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「30歳」公言できるアイドル ねぎっこ・Nao☆が築いたファンとの絆
新潟発女性3人組人気アイドルグループのNegicco(ねぎっこ)が今年7月20日に結成15年を迎えます。2月6日には初のウェディングソングとなる新曲「カリプソ娘に花束を」をリリースしますが、リーダーで最年長のNao☆さんは4月10日で30歳に。年齢を公表している女性アイドルとしては珍しい「30歳」という年齢に何を思うのか。他の2人のメンバーも交え、聞きました。
「ここまでねぎっこを続けるとは思っていなかった。26歳くらいでとっくに辞めていて、違うことをやっているんだろうな、という気持ちでいた。女性として特別な年だし、ねぎっこも15歳になる年なので、両方スペシャルな年にしたい」
Nao☆さんは、30歳という年齢について、あくまで前向きです。
「4年前とかは、30歳になってもアイドルってどうなのかな、と考えたし、周りからもそういう声を聞かなくはなかったけれど、今は自分の中で悪くは受け止めていない。ねぎっこだからできるアイドル、ねぎっこだからできる人生。それはねぎっこにしかないものだと思っていて、私はねぎっこになれて良かったと思っているし、そう思える人生をこれからも歩んで行きたい」と続けるNao☆さん。
そう話す背景には、ねぎっこの波瀾万丈の歴史があります。
結成翌年の2004年にはNHKの全国放送番組「ポップジャム」に出演。「これで売れる」と思いきやなかなか芽が出ず、母体となっていた芸能スクールの閉鎖やメンバーの脱退もあり、幾度も解散の危機に。しかし着実に力をつけ、10年には大手芸能事務所ホリプロ主催の地方アイドルナンバーワン決定イベントで、グランプリを受賞しました。
2011年からはレコード販売店大手「タワーレコード」のアイドル専門レーベルに所属。2014年の「光のシュプール」の5位を皮切りに、オリコン週間シングルランキングのトップ10に過去3曲が入る活躍を見せています。
今や、ライブ会場には子どもから祖父母の年代まで幅広く来場。一部アイドルグループのファンの中には、新規のファンに対して冷たい態度を取る人たちもいますが、「ねぎっこはファンも優しい」とアイドル現場では好評です。
女性アイドルグループにしては珍しく、ファンから「結婚して、出産してもねぎっこを続けて欲しい」と言われる異色の存在となっています。
ファン同士で結婚する例も増えており、Nao☆さんは新曲が結婚式で使われることを期待しています。「今のねぎっこだから来る仕事内容だったり歌だったりもあると思うので、自分の生きてきた人生も仕事に生かしていきたい」と話します。
他のメンバーは、30歳という年齢についてはどう考えているのでしょうか。
1歳下のMeguさんは「まだ全然自覚はないです。Nao☆ちゃんが30になったらやっと自覚するのかな。まだそれまでは自分も分からないです」。
さらに2歳下で最年少のKaedeさんも「まだ遠すぎて考えられない」と言いますが、「でも、30になってからやっとスタートラインかな、と思っている。やはり20代は、仕事がすごく好きだからそれをしっかりやりきりたいという気持ちがあって。それで、私が32歳になる時にねぎっこは20周年になるんですよ。私はそこまではやりたいな、という気持ちがあるので、今は仕事に向き合って、という感じです」と話します。
3人は、売れない時期は十分なボイストレーニングなども受けられなかったため、実力は今でも発展途上。今回の新曲に関しては、プロデューサーのconnieさんから「ネギの3人はどんどんうまくなっているから」といつもより音域の広い曲を提供されました。
楽曲は、かつてはconnieさんの趣味もあって小西康陽さん、田島貴男さんら「渋谷系」のアーティストから提供を受けることが多かったですが、近年は堂島孝平さん、KIRINJIの堀込高樹さんを起用するなど「その都度、ネギの3人に合った曲を」(connieさん)と変化をつけています。
今回、歌詞は娘から父親へのメッセージというしんみりしがちな内容であるものの、編曲にYOUR SONG IS GOODを迎え、ライブ感あふれるポップな曲調にしています。
一方で、年齢から来る体の変化もあります。
「28歳の際にガタッと体調を崩して、入院した」とNao☆さん。Meguさんも、ダンスを踊る際の体力的な面や、高い音が出にくくなっている点などに、若いころとの違いを感じているそうです。メンバーは走り込みをしたり、トレーニングジムに行ったりして、カバーしています。
その分、豊富なキャリアに基づいた安定したパフォーマンスは、他のアーティストとの「対バン」イベントでも発揮されています。
昨年12月には、KIRINJIとのイベントで、堀込さんプロデュースの「愛は光」を抜群のハーモニーで披露し、新たな魅力をアピール。
同じく12月には「AKB48紅白対抗歌合戦」というイベントで、同じ新潟を拠点とするAKBグループの姉妹グループ「NGT48」と「NegiGT48」というユニットを組み、お互いの持ち歌を歌い合いました。
AKB紅白にNegiccoサプライズ出演させていただきました( › ·̮ ‹ )❤️
— Nao☆@Negicco (@Nao_NGC) 2017年12月10日
NGT48さんと、『アイドルばかり聴かないで』と『みどりと森の運動公園』を一緒にコラボさせていただけてとても楽しかったです❤️
今日は本当に、ありがとうございました❤️ #AKB紅白#NGT48#Negiccohttps://t.co/i0LZJYGR6U pic.twitter.com/rir7OpANeh
「NGTのファンの皆さんの中にも『出てくださってありがとうございます』と言ってくださる方が多かったので本当にありがたかった」とNao☆さん。
「もっとお互い、新潟を盛り上げていきましょう、という共通認識もできたし、良い関係を築ける雰囲気や気持ちが伝わってきた。新潟でも同じことができたら良いな、と思います」と語ります。
Nao☆さんは自身が30歳、ねぎっこも15歳になる年について、「ただ歌って踊るだけではなく、それぞれの個性をもっと出して幅を広げて、それがねぎっこの活動につなげていけるように。こういうこともやれるんだっていうところを見せていけるようにできたら」と話します。
Nao☆さんは近年、作詞をしたり、絵を描いたりと創作活動も盛んです。MeguさんはDJ、新潟大学工学部卒業の「リケジョ」であるKaedeさんは新潟薬科大学の特定研究員としてネギの成分を研究したりとそれぞれの個性に合った活動をしています。
Nao☆さんは「何歳までねぎっこを続けたい」という考えは特にないそうですが、心境の変化も明かします。
「今まではどうやったらブレークするかなどを考えて活動してきた部分があったけれど、最近は、自分たちが長く活動していけるように、というところを念頭に置いて活動している。ファンの方々の人生に寄り添っていけるようなグループになっていきたい」
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