ネットの話題
近江牛の牛丼350円、100円定食…学食に格安メニュー導入の理由
ネットの話題
近江牛の牛丼が、350円で食べられる――? 物価高で苦しむ大学生を支援しようと、学食に「格安メニュー」を導入する動きが広がっています。企業が地域の大学の学食を支援するケースもあるそうです。背景を取材しました。
びわこ成蹊スポーツ大学(滋賀県大津市)は12月2日から学生食堂で、滋賀県産の近江牛と琵琶湖の魚を使った特別メニューを提供しています。
近江牛をふんだんに使った特製の牛丼が350円、近江牛の肉うどんも350円。近江牛といえば日本三大和牛の一つに数えられる高級ブランド和牛です。
その近江牛を使っていながら、チェーン店の牛丼や立ち食いそば店のかけうどんより安い金額です。
また、琵琶湖でとれた稚鮎の天ぷら(小鉢)は50円です。小鉢は日替わりで、ワカサギの天ぷらやから揚げの日もあります。
大学の担当者は、企画が始まった理由を「物価高騰で食費を抑えたい学生が増えるなか、『おいしいものを無理なく、しかも滋賀を味わえるように』という思いでした」と話します。
県の補助金も活用することで金額を抑えているそうです。
スポーツ専門の大学ならではですが、多くの学生が体育会系のクラブ・サークルに所属しています。
アスリートとしても栄養バランスのいい食事は欠かせず、学生たちにとっては物価高騰は深刻な問題です。
昨年度、近江牛丼を1週間限定で提供したところ好評だったため、より多くの学生が食べられるように期間を延長しました。
近江牛メニューは1月27日までの週3回、琵琶湖の魚の小鉢は当面の間提供するそうです。
特別メニューは、単に安い価格で学生を支援するだけではなく、近江牛や琵琶湖の魚を提供することで、「滋賀ブランドの次世代への認知向上」や生産者支援につなげ、漁獲量減少や食文化の継承といった問題を自分事として考えてもらいたいという狙いがあるそうです。
学生からは、「350円で近江牛が食べられるなんて安くてうれしい」「琵琶湖にいる魚の種類を知るきっかけになった」といった声が寄せられているそうです。
大学の担当者は、「おいしそうに喜んで食べる学生を見ていると、今年も実施して良かったなと実感がわいてきました。しっかり栄養を取って、学業とスポーツ活動に力を発揮してもらえればうれしいです」と話しています。
企業が地域の大学の学食を支援しているケースもあります。
岡山交通などをグループ企業に持つ両備グループは昨年12月、「学食100円プロジェクト」を立ち上げました。
包括提携協力協定を結ぶ岡山大学津島キャンパス(岡山市)と環太平洋大学(岡山市)の学食で、朝食(岡山大学のみ)やランチを1食100円で提供しています。
物価高騰のなか、「食費を抑えるために、朝食や昼食を抜いてしまう」という声が学生から聞こえる現状を変えようと始まったそうです。
岡山大の朝食はバイキング形式で、食べ放題ですが100円です。ランチも、日替わり定食などが100円で食べられます。
両備グループの担当者によると、支援は2年間にわたり続けるといいます。
当面は、1カ月のうちの1週間の平日(月から金)で提供し、様子を見ながら今後の実施方針を決めていくそうです。
担当者は、「学生たちが健康で、安心して学び続けられる環境づくりを応援したいという思いがある」とコメントしています。
1/3枚