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入学式に看板持参「道場破りの猛者」の藝大生が中学時代に見せた片鱗

「道場破りの猛者」と話題になった入学式の写真(右)。男性が管野さんで、手に持つのが作品。うしろが本物。左の2枚は中学時代のもの。バスケットゴールを「複製」した
「道場破りの猛者」と話題になった入学式の写真(右)。男性が管野さんで、手に持つのが作品。うしろが本物。左の2枚は中学時代のもの。バスケットゴールを「複製」した 出典: 菅野湧己さんのツイッター

目次

およそ1年前、東京藝術大学の入学式に、当時の新入生が本物の入学式看板とうりふたつの「作品」を持参して参加し、「入学式でやるの猛者すぎる」「道場破り感……ハンパねぇ!」と話題になりました。あらためて本人を取材してみると、中学時代からその片鱗を見せていました。

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「道場破り感……ハンパねぇ!」

「道場破りの猛者」は、菅野湧己(かんのわくみ)さん @wakumiiii_ 。東京藝術大学美術学部の学生です。

昨年4月5日。「東京藝術大学 入学式」「入学式の看板作って持って行きました」――。そんな文面とともに3枚の写真を投稿をしました。

うち1枚の写真には、スーツ姿の男性が「東京藝術大学入学式場」と書かれた看板を持っています。男性が菅野さん、手に持つ看板が作品です。本物の看板は、後ろにうつる大学の門の横に立てかけられています。うりふたつで、パッと見では見分けがつきません。

ツイートには「これが天才性か」「入学式でやるの猛者すぎる」「道場破り感……ハンパねぇ!」などと大きな反響がありました。

入学後は作品づくりに没頭

菅野さんは入学後、作品づくりに没頭。さっそく昨年5月には「持ち手が蛇口の傘」を発表しました。

ツイッターには「傘の持ち手を蛇口に変えてみました。降った雨水は傘の中を通って蛇口からでてきます」と投稿。蛇口をひねると雨水が出てくる動画を公開しました。

「水道の蛇口をひねると飲み水が出てくる環境もあれば、雨水を蓄えなければ生活をすることができない人たちも世の中にはいます」。そう話した上で、菅野さんはこう指摘します。「普段私は、水を大量に使い捨てて、そして雨の日は傘で雨を避けようとしています」

水のありがたさと、使い捨て、避けてもいる事実。二律背反の現実を作品を通じて表現しました。材料は廃材を活用しました。

バスケットゴールも「複製」

そんな菅野さんですが、中学時代には、すでにその片鱗を見せていました。

活躍を続ける菅野さんの元に、中学時代の美術の先生が写真を送ってくれました。

写真にうつっていたのは、二つのバスケットゴール。

一つが本物で、もう一つが菅野さんの作品です。入学式の看板を作ったように、バスケットゴールも「複製」していました。

作品は授業の課題で生まれたそう。「お気に入りの空間を捉え直す」というようなテーマだったようです。

バスケットゴールは菅野さんがいつも遊んでいた場所でした。バスケットゴールをいつもの頭上ではなく、足元に置いてみることで、大きさに対する感覚を揺さぶる狙いがあったと話します。

「普段は頭上に1つだけあるはずのゴールが、頭上と足元に2つあるだけで結構な違和感が生まれて面白いと思ったのではないでしょうか」

入学式看板と同じように、実物の寸法を測った上で制作しました。

昔の記録が自分の助けに

菅野さんは当時を振り返ってこう話します。「常に自分のやりたいことをサポートしてくれる美術の先生でした。一切否定することなく制作を手伝ってくれ、面白がってくれたと思います」

中学時代から片鱗を見せていたことについては、「昔から興味のあることの根底は変わらないのだなと思いました。制作をする中で自分のやりたい事が分からなくなってしまうことがあるのですが、そういう時に昔の記録が残っていると自分の助けになってくれます」と話します。

そんな菅野さん。今年も春の入学式では何か…と淡い期待を抱いて尋ねると、こんなふうに答えてくれました。

「入学式に関しては入学する1年生が主役のイベントなので自分から何かをすることはないと思います。しかし、自分が去年看板を持って行ったように、今年の入学生の中に何かを仕掛けてくれる人がいることを願って見守ろうと思っています。自分としては、藝大の入学式は毎年入学生が何かを起こす、そんなワクワクするイベントになっていけばいいなと思っています」

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