ネットの話題
ビニール傘、絶対に盗ませない 「究極の盗難防止」がXで話題
雨の日にビニール傘を盗まれたーー。知人の落胆ぶりを見て考案された「究極の盗難防止グッズ」が、SNSで話題です。盗むどころか、手を触れることすらためらわせるインパクト。人間の心理を巧みに利用したアイデアについて、制作者に話を聞きました。
傘自体は何の変哲もないビニール傘ですが、その柄(え)を見てびっくり。
そこには、太ったナメクジがくっついているのです。
実は〝粘土細工〟なのですが、そのリアルな見た目に、「見つけたら変な声が出る」「傘立ての周りで阿鼻叫喚」「これは持っていかないわ笑」「究極の防犯システム」「ほしい」などとうなるコメントがつき、反響を呼びました。
#ビニール傘#セキュリティシステム#ビニ傘マモルくん#傘盗難防止用チャーム#粘土細工
— 前田 (@chin25454) December 6, 2023
大雨の日コンビニなどで傘を盗まれた事ありませんか?
この傘盗難防止用チャームシステムを付けておけばもう安心!
サイズを取り揃えましたのでアナタの傘の持ち手のサイズにあったモノをチョイス出来ます! pic.twitter.com/oDdwxGuvaK
前田さんに話を聞きました。
この粘土細工を作ろうと思い立ったのは、昨年12月頃のこと。
雨の日に、飲食店を利用していた前田さんの知人が、傘置き場に置いておいた自分のビニール傘がなくなって、代わりに汚いビニール傘が残されているのを見て、落胆していたのがきっかけでした。
意図的な「すり替え」だったとしたら、なんてひどい。「こういう行為を、なんとかやめさせることはできないか」と考えました。
ちまたでは、傘の取り間違えを防ぐための「チャーム」をつけるなど、さまざまな工夫が凝らされていますが、前田さんが作りたかったのは、触る気持ちすら折る、よりインパクトの強いものでした。
考えた条件は「雨の日や雨上がりに見かけるもので、傘についていても不思議ではない」もの、「多くの人が嫌悪感を抱く」もの、「触ると危険」だと認識されているものーー。
「カタツムリ」でもよかったのでは? と質問しましたが、「カタツムリだと、殻をつかんで、どかそうと思えてしまうかもしれません」。ほかの害虫だと「人が近づくと逃げる」ため、動かないチャームは偽物だとばれてしまう恐れがありました。
その点、ナメクジなら、粘着質で動かなくても違和感がなく、寄生虫がいて危険なので触る気にもなりません。「これらの観点からナメクジを選出しました」
粘土で形を作って乾燥させ、絵の具で着色をして、コーティングし、ぬめり感を出して、2~3日で完成しました。
その名は「ビニ傘マモルくん」。
繰り返し使える粘着テープを使っており、脱着可能。試験的に雨の日に近所のコンビニの傘立てに置いておきましたが、マモルくんの効果があったのか、「全く盗まれませんでした」。
SNSで話題になった後、テレビのクイズ番組に出たり、ガチャガチャの商品化の話が持ちかけられたりと、注目を浴びる〝ビニ傘マモルくん〟。
実際に、購入して傘に付けている人が「なぜか女子高生に大人気だった」とXで投稿しているなど、予想外の展開になっているとのことです。
現在、手作業で再度作っている最中です。粘土細工の性質上、傘の持ち手に合わせて形を選ぶ方がフィットするそうで、現物を見てから決められるよう、ネット通販ではなく、イベントなどの店頭販売のみとする予定です。
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