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エンタメ

3年ぶりのアイドルフェスTIF コロナ下開催でも変わらなかったこと

アイドルファンの記者の観戦記

3年ぶりに夏に開催されたアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL2022」。コロナ禍で変わったこと、変わらなかったこととは――?
3年ぶりに夏に開催されたアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL2022」。コロナ禍で変わったこと、変わらなかったこととは――? 出典: ©TOKYO IDOL PROJECT

目次

国内のアイドルが集まる世界最大級のアイドルフェス「TOKYO IDOL FESTIVAL2022」(TIF=ティフ)が8月5~7日、東京・お台場で開かれました。夏開催は3年ぶりです。コロナ禍で何が変わったのか、アイドルファンの記者が見てきました。

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「アイドルになりたい」かなえた夢

5日午後2時すぎ、いざフジテレビ湾岸スタジオへ。

抗原検査と報道受付を済ませ、最初に向かったのはスタジオ1階のステージです。入り口には消毒液と検温するスタッフがいました。

全ステージで、こうした感染対策がとられていました。ファンはもちろん、マスク着用です。

3年ぶりの夏開催に盛り上がるアイドルファン
3年ぶりの夏開催に盛り上がるアイドルファン

実は少し無理をしてまで初日に足を運んだ理由は、あるアイドルが見たかったからです。

6人組グループ「メイビーME(ミー)」のメンバー谷あやかさん(23)です。

8年前、長野県でAKB48のイベントを取材した際、客席でうちわを振って応援していた中学生でした。感想を聞いたところ「すごくかわいかった」と目を輝かせていました。

後日、1通の手紙が朝日新聞長野総局に届きました。「私もいつかアイドルになりたいです」と書かれていました。そんな彼女が、本当にアイドルになっていたのです。

ステージで躍動する彼女の姿をファインダー越しに見て、グッとこみ上げるものがありました。

「メイビーME」の谷あやかさん
「メイビーME」の谷あやかさん

女性アイドルのファンは男性が多いというイメージがあると思いますが、女性ファンの姿もよく目にします。

その中には彼女のような「未来のアイドル」がいるのかもしれません。

やっぱり「現場はいいな」と思った理由

1日空けて、最終日のTIF。真っ先に向かったのは「Zepp DiverCity」です。

TIFでもっとも大きな会場で、ここに立てるのは大勢の観客を集められる人気アイドルグループ。登場したのは「HKT48」です。

人気曲「大人列車」のイントロが流れると、中心メンバーの矢吹奈子さん(21)が「みんな手拍子をお願いします」とあおりました。

かつては、激しいコールで盛り上がったTIFもコロナ対策で「歓声禁止」。ならば手拍子で――。見事、会場に一体感をつくりました。

次に向かったのは駐車場に設置された屋外ステージです。お目当てのグループは「#よーよーよー」。

ツイッターで気になっていたメンバー姫野ひなのさん(19)をひと目見るためです。

いつもかわいらしい姿を投稿していますが、実物も写真通りのかわいさ、そして元気なパフォーマンスでした。

「#よーよーよー」の姫野ひなのさん
「#よーよーよー」の姫野ひなのさん

コロナ下でオンラインでのコンサート配信や「お話し会」が爆発的に広がりました。

苦肉の策とはいえ、家にいながら、コンサート鑑賞やアイドルとの交流を楽しめるようになったのはとてもいいことです。

ただ、やはり会場に来ると「現場」はいいなと思いました。カメラに映らない場面が見られるからです。

ずっと推しメンを視線で追うことができるし、歌っていないときでも、他のメンバーと目を合わせたり、じゃれ合ったりする姿を見るのが楽しみなのです。

屋外ステージでパフォーマンスする「#よーよーよー」
屋外ステージでパフォーマンスする「#よーよーよー」

AKBグループを卒業した後の「道」

日が傾き始めた頃を見計らって、湾岸スタジオ屋上にある「スカイステージ」へ。

エレベーターで7階まで上がり、そこから猛暑の中、ひたすら階段を上がるきつい道のり。でも、その先には、東京湾岸エリアを一望できる圧巻の景色が待っています。

