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これ達筆すぎん…?突如出現、JR東日本「運休」の謎フォントに騒然
広報担当者も「見たことない」超珍事
列車の出発時刻や行き先を教えてくれる、駅の電光掲示板。そこに突如現れた、見慣れないフォントの表示が、ツイッターユーザーをざわつかせています。一体、どんな目的で使われたのか? JR東日本に話を聞きました。(withnews編集部・神戸郁人)
「運休のフォント、何があった」。9月1日、一枚の画像が、戸惑いのコメントと共にツイートされました。
写っているのは、JR東北本線、郡山・福島方面行き列車の運行情報を示す電光掲示版です。上下二段に分かれたスペースの上側に、「4両 17:58 郡山 2番線」と表示されています。
そして下段に目を移すと、違和感が生じます。それもそのはず。筆で清書したような字体で「運休」と書かれているのです。いずれも、止め、はねまでくっきり。ゴシック体でつづられた、上段の「郡山」との落差が大きく、何ともシュールです。
写真を投稿した鐵獣さん(@211_tetukemo)によると、掲示版はJR須賀川駅(福島県須賀川市)の改札付近に設置されているもので、同日の通勤時に撮影したといいます。
「臨時列車が走るときなど、まれに装飾入りで表示される書体です。列車運休の際には初めて見たので驚きました」と鐵獣さん。画像を目にした人々も「達筆過ぎる」「僧侶の名前みたい」と驚き、ツイートには6万超の「いいね」がつきました。
運休のフォント、何があった( ;´・ω・) pic.twitter.com/tyz2DhUCK6
— 鐵獣【合同誌参加者募集中】 (@211_tetukemo) September 1, 2022
謎めいたフォントは、なぜ使用されたのでしょうか? 須賀川駅を管轄する、JR東日本福島支店の広報担当者を取材しました。
担当者によると1日午後4時4分頃、東北本線二本松~杉田(福島県二本松市)間を走る、福島発新白河行き普通列車の床下から異音が発生。安全確認のため一時停止した後、約20分遅れて運転を再開しました。
当該列車に異常はなかったものの、ダイヤが乱れた影響で、須賀川駅を発車予定だった後続の上下列車計2本が運休することに。このうち、午後6時26分発の車両の状況を周知する際、電光掲示版に筆書き風フォントが登場しました。
「システム上では、通常用いている細字のゴシック体と、太字フォントの二種類が設定できたそうです。須賀川駅のスタッフに聞き取ったところ、よりお客様の目にとまりやすいとして、後者を選んだとのことでした」
変わり種のフォントは、どういった経緯で導入されたのか。記録をさかのぼって調べたものの、正確な事情は分からなかったといいます。
「もしかすると、駅構内でのイベントなどのため、特別につくったのかもしれません。私自身、広報業務を担って10年以上経ちますが、初めて見た字体です。恐らく須賀川駅のスタッフも、詳細を把握していなかったのではないでしょうか」
ちなみに担当者いわく、少なくとも須賀川駅で、過去に同種のフォントを使用した例は確認されていないそうです。また、ツイッター上で反響を呼んだことについて、全くの予想外で困惑したとも話しました。
「今回はお客様の立場を考えての判断でしたが、これからは基本的に、従来通りゴシック体にて情報をお伝えしていきます。引き続き、分かりやすい案内表記ができるよう、努めて参ります」
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