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猫10数匹が「田植えキター!」 窓越しに目で追う動画、撮影者に聞く

続々と集まってきた10数匹の猫。見つめる先には作業中の田植え機が――。

田植えを見つめる猫たち
田植えを見つめる猫たち 出典: 猫カフェ 柚の家のツイッター

目次

 続々と集まってきた10数匹の猫。見つめる先には作業中の田植え機が――。秋田県由利本荘市にある猫カフェで撮影された動画が、ネット上で注目を集めています。毎年春の田植え・秋の稲刈りの時期には恒例となっているという光景について、オーナーに聞きました。

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30秒の動画


 今月8日に、「田植えキタ━(゚∀゚)━! みんな集まれ~」という文章とともに投稿された30秒の動画。

 猫カフェの室内から撮影されたもので、窓際には10数匹の猫たちが集まっています。

 視線の先には田んぼがあり、近づいてくる田植え機を立ち上がって見つめる猫や、「私にも見せて」と言わんばかりに隙間を縫って前に来る猫たちの様子が映っています。

 この動画に対して、「何が猫らをそこまで駆り立てるのか」「田植え機目線で見てみたい」といったコメントが寄せられ、リツイートは5万、いいねは13万を超えています。


田植え機目線の写真はこちら
田植え機目線の写真はこちら 出典: 猫カフェ 柚の家のツイッター

猫カフェのオーナーに聞きました


 動画を撮影したのは、由利本荘市にある「猫カフェ 柚の家」のオーナー・伊藤昌子さんです。

 「5月22日でオープン3周年なんですが、毎年春の田植え、秋の稲刈りの時期はいつもこんな感じなんです」

 伊藤さんが猫カフェを始めたきっかけは2015年の夏、飼っていた2匹の猫「奏(そう)」と「柚(ゆず)」が網戸を開けて逃げたことでした。

 柚はすぐに見つかりましたが、奏は一向に帰ってきませんでした。

 チラシを作るなどして捜していると、「この猫じゃないか」と情報が寄せられ、会いに行きましたが、違っていることばかり。

 そこで出会った猫たちを見るたびに「奏ではないけど、この子たちは行き場がないんだよな……」と思って、次々に引き取るうちに10匹ほどになりました。


訳ありの50匹が暮らしてます


 約半年後には奏も無事戻ってきて、それからしばらくして猫カフェをオープン。そのときには約30匹がいましたが、現在はさらに増えて50匹ほどになっています。

 「飼い主が亡くなったり、生まれたお子さんにアレルギーがあったり、引っ越し先がペット不可だったり。いろんな事情の猫たちが集まっているんです」

 そんな環境だからなのか、田植え機や稲刈り機の音に驚いたり、警戒したりということはありません。

 玄関の呼び鈴が鳴るとその場で待機して、お客さんが入ってくると、すかさずひざの上に乗りに行く猫が多いそうです。


けものへん+苗=猫


 投稿が話題になって友人と話していると、こんなことを言われたそうです。

 「猫の漢字は、けものへんに苗。苗を狙うネズミを捕るから、この字なんじゃない? だから田植えが気になるんだよ」

 思わず納得してしまったという伊藤さんは、こう話します。

 「ツイッターのコメントの中に『子どもが電車を見る感覚かな』というのがあって、なるほどと思いました。電車や飛行機を見る子どものような気持ちなのかもしれませんね」

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