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オシャレすぎ「キンカン」ポスター なぜ虫さされ薬が?担当者に聞く
虫さされ薬として知られる「キンカン」。そんな商品のポスターがネット上で注目を集めています。
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虫さされ薬として知られる「キンカン」。そんな商品のポスターがネット上で注目を集めています。
虫さされ薬として知られる「キンカン」。そんな商品のポスターがネット上で注目を集めています。一見するとハイブランドの広告風ですが、よく見るとモデルの手元にはキンカンが握られています。「若い世代にもキンカンの存在を知ってもらいたくて」と話す担当者に聞きました。
1926年に万能外用薬として発売された「キンカン」。
虫さされやかゆみだけでなく、肩こり、腰痛、打撲、捻挫にも効果がある第2類医薬品として現在も販売されています。
そんなキンカンのポスター4種類が、今月20日から渋谷センター街を中心に100枚以上貼り出されました。
ファッションモデルがポーズをとっていますが、よく見ると手元にはキンカンが握られています。
オシャレなモデルたちと、従来のキンカンのイメージとのギャップが何とも言えません。
ブランドロゴのように書かれた「KINKAN」の文字には、蚊をモチーフにしたアイコンを添えるなど、細部までこだわっています。
先週末、このポスターがツイッター上で紹介されると「デパートの外壁の広告になっても違和感がない」「めちゃくちゃ笑わせていただきました」といったコメントが寄せられ、注目を集めています。
「新しい100年に向かって、若い世代にもキンカンを知ってもらう必要があると考えて企画しました」と金冠堂の広報担当者。
90年以上の歴史があるキンカンですが、ユーザーの高齢化が進みつつあります。
今すぐに「キンカン=虫さされに効く」と結びつかなくても、まずは知ってもらいたい。存在を知ってもらうことで選択肢の一つに入ることができるのではないか、と考えたそうです。
ポスターだけでなく、YouTubeで動画も公開。モデルたちがランウェイを颯爽と歩く演出から始まり、決めポーズでおもむろにキンカンを構えて塗る様子が収められています。
「海外で活躍するモデルを起用したポスターは、ファッションブランドを彷彿とさせるモードな雰囲気に仕上げました」と広報担当者。
「やるからには徹底的に」というアートディレクターの考えのもと、50~60人のプロモデルの中からオーディションで3人を選出。撮影も普段からハイブランドの撮影に携わっているカメラマンに頼んだそうです。
4種類のポスターのうち、「KINKAN」と大きくロゴを記したものについては、一見すると背景は黒一色のようですが、よく見ると蚊をモチーフにしたロゴマークがたくさん並んでいます。
「パッと見てもわからないところまで、ファッションブランドをイメージして細かく作り込んでいます」
ポスターを貼り出す場所は若者が集まる渋谷を選び、夏休み初日となる20日土曜日にしたそうです。
ポスターや動画の公開に加えて、オリジナルTシャツのプレゼント企画も実施。「蚊の動きをデザインに昇華した」という4種類で、本物っぽさを出すために特製のタグも付けました。
「おもしろいことやってるね」といった反応が寄せられているという今回のキャンペーン。担当者はこう話します。
「虫さされ薬のイメージが強いキンカンですが、打撲や捻挫にも効能があるんです。まずは存在を知っていただき、興味を持って調べていただくところまで行けばうれしいです」
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