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エンタメ

全力で、恋した時間は、永遠なんだ。 映画 いちごの唄

PR by ファントム・フィルム

目次

「ひよっこ」 岡田惠和×銀杏BOYZ 峯田和伸が紡いだ青春物語。

年に一度、七夕にだけ会う二人
この夏、最高に切ない恋が始まる

 「ぽあだむ」「東京」「漂流教室」……。熱烈な支持を集めるロックバンド・銀杏BOYZの名曲を一つのストーリーにしたら? 連続テレビ小説「ちゅらさん」「ひよっこ」などを手がける大人気脚本家の岡田惠和さんが、二度と戻らない青春の時間を描き出した。映画公開を前に、銀杏BOYZのボーカルで出演も果たした峯田和伸さんと、ヒロインを演じた石橋静河さんの対談が実現した。

好きな女性は「女神」に 男の子にはありがち

──『いちごの唄』は、銀杏BOYZの歌から生まれた……ということは、石橋さんの役「あーちゃん」と彼女に恋をして〝女神〟と呼ぶ主人公「コウタ」(古舘佑太郎さん)は、峯田さんが描く曲の世界の登場人物と言えるのでしょうか。

峯田 原作・脚本の岡田惠和さんは、僕らの歌の歌詞をなぞったのではなく、メロディーも含めた歌の「色」みたいなものから物語を作り上げたと思うんです。僕が歌を作るときはそれぞれ別のイメージがあるので、ヒロイン像も一定ではないのですが、このコウタの、女性を好きになりすぎて神格化してしまう気持ちは、すごくわかります。当の相手からは「私だって人間よ!」と怒られて傷つく。僕の歌にもたまにあるんです、男が抱きがちなファンタジー。

石橋 あーちゃんは、心にいろんなものを抱えている女性ですしね。途中まで、彼女が抱えていることや過去は一切描かれないんです。

峯田 そうだよね。しかもコウタの目線で、コウタのフィルターを通しているから、なかなか本当のあーちゃんが出てこない。僕だったらどう演じていいかわからないな。

石橋 難しかったんですけど、この映画には、私が役を理解するよりも大事なことがあるのかな、と気づいたんです。コウタもあーちゃんも意図しないところで、ふっとこわばった心がほどけるような。役の感情だけではなく、ほかの爽やかな何かが流れていると思う瞬間がありました。

古舘佑太郎さんのすごさ 宮本信子さんの懐の深さ

──峯田さんの好きなシーンは。

峯田 石橋さんが、何もしないでただ立っているところとか、いいですよね。あと、わっと感情を外に出したあとで、目がうるみ出して、背を向けて去って行く、そのときに、背中で悲しみがわかるんです。あの後ろ姿がよかったなあ。本人を前にすみません。

石橋 私は、園長先生役の宮本信子さんとのシーンが忘れられません。あーちゃん役は、笑っている時でも寂しさが離れなくて、撮影クルーとも隔たりを感じるくらい。でも宮本さんと向かい合って座ったとき、もう空気が違った。「そうなの」と彼女が言ってくれるセリフ、たった4文字なのに、涙がとまらなくなったんです。私が演じる役のこともすべてわかっていて、「受け止めるから、本気で来なさいよ」という気迫を感じました。

峯田 宮本さんには、僕も受け止めてもらった! 3年前、岡田さん脚本のドラマ「奇跡の人」に出たとき、追い込まれてスタジオの隅でセリフを覚えている僕のそばにずっといてくれて。あの人がいたからできたんですよ。

石橋 かっこいいですねえ。宮本さん。

──コウタ役の古舘さんの演技も印象的です。

石橋 古舘さんは全てを取っ払って楽しんでコウタという特異な役をやり切っていた。すごいな、やっぱりライブで非日常な感覚に慣れているからかな、と思いました。

峯田 僕の場合で言うと、音楽のライブは自分が100%没頭してやるもの。それに比べると、お芝居は監督の意図があるから、肩の力を抜いて楽しめるんです。古舘くんは、すごいと思うよ。普段から本当にあんな人じゃないかと思わせる。本人はそんなつもりないのに、人をホッとさせる。実際、甘え上手なところもあるんですけどね。

