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【動画あり】工場にトイレットペーパーのおばけ?実際に行ってみた!
提供:朝日プリンテック
トイレットペーパーのおばけ?ジェットコースターもある・・・?
ここではいったい何がつくられているのでしょうか。
お分かりいただけましたか。そう!こちらは新聞の印刷工場です。ここから、アトラクションさながらの2つの正体を明らかにしていきます!
上にいったり、下にいったり。急上昇↑↑↑からの急降下↓↓↓
おまけにハイスピードで急カーブ!ものすごい音を立てて流れるさまは、まるでジェットコースターのよう。
これは、印刷された新聞を運ぶための機械です。1部ずつ切断された新聞が流れていきます。しかも、ものすごい速さ!40ページの新聞が1時間に約9万部も印刷されることを考えると納得です。
もうお分かりですね。この巨大ロール紙に新聞が印刷されるのです。
このロール紙ですが、機械に載せられてゆっくり移動してきます。さらになんと、印刷機へのセットなども自動で行われています。
目的地に到着すると、装置にセットする機械へバトンタッチ。まるで本当にトイレットペーパーを取り替えるように交換されます。ちなみに使い終わった紙芯は機械が回収します。
工場内のジェットコースターとトイレットペーパーのおばけは、新聞をつくるうえで欠かせない装置と素材でした。
それでは、実際に新聞はどのようにつくられているのでしょうか。
今回、全国に9つの印刷工場を有する総合印刷会社、朝日プリンテックの中田さんに伺ってきました!
新聞記事が完成すると、新聞の画像データが届きます。不正や不備がないかをしっかりと確認したあとに、CTPと呼ばれる機械で新聞印刷用のハンコにレーザーで描画します。
新聞印刷用のハンコは0.3ミリほど薄いアルミの板で、弛ませるとポヨーンと音がします。この刷版は約20万回の使用に耐えられますが、実際は13〜15万部の印刷に使用したら交換されるそうです。
出来上がったハンコは巨大な新聞印刷機(輪転機)へ設置されます! わずか27秒で取り付け作業が終了。
装着中は輪転機から音楽が流れます。理由は事故防止。取り付け作業が行われていることを周知します。
全長24メートル、高さ11メートル。なんと3階建てのビルと同じくらいの高さ!
輪転機はカラー印刷機2台、モノクロ印刷機3台の計5台で1セット。それにプラスして新聞を自動で折るための折機がついています。
このおばけが下から上に移動して、新聞が印刷されていきます。印刷された新聞は広げた形で入ってくるので、それを折機で折り、1部ごとに切断されます。
以上が、新聞が印刷されるまでの工程です!
では、ここで少し番外編。
みなさまのご家庭に届く新聞って、インクの汚れも印刷のズレもないですよね。新聞をキレイに刷るためのポイントをご紹介します!
用紙やインクは気温や湿度などによって印刷の具合が変わってしまうことがあるのだとか!常に一定の品質を維持するため、印刷された見本紙に目を通して、測定器をつかって毎日検証しています。
印刷機は縦に8コマで印刷されるため、上下の色の濃淡や色味の違いをチェックしてデータ化し、工場と連携をとりながら、最高のキレイを目指しています。
ジェットコースターで運ばれている新聞。その流れをとめないように、新聞を途中でピックアップ。色味や濃度などを人間の目でチェックしています。
色味や濃度を調整して、よりベストな設定に変えていきます。
では、本編に戻りましょう。
細かなチェックをクリアした新聞たちは、いよいよ工場内の終点へ近づきます。印刷された後の行く末は…?!
ジェットコースターを降りた新聞たちは、機械で自動的に部数を数えられます。その先で販売店に運ぶための束に!販売店によって必要な部数はさまざまなため、ここでカウントして束にするのです。
束にされた新聞たちは、フィルムで包装。バンドで結束され、傾斜のついたベルトコンベアで運ばれていきます。
トラックヤードには多くのトラックが並んでいます。
新聞の束はどのようにトラックまで運ばれるのでしょうか。実はこれも全て自動で行われているのです。正しい行き先にしっかり新聞が行き着くよう、トラックまでのルートも全て管理されています。
新聞は1分1秒が勝負。何時何分に発着したかまで記録されます。出発や到着の遅れを秒数単位で徹底管理しているのです。
トラックの並び方にも一工夫が!販売店からの距離で停車位置が決まっていました。
新聞の工程では、印刷も配送も「チームワーク」がとても大切だということがみえてきました。日々変わる情報を、迅速かつ美しく、正確に届けるための秘訣は、「チームワーク」だったのですね。毎日当たり前のように届く新聞。この裏で多くの人が戦っていることを思うと、手に取ったときの重みも変わってきそうです。