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後藤健二さん殺害か 投稿動画、複数のアングルで構成 周到に編集

後藤健二さんが殺害されたとみられる動画がインターネット上に投稿された。複数のアングルから撮影されたカットで構成され、時間をかけて編集した跡が見られた。

複数のアングルで構成された動画。画面には「イスラム国」の黒いロゴが入っている
複数のアングルで構成された動画。画面には「イスラム国」の黒いロゴが入っている

目次

「イスラム国」に人質となっていた後藤健二さんが殺害されたとみられる動画がインターネット上に投稿された。動画は岩場のような場所で撮影され、後藤さんとみられる男性がひざまづき、黒づくめの男がナイフを持って立っている内容。複数のアングルから撮影されたカットで構成され、時間をかけて編集をした跡が見られた。

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約1分の動画、複数カットで構成

 動画の長さは約1分。最初に「日本政府へのメッセージ」というタイトルで始まる。「イスラム国」のものと思われる黒いロゴが画面に入っている。カメラは複数のアングルで撮影されている。湯川遥菜さんと一緒に撮影された最初の動画と同じように、正面からの映像と、斜めから撮影された映像が組み合わされている。男は「日本の悪夢が始まる」とのメッセージを発していた。

複数のアングルで編集された動画
複数のアングルで編集された動画
斜めからのアングルも編集された今回の動画
斜めからのアングルも編集された今回の動画

後藤さんは昨年10月にシリア入り 国王「パイロットはヨルダンの息子」

 後藤さんの解放を巡っては、ヨルダン軍パイロットと、ヨルダンで収監されているサジダ・リシャウィ死刑囚との「人質交換」の交渉が浮上。生存の証拠を示すよう強く求めるヨルダン政府に対し、過激派組織「イスラム国」からの具体的な反応がない状態が続いていた。

 後藤さんは番組制作会社を経て、1996年に映像通信会社「インデペンデント・プレス」(東京都港区)を設立。自ら小型ビデオカメラを持って戦場や紛争地帯で取材活動を続けてきた。昨年10月下旬にシリアに入り、その後「イスラム国」側に拘束されたとみられる。

 ヨルダン軍のパイロットはムアーズ・カサースベさん。昨年12月、シリア北部ラッカでの軍事作戦中に戦闘機が墜落、「イスラム国」の人質になった。ヨルダンは昨年9月からシリア領内でのイスラム国に対する米主導の軍事行動に参加していた。

 ヨルダン国内では軍事行動に加わることへの反対も多く、パイロットの救出を優先するよう求める世論も根強い。ヨルダンは日本から多額の資金援助を受ける伝統的な友好国だが、後藤さんの解放をめざす日本政府と、国内世論の間で「板挟み」になっていた。

 地元メディアによると、ヨルダンのアブドラ国王は25日の主要紙の編集長との会合で、パイロットの救出が最優先課題だ、と述べたとされる。しかし、ヨルダン政府はパイロットの生存確認を求めていたが、「イスラム国」側からは安否について具体的な証拠が示されず、こう着状態が続いていた。

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