銀杏BOYZの曲が寄り添ってくれる

石橋 私、今回銀杏BOYZの音楽にすごく、助けられたんですよ。

峯田 えっ。

石橋 中学のときから留学していたので、正直に言うと銀杏BOYZを聴いたことがなかったんですけど、役作りで重苦しくなってしまっていた心に、映画のベースになった7曲がぴったりと寄り添ってくれて、本当に救われました。

峯田 ありがたい話ですね。今回、僕は音楽映画というより普通の映画として観たかったので、シーンに流れる銀杏BOYZの曲は極力少なくしてもらったんです。たとえばタイトルバックの「漂流教室」も、ボーカルが入ると説明が多くなるから、インストにしてもらった。歌はにおわせるくらいのバランスがいい。

石橋 それでも音楽の力の大きさを思い知らされました。完成された映画を観るまで、自分の演技はこれでいいのかなって不安だったんですが、カメラワークやほかの俳優の方々の存在、そして絶妙な音楽で成立していたんです。

峯田 書き下ろした「いちごの唄」は、ラッシュを見て、最後に流れることを想定して作りました。岡田さんが原作を書いてから3年、映画ができたことへの感謝、いろんな人への感謝を込めています。

石橋 男の子はもちろん、女の子の心にもグッとくる。楽しんで観てほしいですね。
Story
不器用だが心優しい青年・コウタは、中学の時に親友・伸二と二人で、クラスメートの千日を「天の川の女神」と崇め、ひそかにあーちゃんと呼んでいた。しかし、伸二はある日、交通事故で亡くなってしまう。10年後の七夕の日、コウタと千日は偶然に再会。二人で環七通りを歩く幸せに舞い上がるコウタ。その日から年に1度、会う約束をするが、千日には何か秘密があるようで……。

涙を浮かべ遠ざかる石橋さんの背中がめちゃめちゃイイ
歌手・俳優 峯田和伸
みねた・かずのぶ/1977年山形県出身。96年にGOING STEADYを結成。2003年の解散後、銀杏BOYZを結成。同年に初主演映画『アイデン&ティティ』で役者デビュー。音楽活動と並行し『少年メリケンサック』『色即ぜねれいしょん』『ボーイズ・オン・ザ・ラン』などに出演。16年に主演した連続ドラマ「奇跡の人」が文化庁芸術祭賞テレビ・ドラマ部門の大賞を受賞。連続テレビ小説「ひよっこ」でも注目され、大河ドラマ「いだてん〜東京オリムピック噺〜」に出演中。

気持ちにピタッと寄り添う銀杏BOYZの歌に何度も救われました
俳優 石橋静河
いしばし・しずか/1994年東京都出身。4歳からクラシックバレエをはじめ、2009年からボストンとカルガリーにダンス留学。13年に帰国し、コンテンポラリーダンサーとして活動。17年に初主演作『映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ』で数多くの新人賞を受賞。18年には連続テレビ小説「半分、青い。」に出演。主な映画出演に『PARKS パークス』『うつくしいひと サバ?』『きみの鳥はうたえる』『泣き虫しょったんの奇跡』『生きてるだけで、愛。』など。

古舘佑太郎 石橋静河
和久井映見 光石 研 清原果耶 小林喜日 大西利空
蒔田彩珠 泉澤祐希 恒松祐里 吉村界人 岸井ゆきの
峯田和伸 宮本信子
監督:菅原伸太郎 原作:岡田惠和・峯田和伸(朝日新聞出版) 
脚本:岡田惠和 主題歌:銀杏BOYZ “いちごの唄”
製作:「いちごの唄」製作委員会 
配給:ファントム・フィルム ©️2019「いちごの唄」製作委員会
7/5(金)新宿ピカデリーほか 全国ロードショー
ichigonouta.com/ 
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