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紅白歌合戦の舞台裏 「いきものがかり」吉岡が送った「小さな拍手」
年末の国民的番組「NHK紅白歌合戦」。リハーサルでは、アーティストのコメントをとる「囲み取材」があります。取材でも完璧なチームワークを見せた「Sexy Zone」。「いきものがかり」の吉岡聖恵さんが、こっそり送った山下穂尊さんへのメッセージ……。ちょっとしたしぐさ、表情からアーティストの素顔をのぞくことができました。
「NHK紅白歌合戦」では、アーティストたちがリハーサルを終えると、囲み取材が始まります。
芸能記者たちは、コメントを取るため、レコーダーで録音、ノートに重要な言葉を書き取り、それをPCに打ち込みます。そして、カメラマンが撮った写真と合わせ、記事を作成して出稿していきます。
紅白という大舞台、1年の締めくくりを前に、自分たちの思いを言葉にしていきます。そんな囲み取材の中、写真や映像には写らない、アーティストたちの「ちょっとしたしぐさ」が気になり、注目してみました。
「いきものがかり」のリーダーの水野良樹さんは、恒例の自虐ネタでスタート。
「今年はNHKの入り口で(一般人と間違えられて)警備員に止められましたか?」
「毎年止められていますが、今年は大丈夫でした」
そんな中、印象的だったのは、「今回デビュー10周年の締めくくりになる上で、原点に戻るというか、特別な思いがありますか?」と質問された際でした。
数秒の沈黙の後、山下穂尊さんが「演奏面でも今回は特別に冒頭部分を(水野と)2人でアコギで演奏する。高校時代に路上でやっていた形に近い、そこは原点回帰ですね」と回答。
その時、ボーカルの吉岡聖恵さんがにっこり笑いながら、実は腰の下で小さな拍手をしていたのが見えました。その様子は、「ナイスコメントをありがとう!」と声をかけているかのようでした。小さなしぐさから、メンバー間の仲の良さが感じられ、温かな気持ちになりました。
平均年齢19.6歳でありながら、非常に落ち着いて取材を受けていたのが「Sexy Zone」でした。
中島健人さんが紅白出場について、「出演できることに感謝を感じながら、みなさんに『セクシーなドリーム』を届けたいです」と答えると、続いての「今年はどんな一年でしたか?」という質問に、松島聡さんが「それはもう、『セクシーなドリーム』を追いかける一年でした」と中島さんのコメントを拾っておどけてみせ、笑いを生みました。
感心したのは、質問に対し、メンバー5人が自然と入れ替わりしゃべっていたこと。チームワークの良さと、それぞれにファンがいるアイドルグループならではの心遣いが見えたように思います。
大竹しのぶさんは、まず、至近距離にいると圧倒されそうになる、オーラがありました。さすがは大物芸能人です。付き人も多く、現場の空気が変わるような感覚を抱きました。
しかし、写真撮影が始まると一転し、その日一番の、満点の笑顔を見せてくれた人でもありました。カメラのシャッターを切りながら、つられて笑顔になってしまうほど。
「紅白出場が決まった時、周囲の反応はどうでしたか?」という質問に、「メールやラインが全部で69通きました」と真面目な顔をして答えていました。
69通…ずいぶん具体的な数字です。大竹さん、数えたんでしょうか。大竹さんが携帯電話の画面を見ながら「1、2、3…」と数えている様子を想像して、再び笑顔になってしまいました。
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