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自治体の課題?何それ?な、あなたに…「彼の本心」悩む女心で説明
広告会社に勤務する彼。
就活イベントで突然、告白された。
けど。
実家は八王子、趣味は地下アイドルの追っかけ。
そんな私に、なぜ? 釣り合うの?
そして、ちらつく本命の影。彼女は一体、誰?
恋も選挙も情報戦。抱えた悩みを整理できない女に勝ち目はない。じゃあ住んでる街の課題って?
「佳祐さん、こんにちは。この前はご馳走さまでした。
告白も嬉しかったです。
ただ、いくつか聞きたいことがあるんです。
おいしい日本酒、また一緒に飲みに行ってもらえませんか」
絵梨香のメッセージに、佳祐からすぐに返信がきた。
「もちろん、また行こう。いつがいい? 今週は金曜日なら都合いい」
「了解しました。金曜日、楽しみにしています」
絵梨香はメールを送ってはみたものの、核心を聞けるのか、正直分からない。ドキドキしてきた。
絵梨香の実家は八王子駅から徒歩15分ほどの住宅街にある。大学まで電車で40分ほどの距離。カフェのバイト代は地下アイドルの追っかけにつぎ込んでいる。正直、お気楽な学生だ。
そんな私になぜ彼が告白してくれたんだろう。
釣り合わないんじゃないかな。
気が合うのは間違いないんだけど。
大学4年の春、佳祐は、やよいと大学近くのカフェで待ち合わせた。
「お待たせ」
ふんわりしたレースのブラウスに、ハイウエストのストレートジーンズを着こなすやよいは、相変わらず綺麗だった。
「久しぶり。就活で全然会えないね」
「そうだね。やよいはエントリーシート書けた?」
「そのことなんだけど。
私、やっぱり東京で働くことはできない。
地元に帰ろうかと思って」
「帰るの? 聞いてないんだけど。俺と一緒に東京にいるって言ってくれてたじゃん」
「そうなんだけど、親も帰ってこいって言うし。佳祐のことは好きなんだけど、私、東京で働いて、結婚して、子供を育てていける気がしなくて。地元に帰ったら、親もいるし、仲のいい友達もたくさんいるし。私も相当、悩んだんだけど」
「待って。突然で意味がわからないよ」
「本当にごめん」
やよいが謝りながら泣き始めた。
目の前で大好きな人が泣いている状況に、佳祐もどうすればいいのかわからない。付き合って2年。これからも一緒にいるものだと思っていた。
お互い、長い沈黙が続いた。
佳祐は、東京で就職して、働き続けたいと思っていた。やよいも一緒に東京で働いて、お互いに切磋琢磨、成長して、しばらくしたら結婚して、家庭を築きたいと思っていた。
彼女の意思で決めたなら、反対しても仕方ない。
尊重するしかない。
「分かった。頑張れよ」
佳祐はその言葉を言うだけで精一杯だった。
早稲田大学マニフェスト研究所の政策比較を元に、東京都の課題一覧をイラストで作成しました。
今回の選挙は、「築地市場の豊洲移転」や「オリンピック・パラリンピック」の予算適正化などが話題です。国際オリンピック委員会(IOC)が選手村や競技場を禁煙とする「たばこのない五輪」を推進していることへの対策として「受動喫煙防止」について、ほとんどの会派が政策を打ち出しています。
また、小池百合子都知事が誕生した契機となった「行政・議会改革」についても、課題解決に向けたマニフェストが出揃っています。
しかし、同研究所が都民2千人に調査したところ、重視する政策は「医療・社会福祉」が28.8%でトップ、「防災・減災・インフラ整備」「雇用・景気対策」「子育て・教育」が続いています。