25歳以下 3,000円 (※来場時25歳以下対象、当日要身分証)
 
※未就学児童は入場不可。
※ロビー開場は開演の45分前、客席開場は開演の30分前。
※車椅子での来場は公演前日までに購入席番を問合せ先まで要連絡。  
 
■公演などに関するお問い合わせ先
 NODA・MAP:03-6802-6681
 
【チケット情報】
  2019/9/7(土) 10:00より発売
 
※本公演は公演当日ご入場時、「指定のご本人さま確認書類」によるご本人さま確認を実施いたします。詳細はお申込ページをご確認ください。  
 
 ■URL:https://w.pia.jp/t/q/ 
 
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