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お金と仕事

洗濯機「ぼーっと眺める」 ニッチな需要、シャープが本気で開発?

まわる洗濯機を「ぼーっと眺める」の好きですか? シャープの公式ツイッターが、呼びかけたところ、多くの反響がありました。

シャープが発売した新型の洗濯乾燥機
シャープが発売した新型の洗濯乾燥機

 シャープの公式ツイッターアカウントさん(@SHARP_JP)が「洗濯機が回る様子をぼーっと見るのが好きな方、いらっしゃいませんかー」と呼びかけたところ、「洗濯機グルグル鑑賞大好き」「夜回すと見すぎて寝れなくなるくらい」など、反応が相次ぎました。そんな需要を見越してか、シャープの最新型はシースルー仕様。「ぼーっと見る」洗濯機は、新たなビジネスチャンスになるのか。シャープの担当者に聞きました。

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「回る様子をぼーっと見るのが好きな方」

すべてはここから始まった…と言っても過言ではない、シャープの公式アカウントさんのつぶやき。



 このつぶやきに、「ある特性のあるひとたち」が反応しました。すかさず公式さんは……


シャープが6月25日に発売した縦型洗濯乾燥機の新製品は、天板がガラストップのシースルー設計。公式サイトの説明文にも「内ふたがないから洗濯の様子も見える」とあります。

まわる洗濯機を見ているのが好き

 唐突ですが「動物占い」って流行りましたよね。私は「狼」でした。

動物占い®公式サイト http://www.doubutsu-uranai.com/

 動物占いが「狼」だった方! そこに書かれていたことに衝撃を受けませんでしたか? なぜわかったのかと。そう、「洗濯機が回っているのを見ているのが好き」。
 世の中には一定数、存在するのです。ただ回っている洗濯機を見ているのが好きな層が。ぐるぐる、じゃぶじゃぶ。
 しかし上司に話したところ全く理解してもらえませんでした。ちなみに私は「レコードプレーヤー」やパソコンのデフラグツール画面もじっと見るタイプです。同じ方いらっしゃいませんか?

 まあ動物占いはさておき、公式アカウントさんのつぶやきには「なんで今までなかったの」「見てるの大好き」「録画機能付いてたら…」等々、熱い反応がありました。ご同輩!








 この反応のよさに、公式アカウントさんもこうつぶやいています。


 本当に「中身ぐるぐる」を見たいひとが満足できるのか

 洗濯機なら、ドラム式で前から見放題じゃないか…とお思いかもしれません。しかし幼い頃、二槽式の洗濯機を上からのぞいていたあの感覚はやはり縦型でないと。

 そこで、洗濯の様子を確認させてもらうことにしました!

 東京・芝浦にあるシャープさんの東京支社。「中身ぐるぐる」が見たいとはやる私に広報部のKさんはさらりと告げました。「はっきり見えるわけではありません」。

シャープの新型洗濯乾燥機「ESーGX950」
シャープの新型洗濯乾燥機「ESーGX950」
むむむむむ…!?
むむむむむ…!?

確かに、ガラストップの天板部分は透けていますが、薄く色と模様(?)がついています。
これ、むしろ見えにくくしてないですか…?

「そうですね。『丸見えだと困る』という声がありますので。来客が洗濯機の前を通った時、洗っているモノが見えるのはイヤですよね」

……!! 確かに。

中が見える=スケスケ、ではない

 広報部のKさんによると、「中が見える」というのは「洗濯槽が回っている=動いている」ことが確認できること。最近の洗濯機は静かなので、ちゃんと動いているのか確認したいという声もあるそうです。
 ガラストップにしたのは、スケスケで中を丸見えにするためではなく、スタイリッシュなデザインで、かつお手入れがしやすいためだということです。内ふたがないので(シャープさん独自だそうです!)中の動きが見えるのです。

 こうして、スケスケの天板からぐるぐる回る洗濯物をのぞき見したい という私の願望は泡と消えたのでした。

 しかしそんな私の目に飛び込んだ別の洗濯機。ガラストップではありませんが、もしかしてこっちの洗濯機の方が中が見えませんか?

「そうですね。この機種も内ふたがないですし、確かにこちらの方が見えるかもしれません(笑)」

ESーTX950。昨年発売されたラインの後継機種。「スタイリッシュ」ではないかもしれない
ESーTX950。昨年発売されたラインの後継機種。「スタイリッシュ」ではないかもしれない
確かに見える!!
確かに見える!!

 この機種(ES-TX950、同850)もガラストップの機種と同じく6月25日に発売されました。しかし昨年出たラインの後継機種ということで、特に広報していなかったそうです。
 半円よりもやや大きめの透明なふた。とりあえずこちらの洗濯機の方がぐるぐるを堪能できそうです。でも以前から売られていたのですね。

 お値段は、ガラストップのGX950、850が想定価格17万~16万円(税別)、半円が透明のTX950,850が想定価格15万~14万円(税別)となっています。ちなみにどちらも「洗濯乾燥機」です。

右がガラストップのGX、左が半円の透明フタのTX。
右がガラストップのGX、左が半円の透明フタのTX。

さまざまなニーズ

 ハイアールは、6月にスケスケ洗濯機の試作品をお披露目しました。やはり「ぼーっと眺める」需要は、他社も感づいているようです。

洗濯の様子がじっくり見られる透明な洗濯機の試作品。個人的には横は透明でなくてもよいのです…とにかく上からのぞきたい!
洗濯の様子がじっくり見られる透明な洗濯機の試作品。個人的には横は透明でなくてもよいのです…とにかく上からのぞきたい!

 横からも見たいひともいれば、上から見たいひともいる。すべてのニーズに応えるのは大変そうですが、そこは目の付けどころがシャープ。公式アカウントのつぶやきどおり進むなら、フタが完全シースルーでぐるぐる見放題の洗濯機や、「フタの形状が選べる」とか…。ニッチなようで、意外なビジネスチャンスととらえた製品が生まれてくるかもしれません。

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