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ネットの話題

まるで親子…犬と猫の日常写真 2匹が乗り越えた〝つらい過去〟

保健所から迎えた犬と、道ばたで保護された猫のかけがえのない日々

元保護犬のミヤさんと、子猫のハクさんの仲むつまじいショットが詰まったチャリティー写真集。飼い主の蛇蔵さんが制作しました
元保護犬のミヤさんと、子猫のハクさんの仲むつまじいショットが詰まったチャリティー写真集。飼い主の蛇蔵さんが制作しました 出典: 蛇蔵さんのツイッター

目次

おやつの時には並んで見上げ、いたずらされても優しくあやす――。まるで親子のような犬と猫の日常をとらえた写真が話題です。ツイッターでの反響を受け、飼い主で漫画家の蛇蔵さん(@nyorozo)は、写真集を制作しました。思わず見とれる写真の数々ですが、蛇蔵さんはあるメッセージを込めたといいます。「ペットを迎えるときの選択肢を増やしたい」。2匹とのかけがえのない日々ついて聞きました。

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保健所から迎えた犬、道ばたで保護した猫

犬の宮田さんことミヤさんは、2015年に蛇蔵さんのもとへやってきました。その前の犬が天寿を全うし、しばらく経って、次の犬を迎える準備ができたのがきっかけでした。

そして2年前、会社員の男性が、背中にけがをして血だらけになっていた子猫を道ばたで保護。原因は不明ですが、周囲にはカラスがいたといいます。

蛇蔵さんは「後遺症で立てないかもしれないと言われましたが、覚悟して引き取りました」と振り返ります。

犬のミヤさん、猫のハクさん

子猫が山梨からやってきたこと、犬の「宮田」とそろえようと、「白州(ハク)」と名付けました。

「25年生きろよ」という思いを受け取ったのか、ハクさんはみるみる元気になりました。きれいな白い毛並みに桃色の肉球、宝石のような瞳。蛇蔵さんは「問題なく成長しましたが、背中は実はハゲたままです」と話します。

自分の子のように可愛がるように…

元気になってきた頃、蛇蔵さんは子猫のハクさんをミヤさんと対面させます。

ミヤさんは尻尾をブンブン振りながら、鼻でピーピー鳴いて、片時も離れない様子。「普段はクールな犬だったので驚きました」と振り返ります。

子猫のハクさんはまったく警戒心なく寄っていったそうです。
「犬は最初は目を丸くしていましたが、自分の子のように可愛がるようになりました」

やんちゃな猫と、穏やかな犬

すっかり仲良くなった2匹。ハクさんの定位置はミヤさんの足の間です。ミヤさんは、小さなハクさんを守るかのように、静かに寄り添います。いつも2匹一緒に寝ているそうです。

蛇蔵さんは2匹の性格を「白州(猫)は賢く好奇心旺盛で、物を壊すのが得意。宮田(犬)はとても優しく穏やかです」と話します。

美少年の猫・ハクさんと、キリッとしたメス犬・ミヤさん
美少年の猫・ハクさんと、キリッとしたメス犬・ミヤさん 出典: 蛇蔵さんのツイッター

ハクさんの子猫ならではの度を超えたいたずらに、ミヤさんから「指導」が入ることも。「猫のちょっかいが過ぎると時々怒られています。けんかというより、親が子どもを叱る感じです」と言います。

振り返り成長記録に癒やされる

2匹の写真投稿には、「尊すぎる」「号泣しながら見てた」「優しい気持ちになれる」など、多くの反響が寄せられています。

コロナ禍の自粛で重苦しい雰囲気が漂っていた昨年4月には「少しでも癒やしになれば」と、「#まいにち育つ子猫」と題して振り返り成長記録を毎日投稿しました。

飼い始めた頃は、安全に育ってほしいとSNSへの投稿どころではなかったからです。1日1日と大きくなっていく子猫の写真を投稿し、「振り返り成長記録というかたちになりました」。

コロナ禍で開けない譲渡会

撮りためた写真をいつか写真集にしたいと考えていましたが、「ほしい」という声が寄せられ、サイト(https://nyorozo.booth.pm/items/2884428)でチャリティー写真集にして販売することにしました。

コロナ禍でペットを飼う家庭が増えた一方で、犬や猫の譲渡会を開けないという保護団体の窮状を聞いていたそうです。写真集の利益は保護団体への寄付にあてるといいます。

144ページにわたって2匹の写真がおさめられた写真集。「成長を楽しんで頂けるように、基本は時系列に沿って並べましたが、飽きないようにリズムを考えて構成してあります」と話します。

届けたかった「優しい空気」

蛇蔵さんの愛情がたっぷり感じられる2匹の写真ですが、どんな風にシャッターチャンスを狙っているのでしょうか――。

蛇蔵さんは「大きなカメラを向けると犬猫が緊張してしまうので、iPhoneでさりげなく撮影しています」と言います。

「下手でも数打てば当たる作戦で、たくさん撮って良い写真だけ残しています。あと地味に大事なのが、部屋を片付けることです」

すでに写真集が届いた人から反響も寄せられています。「癒やされた、ほっとしたというお言葉をたくさんいただきました。優しい空気をお届けしたかったので嬉しいです」と話します。

「ペットを迎えるときに、保護犬や保護猫も選択肢のひとつとして頭の片隅に入れて頂けたら嬉しいです。もちろん過度の期待や夢は禁物ですが、相性をみて良いご縁が増えること祈ります」

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