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前代未聞、書名がない新聞広告 コピーは「好きなのに、入らない!」

効果はあるのか? 出版社に聞きました。

12日の朝日新聞朝刊に掲載された新聞広告
12日の朝日新聞朝刊に掲載された新聞広告

目次

 本の広告なのに、肝心の書名が入っていない――。12日の朝日新聞に何とも不思議な広告が掲載されました。販売する扶桑社も「前代未聞」とツイートしたこの広告。どういう経緯があったのか、取材しました。

書名欄に「書店でお確かめ下さい」

 掲載されたのは12日の朝日新聞朝刊4面。新聞の3分の1を占めるスペースで「衝撃の実話。好きなのに、入らない!」というコピーや松尾スズキさんのコメントなどが載っていますが、書名欄と思われる部分には、小さなフォントの字でこう書いてあります。

 『※書名は書店でお確かめください』

書名欄には『※書名は書店でお確かめください』
書名欄には『※書名は書店でお確かめください』

SNSで話題 13万部突破

 もちろん、これが書名ではありません。本のタイトルは「夫のちんぽが入らない」です。1月中旬の発売前から、SNSなどで話題になり、すでに13万部を突破するヒットとなっています。

 書いたのは主婦でブロガーのこだまさん。交際を始めてから20年ほどになる夫とは、初めて体を重ねようとした時から、1回もセックスができていません。夫婦生活では様々な困難にも直面するこだまさん。その半生をドライかつユーモアあふれる文章でつづり、「入らない」ことと向き合い続けた私小説となっています。

こだまさんの新刊「夫のちんぽが入らない」(扶桑社)

書店ツイッターでも反響

 書名のインパクトが先行しますが、全国の書店のツイッターでは、「アダルト商品ではありません。読んだ人は必ず感動します」「人の強さ、悲しみ、生きていく上での業がすべて詰まった物語」などといった感想が。家族や夫婦のあり方について、考えさせられるような作品となっています。

予告ツイートも話題に

 今回の書名がない新聞広告については、本を宣伝するアカウントが事前に「前代未聞の愉快な広告。書名も『入らない』!」とつぶやいた投稿が1400以上リツイートされ、注目を集めていました。

 とはいえ、書名を載せない新聞広告に効果はあるのか? そもそもどういう経緯で掲載に至ったのか? まずは扶桑社の宣伝担当者に話を聞きました。

書名なしの経緯は?効果はあるのか? 扶桑社に聞いた

――ツイッターで「前代未聞の愉快な広告」と書いていましたが

 「そうですね。書籍の宣伝を長年担当していますが、書名が記載されていない新聞広告は聞いたことがありません」

――今回の新聞広告はどういう経緯で掲載されたのですか

 「通常通り、新刊が発売されたので、宣伝するために新聞広告のお願いを全国紙・ブロック紙の数社にしました」

 「そうしたら、やはり新聞の品位という部分で書名が引っかかってしまって。『この名前ではだめだ』とか『もう少し変えたらいい』などというやり取りがあって、最終的に朝日新聞に掲載されることになりました」

――掲載できるようになったのはなぜですか

 「書名なしの広告を提案したんです。そうしたら広告の審査を通りました」

――でも、書名がなくて効果が期待できますか

 「その分、本を読んでもらった書店員さんの反響や松尾スズキさんのコメントを掲載しています。コピーに加え、『書名は書店でお確かめください』という言葉を入れたのですが、これも審査で認めてもらいました。発売されてから1カ月で13万部を突破し、売れている作品なので、だいたいの書店では伝わると思います」

――ツイッターで話題になっています

 「もともと、だめもとで掲載できればという思いだったので、話題になってくれてうれしいです」

朝日新聞の判断は?

 一方、広告を掲載した朝日新聞にも話を聞きました。朝日新聞社広報部は「朝日新聞の広告掲載基準に照らして書名は掲載できないと判断しました」と回答。その上で、「書名の入っていない広告であれば、掲載できないものではないと判断しました」と経緯を説明しました。

「声に出さずに注文できる申込書」も用意

 広告に「書名は書店でお確かめください」と書いてあるとはいえ、なかなか口に出しづらいタイトル。作品の特設サイトでは「タイトルを声に出して言わなくても注文できる申込書」を用意しています。

「夫のちんぽが入らない」特設サイト

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