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歌姫MACOデビュー YouTube再生1千万回の素顔と背景
YouTubeでの楽曲再生1千万回。ツイキャスを流せば1万7千人が集まったMACOが7月23日にメジャーデビューミニアルバムをリリース。10〜20代女性に大人気の23歳の素顔は。
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YouTubeでの楽曲再生1千万回。ツイキャスを流せば1万7千人が集まったMACOが7月23日にメジャーデビューミニアルバムをリリース。10〜20代女性に大人気の23歳の素顔は。
函館出身。17歳から作詞作曲をはじめ、音楽イベントに参加していた昨年3月、現在のマネージャーと知り合い、9月に上京。その1ヶ月後から、YouTubeに楽曲をアップし始めると、一気に人気に火がついた。
動画の再生回数は約半年で1千万回を超え、22歳だった今年4月にインディーズから出したミニアルバム「22」は、いきなりiTunes総合チャート1位に。6月に流したツイキャスは1万7千人が視聴した。
7月23日にはメジャーデビューミニアルバム「23」をリリースする。23歳の歌姫の素顔と、ネットから人気に火をつけた戦略とは。本人にインタビューした。
--歌い始めたきっかけは。
「お兄ちゃんとお姉ちゃんが音楽が好きで、中学のころからR&Bが好きでした。17歳のころ、人の歌じゃなく自分の歌が歌いたいと思うようになって、洋楽も好きなので、今みたいに洋楽のトラックに自分なりの歌詞とメロディーを乗せて歌うようになりました」
--英語は話せないとか。どうやって翻訳するんですか。
「ネットで調べたり、今は同じ事務所のMatt Cabにニュアンスを教えてもらっています。直訳ではなくて、新曲のWe Are Never Ever Getting Back Togetherでも、原曲を歌っているテイラーの気持ちや、自分のバラードの曲調も考えて日本語バージョンをつくっています」
--本人にも聞いてもらったんですよね。
「『ワンダフル!』って。すごく喜んでくれて、感激しました。彼女はファンをとても大切にしてて、ライブのあともファンの人たちとの交流を楽しんでいました。そういうところも見習いたいです」
--普段はどんな生活ですか。
「レコーディングしていたときは毎日コンビニでアサイージュース買って、スタジオ行って、午後3時からずっと歌ってました。遅いときは午前2時まで。ずーっとスッピンです(笑)。3週間はそんな生活でした。それが終わって1週間休みをもらったんですが、函館に帰って海鮮丼たくさん食べました。おいしいですよ。やっぱり(笑)」
--遊びに出ないんですか。
「どっちかというと引きこもりですね(笑)。わいわいするのは苦手かも。女子会とかでキャピキャピするのも駄目ですね。一人で家でiPhoneでツイッターでリプライしたりしてます。歌詞もiPhoneでメモするんです」
--オリジナル曲も増えてますが、歌詞はどうやってつくるんですか。
「実体験や人から聞いた話が多いですね。『この世界中で』という曲はお姉ちゃんから聞いた、お姉ちゃんと旦那さんを歌った曲です。聞いてもらったときは、お姉ちゃん泣いてました」
--MACOさんも涙もろいですか。
「そうですね。うれしくても悔しくてもすぐ泣いてしまいます。さっき、完成した自分のミニアルバムを聞いていて、泣いてしまいました。ふふふ。良い曲だなって。歌っているときは一生懸命だから、改めて聞いて心にしみて(笑)」
--YouTubeで1千万回の再生。これだけの反響があると思っていましたか。
「ビックリしました。去年まで函館も出たことがなくて、本当に地元だけの活動だったのに。女子高生やMACOと同世代の女の子たちがツイッターとかでも話題にしてくれてあっという間に広がっていきました」
--MACOさん自身もツイッターを使ってますね。
「『MACOちゃんの歌に支えられたよ』ってコメントを読むと本当にうれしい。きれいごとではなくて、そういうコメントに逆にMACOが支えられているって感じるんです」
--ツイキャスも使っていて、6月の配信は1万7千人の視聴者が集まったとか。ツイキャスの広報の人も驚いていました。
「あれはm-floさんのイベントのあとで、ホテルに戻った夜に急に始めたんです」
--どうしてですか。
「すごく忙しくて、でもファンの人たちの声援に支えられてるって感じてて。感謝の気持ちを伝えたくなったんです。くさいですね。ふふ。でも本心です。『ありがとう』って伝えたら、『MACOちゃんがそういう風に思ってるって知らなかったよ』って。応援してくれる人とつながり合えるのがうれしいんです。気づいたら1時間中継してました」
--7月23日にメジャーデビューミニアルバム「23」をリリースしますね。
「オリジナルの曲やこれまでYouTubeだけでしか聞けなかった曲も入っています。『ありがとう』はとくに聞いて欲しいと思います」
ああーー、みんな「ありがとう」へのリプたくさんありがとう。全部読みました。泣 シンプルな歌詞だけど、想いと重みがぎっしり詰まった歌です。
— MACO (@maco_opc) 2014, 7月 1
インタビューが進むにつれ、笑顔が増えた。突然、物まねを披露してくれる愉快なMACOさんとのインタビューは笑いがたえなかった。ツイッターやツイキャスでもファンと気軽に交流し、「バイトでライブに来られない」とツイートした女の子ために、本番前にサインを持ってバイト先を訪ねたこともあるMACOさん。マネージャーの日高雄二郎さんは「こういうツイートしてと指示することはない。自由にやってもらっている」と話す。
実は、YouTubeの動画が爆発的に広がった背景には、ケイティ・ペリーやアブリル・ラビーンら大物の来日にあわせてその楽曲の日本語バージョンをアップするという事務所側の戦略もあった。
事務所側の戦略と天真爛漫なツイート。その二つが、ソーシャルメディア上で歌姫MACOへの注目を高めた。