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アパート前の「よみうりランド」コンビでバイト 芸人につながる経験

「アホガード」のしゅうごさん・岡本さん

「よみうりランド」にて、コンビでアルバイトをしている「アホガード」のしゅうごさん(左)、岡本さん=本人提供
「よみうりランド」にて、コンビでアルバイトをしている「アホガード」のしゅうごさん(左)、岡本さん=本人提供

遊園地内の店舗で働きながら、合間にネタのヒントを見つける。そんな日常を送っているのが、お笑いコンビ「アホガード」です。中学からの同級生で結成した2人は、よみうりランドで4年以上アルバイトを続けてきました。その経験が芸人としての今につながっているといいます。(ライター・安倍季実子)

アホガード(左:しゅうご、右:岡本):千葉県出身、中学からの同級生コンビ。ルームシェアをしながら、4年以上にわたって「よみうりランド」でアルバイトを続けている。芸人としては月15本ほどのライブに出演するほか、音声番組を自身で配信するなど精力的に活動中。

アパート目の前のよみうりランドでバイト

お笑いコンビ「アホガード」の岡本さんとしゅうごさんは中学からの同級生。現在は2人そろって「よみうりランド」でアルバイトをしています。

先に働き始めたのは岡本さんでした。

「家賃を抑えるために選んだのが、『よみうりランド』前のアパートだったんです。引っ越ししたタイミングでちょうどバイト募集をしていて、面白そうだなと思って応募しました」と振り返ります。

その半年後、2人はルームシェアをスタート。それと同時に、しゅうごさんもよみうりランドで働き始めました。バイト歴は岡本さん5年、しゅうごさん4年半。すっかりベテランです。

アホガード(左:しゅうご、右:岡本)=グレープカンパニー提供
アホガード(左:しゅうご、右:岡本)=グレープカンパニー提供

2人が担当しているのは、園内にあるコンテナ型の飲食店舗3つ。アイスを扱う店舗、唐揚げやオリジナルメニューを扱う店舗、ポテトなどの揚げ物を販売する店舗を日替わりで担当します。

開店準備から接客、レジ締めまでの一連の業務を任されていて、しゅうごさんは「どの店舗もスタッフは2~3人です。岡本が2番目、僕が3番目にバイト歴が長いので、実質『1日店長』みたいな立場ですね」と話します。

2人とも週3日勤務。長く働くうちに、上司やスタッフとの信頼関係が生まれ、次第に芸人活動についても理解してもらえるようになりました。

ベテランバイトとして働くアホガードのしゅうごさん(手前)、岡本さん=筆者撮影
ベテランバイトとして働くアホガードのしゅうごさん(手前)、岡本さん=筆者撮影

岡本さんは「たまに、急なオーディションなどで休むことがあるんですが、僕らのシフトは大体かぶっているので、その分申し訳なさもあります……。でも、『よみうりランド』は柔軟に調整してもらえます。本当に助かっています」と話します。

ただし、2人が同じ店舗に入ることはありません。

岡本さんは「1度だけ同じ店舗を担当した時に、開始6分で『うるさい』からという理由で離されました」と苦笑します。

遊園地だから印象に残る接客を

10月下旬~4月上旬の夜のよみうりランドでは、カラフルなイルミネーションが楽しめます。閉園時間まで多くのお客さんでにぎわい、2人が働く店舗も大忙しです。

観覧車からは東京タワーとスカイツリーが同時に一望できる=よみうりランド提供
観覧車からは東京タワーとスカイツリーが同時に一望できる=よみうりランド提供

「ライトアップが始まる時間帯はお客様の待ちの列もできやすいので、できるだけスムーズに提供するようにしています。反対に、平日の昼間はわりと落ち着いてるので、より丁寧な接客を心がけています」

2人とも学生時代から飲食店でバイトをしていたため、もともと接客が好きなのだといいます。特にしゅうごさんは、お客さんを笑顔にするために色々と工夫を凝らしているそう。

