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話題

原作の魅力を幻想的な映像で再現、劇場アニメ『君の膵臓をたべたい』

提供:双葉社

『君の膵臓(すいぞう)をたべたい』完成披露試写会で舞台挨拶をした高杉真宙さん(中央右)ら
『君の膵臓(すいぞう)をたべたい』完成披露試写会で舞台挨拶をした高杉真宙さん(中央右)ら

目次

 劇場アニメ『君の膵臓(すいぞう)をたべたい』(9月1日公開)の完成披露試写会が7月24日に都内で開かれました。原作の小説(双葉社刊)は累計260万部を超え、昨年公開の実写映画もヒットを記録した「キミスイ」のアニメ化には、作者の住野よる氏がシナリオに立ち会ってキャラクターたちの心理を丁寧に描写。アニメならではの幻想的な表現も印象的で、「キミスイ」を既に知っている人も初めての人も感動できる作品に仕上がっています。

高杉真宙は僕と一緒に成長を実感

 舞台あいさつには、主人公の僕を演じた俳優の高杉真宙(まひろ)さん、桜良(さくら)役のLynn(リン)さんのほか、藤井ゆきよさん、内田雄馬さん、和久井映見さん、牛嶋新一郎監督、ロックバンド「sumika」が出席。映画の雰囲気さながらに、桜の花びらが舞う中を登場しました。

 衝撃的なタイトルの本作は、クラスで地味な存在の僕が、天真らんまんな桜良と繰り広げるはかないストーリー。お互いを名前ではなく「君」と呼び合う二人は、恋愛感情を超えた純粋で不器用な関係で心を通わせ合います。そして、僕が成長していく物語でもあります。

 俳優としての演技力を高く評価され、声優初挑戦となる高杉さんにとっても、作品は新たな成長のきっかけになったようです。「僕というキャラクターと一緒にたくさんの人と出会って、高杉真宙自身も成長して、やりきることができたと思っています。たくさんの人に温かく切ない物語が届いて、この2人の距離を感じていただけたら」と語っていました。

自身もアニメが大好きだという高杉真宙さん
自身もアニメが大好きだという高杉真宙さん

作品への愛情を語る声優陣

 声優陣は「舞う桜の中を歩くだけで胸がいっぱいになりました」と感慨深げ。作品への思い入れをたっぷり語りました。

 

牛嶋監督

皆さんがに愛情を持ってつくっていただいたので、妥協を許さず、いい作品になったと胸を張って言えます

 

高杉

声優というお仕事は夢だったので、この作品をやらせていただくと聞いて、あ然としてしまいました。自分が関わることができて本当に幸せだなと実感しました

 

Lynn

切ない物語ではあるんですけど、温かい言葉が胸の中に残る作品。桜良として生きることができてすごく幸せだと思いました

 

高杉

Lynnさんのおかげで僕というキャラクターがゴールに向かって走り続けられたんじゃないかと思います

 

Lynn

私も最初に高杉さんのお声を聞いた時に『あっ僕だな』としっくりきて。とても充実したアフレコの時間だったなという印象です

 

藤井

アフレコの最中も号泣して…。完成したものを今朝も見たんですけど、毎回泣いてしまうというか

 

Lynn

今も泣くんじゃないかと心配しているんです(笑)

 

内田

蒼(あお)さというか、本人たちの世代の感じでリアルな心の動きとかを直接訴えかけてくるような映像の表現でした

 

和久井

お母さんの立場になると、二度と取り戻せないことが増えていくことを感じてしまうので、このキラキラした時間がまぶしかったです。高杉さんはスタジオでも、僕というキャラクターがそこに存在しているような誠実な空気を感じました

 

高杉

うれしいですね。ずっと緊張して現場に立たせていただいたので
女優の和久井映見さん(左)も劇場アニメ声優に初挑戦
女優の和久井映見さん(左)も劇場アニメ声優に初挑戦

注目のバンドsumikaがスペシャルライブ

 神奈川県出身の4人(片岡健太、黒田隼之介、荒井智之、小川貴之)で構成された「sumika」は、作品のオープニングテーマ、劇中歌、主題歌の3曲を担当。原作者の住野氏もファンだという注目のバンドです。今回は住野氏や牛嶋監督との密な打ち合わせを繰り返して、作品の世界観だけでなくシーンの長さにもピッタリな曲を書き下ろしました。

 

sumika片岡

映画の中で自分たちの音楽を“掛け算”するというのは、バンドとしても夢でした。意気込み過ぎて、自分たちがつくっているものに納得できなくなって、最後に手掛けた曲は15回書き直しました

 

客席

えー!

 

sumika片岡

sumikaとして後悔のないものがお返しできたと思いましたし、心地良い形でこの作品に“掛け算”として加われて、本当に幸せでした

 

高杉

sumikaさんの曲と自分たちの声と、みんなでつくっている感じが映像から伝わってきました。先日ライブに行かせていただいたですけど、ステキなライブで僕自身も泣きそうになって

 

sumika片岡

みんなに言いふらしたいです。高杉さんもこう言ってたって(笑)」

 試写会の終了後にはスペシャルライブが行われ、主題歌「春夏秋冬」とオープニングテーマ「ファンファーレ」が初披露されました。

sumikaはライブパフォーマンスも行った
sumikaはライブパフォーマンスも行った

出演者によるユニット結成?

作品の重要なテーマでもある、ヒロインの「死ぬまでにやりたいことリスト」に関連して、登壇者らが「一生に一度はやってみたいこと」を告白しました。

 

牛嶋監督

バンジージャンプかな(笑)。映画にも生かせたりするんじゃないかと

 

sumika小川

劇中歌をつくるのが個人的な夢でした。(思い残すことは)もうありません、いやいや(自分でツッコミ)

 

和久井

小っちゃな時に楽しかった場所を全部見て行きたいです

 

藤井

宝くじをまず当てて、そのお金で映画をつくって、私も出たいです

 

内田

日本はもちろん、いろんなところに行って、いろんな国に一人ずつ友達が欲しいなと

 

Lynn

47都道府県全部を巡って、その土地のおいしいものを食べつくしたいです

 

内田

そうですね。ユニットで(笑)

 

Lynn

じゃあ日本から。友達いっぱいつくりましょう

 

高杉

僕も似ているんですけど、自転車で日本一周したいです

 

内田

一緒に行く? 3人ユニットにして

 

高杉

テント生活ですけど、大丈夫ですか(笑)
(左から)和久井さん、高杉さん、Lynnさん、藤井ゆきよさん、内田雄馬さんら声優陣のトークも弾んだ
(左から)和久井さん、高杉さん、Lynnさん、藤井ゆきよさん、内田雄馬さんら声優陣のトークも弾んだ

来場者には、その後の「キミスイ」を描いた小説も

  試写会では、実写映画を見たという女性も涙をこらえきれずに流していました。原作では描かれていなかった描写もあり、アニメならではの美しい表現と楽曲で作品の世界観を高めています。

 本作の劇場来場者特典として、住野よる氏が書き下ろした小説の配布も発表されました。『君の膵臓をたべたい』の未来を描いた「父と追憶の誰かに」と題されたエピソードに加えて、高杉さん・Lynnさんと住野氏による対談も収録。ファンにとっては見逃せない内容です。

©住野よる/双葉社 ©君の膵臓をたべたい アニメフィルムパートナーズ
©住野よる/双葉社 ©君の膵臓をたべたい アニメフィルムパートナーズ

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