夏のTIFを一番実感できるのが、この場所です。青空と、照りつける太陽。最終日の午後にこのステージに来ると、夏祭りが終わってしまうような、もの悲しさがあります。

夏の始まりと夏の終わりを同時に感じられるTIF。これだけは変わっていませんでした。

青空が映える「スカイステージ」
青空が映える「スカイステージ」

スカイステージを堪能した後は「FRUITS ZIPPER」というグループを見に駐車場の屋外ステージに戻りました。

ここに所属する月足天音さん(22)は元HKT48のメンバーです。最近、AKB48グループを卒業後、中小規模のアイドルグループで活動を続けるメンバーが目立ちます。

コロナ禍でメジャーグループの活動も激減しました。AKB48もかつては16人で劇場公演を行っていましたが、今は原則、半分の8人までです。

アイドルが少しでも多くステージに立つ機会を求めるのは、ごく自然の流れ。プロ野球のNPBを経験したのち、独立リーグや社会人チームで活躍する選手たちにも似ています。

月足天音さん(右から2人目)が所属する「FRUITS ZIPPER」
月足天音さん(右から2人目)が所属する「FRUITS ZIPPER」

ちなみにこの日、月足さんはHKT48の同期メンバーや元メンバーと会場で会ったとツイッターで報告し、写真を投稿していました。こういうのって、ファンにとっては胸熱です。

「ルールを守ってください」アナウンス

終盤にさしかかり、再び「Zepp DiverCity」に入りました。

この日、もっとも楽しみにしていたAKB48の登場です。前日に60枚目のシングル選抜が発表され、センターになったえりいちゃんこと千葉恵里さんの姿がありました。

実は、私の推しメンなんです。7年前にAKB48に入った、えりいちゃん。当時はランドセルを背負った子供でしたが、今やモデルのような長身スタイルのアイドルに成長しました。

「センターおめでとう!」と心の中で叫びながら、パフォーマンスを見守りました。「自分が育てた」。こう思うアイドルファンは少なくありません。思うのは自由です。

Zeppを出ると、空はすっかり暗くなっていました。湾岸スタジオ前の屋外ステージに登場したのは「NMB48」です。

夏曲の定番「ナギイチ」を披露したあと「だってだってだって」が始まりました。2年前に発売された曲です。

6月までの3年間、私はテレビ朝日に出向していました。コロナ禍に見舞われた上、慣れないテレビの仕事。通勤時によく聞いて励まされたのが、この曲でした。

アイドルソングにかぎらず音楽はそのときの社会や自分の状況を思い出させてくれるものです。ほんの2,3分ですが、出向生活の思い出にひたりました。

夜の野外ステージ
夜の野外ステージ

クライマックスが近づきます。次に登場したグループ「まねきケチャ」は、アイドルファンの多くが知っている名曲「きみわずらい」でロケットスタート。コールこそないものの、ファンが体を大きく動かして盛り上がります。

今回、ステージの合間には「ルールを守ってください」というアナウンスがたまに流れました。

コロナ対策で、歓声だけでなく、隣の人と体が触れてしまうような過度な動きも禁止されています。

静かに音楽を鑑賞したいという人もいるかもしれませんが、騒ぎたい気持ちもわかります。振りをまねしながら、思いきりアイドルに声援を送る。コロナ前のような現場が恋しくなります。

コロナ禍で卒業していったアイドルたち

午後8時すぎ、ステージの最後に登場したのは「ニジマス」こと「26時のマスカレイド」。

10月末での解散が決まっています。ちょうど3年前のこの日、メジャーデビューを果たし、TIFのステージに立ちました。

思い出の場所でのラストステージ。人気曲「ハートサングラス」が流れると、関係者ゾーンでは、出演を終えたアイドルがニジマスのパフォーマンスを見守っていました。涙をぬぐっているアイドルもいました。

ふと、この2年半の間に卒業していったアイドル、活動を休止したアイドルグループが目に浮かびました。ライブで輝くアイドルたちにとって、コロナは難敵中の難敵でした。

約3万人が来場(オンラインは約2万5千人)した夏の祭典。以前のような、歓声が飛び交う、にぎやかなアイドル現場にはほど遠いのが現実でした。感染者が出たため出演を断念したグループもありました。

それでも、笑顔で懸命に歌って踊るアイドルがいて、それを楽しむファンがいました。まだまだピンチが続くアイドル業界を、これからも応援したいと改めて思いました。

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