「たまに接客中に小ボケを挟むことがあります。例えば、少し前にSNSで流行ってた『べびたっぴ』と言いながら商品を渡したり。アトラクションに乗っていない時間でも楽しい印象を残せたら、さらに最高の思い出になるんじゃないかなと思っています」

こうした日々の接客の中で、年代ごとの反応の違いが見えてきました。

「このボケは、小学生にはあまり響かなかったけど、中高生の特に男子は笑ってくれた……みたいな経験が積み重なっていくんです。そのうち、年代ごとの笑いのツボが感覚的に分かるようになってきました」

「『べびたっぴ』は若い年代のお客様にウケる、など実践で学んでいます」=本人提供
「『べびたっぴ』は若い年代のお客様にウケる、など実践で学んでいます」=本人提供

一方の岡本さんは、バイト経験がネタ作りに生きていると感じているそうです。

「バイト仲間には女子大生が多いので、そのとき流行っているものを聞いています。お客さんの中には個性的な人も多く、『これは面白いな』と思ったことをまとめて、『遊園地』をテーマにした漫才を作ったこともあります」

休憩中には、もう一人のスタッフを相手にトークの練習をすることもあるといいます。

「スタッフには、最近起きたおかしな出来事を話したりします。そこでウケたものは、エピソードトークとしてライブで話すこともあります」

さらに、広場で行われるステージショーもネタのヒントになるそうです。

岡本さんは「ヒーローショーや大道芸、有名アーティストとのコラボイベントなど、その時々の旬がわかるのも、僕らにとっては大きなメリットですね」といいます。

抜けることへの申し訳なさと仲間の応援

2人がよみうりランドでのバイトを続けてこられたのは、職場の人間関係に支えられてきたからでした。スタッフ同士の仲はよく、普段からバイト仲間で飲みに行くことも多いといいます。

また、アホガードの2人主催の大きな飲み会を年4回開いているそう。

就職や引っ越しなどでバイトを辞めていった仲間との関係も続いていて、しゅうごさんは「たまにOBが来てくれると、やっぱりテンション上がりますね」といいます。

「忘年会や大学生バイトの卒業式などの節目でやるんですが、毎回20人くらい集まります」=筆者撮影
「忘年会や大学生バイトの卒業式などの節目でやるんですが、毎回20人くらい集まります」=筆者撮影

急なオーディションやライブでは、どうしても職場に迷惑をかけてしまいますが、バイト仲間は2人の芸人活動を温かく見守ってくれていました。

岡本さんは「普段のライブにもよく来てくれるんですが、観客投票がある大事なオーディションの日にも、みんな応援に来てくれました。投票だけじゃなく、ウケ方も含めて評価される場だったんですが、バイト仲間のおかげで会場はめちゃくちゃ応援ムードでした。そのおかげで、ネタを思いっきりやりきることができたと思います」と感謝を込めて語ります。

夢は芸人としてよみうりランドのステージに立つこと

現在、アホガードは月15本ほどのライブに出演し、定期的に音声配信プラットフォーム「スタンドFM」で配信するなど、精力的に活動を続けています。

そんな2人には三つの目標があります。一つ目は「M-1グランプリのファイナリスト」、二つ目は「テレビ出演」、三つ目は「アホガードとして、よみうりランドのステージショーに立つこと」です。

「僕は母校の文化祭にも呼ばれたい」と話すしゅうごさん=筆者撮影
「僕は母校の文化祭にも呼ばれたい」と話すしゅうごさん=筆者撮影

岡本さんは「お笑いライブじゃなくて、コラボイベントとか形は何でも構いません。よみうりランドでお笑いの仕事がしたいです」。

しゅうごさんも続けます。

「いつもお世話になっている人たちに、『ステージに立てるようになったんだ』と思ってもらえたらうれしいですね」

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