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【講評】たのしいジジネタンカ 笹公人選 「5万回斬られた男」

時事ネタを短歌に変換する「たのしいジジネタンカ」。斬られ役一筋で映画賞を獲得した福本清三さんをテーマに、題「5万回斬られた男」で募集した作品について、歌人の笹公人さんの講評です。

「太秦ライムライト」を撮影中の福本清三さん
「太秦ライムライト」を撮影中の福本清三さん 出典: (C)UzumasaLimelight

目次

時事ネタを短歌に変換する「たのしいジジネタンカ」。斬られ役一筋で映画賞を獲得した福本清三さんをテーマに、題「5万回斬られた男」で募集した作品について、歌人の笹公人さんの講評です。

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さてちょっと斬られてくるよとか言って立ちあがるときこぼれる色香  (埼玉県 むぎたうろすさんの投稿)

上の句の台詞は、おそらく作者の空想だと思いますが、
5万回斬られた男ならではの貫禄が感じられました。
福本さんには、たしかにストイックな男が漂わせる色気があふれています。

時代劇再放送を見る度に福本清三探す楽しみ  (神奈川県 いとうのりぴーさんの投稿)

同じことを思っている人もたくさんいるでしょう。
福本さんの最優秀主演男優賞受賞の影響で、
今後、斬られ役に意識を向ける人が確実に増えるでしょう。

五万回斬られる男の歌あれば指揮棒(タクト)は激しく振り下ろされる  (名古屋 あきえもんさんの投稿)

どんな交響曲だよ!というツッコミはさておき、
もしそんな曲があったら、指揮者も演出として指揮棒を
なで斬りするかのように振り下ろしたりするかもしれませんね。

<選者紹介>

笹 公人(ささ・きみひと)

1975年東京生まれ。歌人。「未来」選者。
歌集に『念力家族』、『念力図鑑』、『抒情の奇妙な冒険』。
他に『念力姫』、『笹公人の念力短歌トレーニング』、
絵本『ヘンなあさ』(本秀康・絵)、和田誠氏と共著 『連句遊戯』、
朱川湊人氏との共著 『遊星ハグルマ装置』など。

イラスト・杉木ヤスコ

笹公人公式ホームページ

「5万回斬られた男」、福本清三とは

 カナダ・モントリオールで7日まで開かれたファンタジア国際映画祭で、落合賢監督(31)の「太秦(うずまさ)ライムライト」がシュバル・ノワール賞(最優秀作品賞)を、主演した福本清三(せいぞう)さん(71

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