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ことしは令和7年7月7日 30年ぶりの〝777〟心待ちにする人は

平成7年7月7日、ラッキーセブンの記念乗車券を求める人々
平成7年7月7日、ラッキーセブンの記念乗車券を求める人々 出典: 朝日新聞社

目次

来月7日は令和7年7月7日。7が三つ並ぶ「7・7・7」の日です。元号・月・日で7が三つ並ぶのは平成7年7月7日以来30年ぶり。この100年間で3回しかない「激レア」な日です。このメモリアルな日をどう過ごすのでしょうか? 過去の「トリプルセブン」の盛り上がりと照らし合わせて取材しました。

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婚姻届提出ラッシュで混雑予想

7が三つ並んだのは、平成7年7月7日の前は昭和7年7月7日。その前は大正7年7月7日ですが、大正7年は1918年なので、7・7・7の日はこの100年で3回目ということになります。

ちなみに、大正7年7月7日生まれの人は、平成7年7月7日に77歳になられました。令和7年7月7日で107歳の誕生日を迎えられます。

平成7年7月7日は、各地で婚姻届の提出が増えたといいます。当時の朝日新聞埼玉版は、「越谷市役所の市民課の窓口は7日、思いがけない『婚姻届』のラッシュに見舞われた」と報じました。

通常5~6件の婚姻届の提出が80件あり、7並びの「ラッキーセブン」という縁起かつぎ組が多かったといいます。

板橋区役所のホームページ
板橋区役所のホームページ 出典:板橋区役所

婚姻届ラッシュ再来なるかーー。今年の市区町村役場も、警戒を強めています。

板橋区役所はホームページに「令和7年7月7日(月曜日)は婚姻届の提出が集中します」と題したお知らせを掲載しています。

「婚姻届の提出が集中することにより、窓口が大変混雑することが予想されます。長時間お待ちいただく可能性がございますが、ご理解とご協力をお願いいたします」と注意を呼びかけています。

北海道旭川市役所も7・7・7による混雑が予想され、「番号札を取ってから手続き完了までに3時間程度かかる場合がある」としています。

各地の市区町村役場が公開している窓口の混雑予想カレンダーでも、7月7日は軒並み混雑が予想されています。

7・7・7にオープンした施設も

前回の7・7・7は、各地でトンネルが開通したり、施設がオープンしたりしました。

北海道歌登町(現・枝幸町)では、「天の川トンネル」が開通しました。当時の朝日新聞によると、777グラムの牛肉、777ミリリットルのビールなどで祝ったそうです。トンネルの南側に織姫橋、北側に牽牛橋があったのが天の川トンネルの名前の由来だそうです。

富山県立山博物館の「まんだら遊苑」も、前回の「7・7・7」に開苑しました。
「立山曼荼羅」の世界を幾何学的にかつ抽象的に表現した施設です。

まんだら遊苑の開苑を祝うテープカット
まんだら遊苑の開苑を祝うテープカット 出典: 富山県立山博物館提供

なぜ7・7・7だったのか。博物館の担当者によると、設計した建築家の六角鬼丈さん(1941年~2019年)が、「7は自分にとって大事な数字」と話したことや、ぞろ目のインパクトを狙ったとのことです。

今回の7・7・7では、湘南地域初の道の駅「湘南ちがさき」(神奈川県茅ケ崎市)がグランドオープンします。また、鹿児島県の加計呂麻島では、瀬相港のフェリーかけろま発着場所前に建設中の「加計呂麻ターミナル」がオープンする予定です。

777を集める人

7・7・7の日付をコレクションして楽しんでいる人たちもいます。

まずは切手収集を趣味とする人たちです。

切手に押される消印が「7・7・7」になるため、こうした消印を集めている人がいるといいます。

前回の平成7年7月7日は、各地の郵便局が記念押印を求める人でにぎわいました。

前回の7・7・7、昭和から平成への改元時に新元号と同じ字を使う地名として突如脚光を浴び、「平成フィーバー」にわいた岐阜県武儀町(現・関市)の平成地区近くの郵便局では、訪れた人々が700円切手と70円切手と7円切手で777円分の切手を貼った台紙に、7・7・7の風景印を押して、記念の一品を残しました。

平成7年7月7日の消印
平成7年7月7日の消印 出典: 朝日新聞社

切手収集の振興に取り組むNPO法人郵趣振興協会理事の水谷行秀さんは、「7の3並びは見た目にインパクトがあるため、このようなぞろ目については以前より一定の人気があります。30年前は各地で記念押印を求める人が多数出て、記念の台紙を用意して記念品が多数作られました」と振り返ります。

郵趣振興協会代表理事の吉田敬さんは、7・7・7の消印を大正どころか明治時代にまでさかのぼって集めているそうです。7・7・7だけでなく、「1・1・1」や「2・2・2」、「11・11・11」などのぞろ目もそろえているといいます。

明治七年七月七日の消印(部分)。吉田さんのコレクションから
明治七年七月七日の消印(部分)。吉田さんのコレクションから 出典: 日本郵趣振興協会提供

今回も、北海道旭川市の永山七条郵便局が、この日のために「七並び特別記念」の小型印を作るそうです。押印は1日限定で、7日しか押してもらえないそうです。

ただ、今回は、平成時代と比べると、盛り上がりはいま一つのようです。記者が、水谷さんの紹介で6月上旬に都内で開催された「切手市場」という催しに出向いたところ、7・7・7はあまり話題に上がっていませんでした。

ベテラン収集家の男性に話を聞くと、「前回は押印に行ったが、今回は行かないと思う」と話します。

盛り上がりに欠けるのは、切手集めを趣味とする人の減少や高齢化に加え、郵便料金の値上がりも理由の一つだといいます。

切手に押印してもらうためには、郵便はがきか、郵便はがき代以上の切手を貼った台紙が必要です。平成7年当時は50円でしたが、現在は85円です。「残念ですが、昔みたいに気軽に押せません」

令和7年7月7日に発行が予定されている特殊切手の記念押印
令和7年7月7日に発行が予定されている特殊切手の記念押印 出典: 日本郵便提供

鉄道の切符もコレクターズアイテム

鉄道の切符もコレクターズアイテムです。前回の7・7・7では、大阪駅に、「ラッキー番号三重連」の看板が出て、記念乗車券を求めて大勢が列を作りました。

今回、熊本電気鉄道(熊本電鉄)は「7並び記念乗車券」を500セット限定で発売します。区間式乗車券(420円区間・450円区間・230円区間のA型硬券)の3枚セットで、それぞれに「7・7・7」の日付が入ります。

7並びの記念乗車券
7並びの記念乗車券 出典: 熊本電気鉄道提供

また、記念乗車券を買った人は、乗車券のデザインとなっている「モハ71形」の撮影会に参加できるそうです。

熊本電鉄の担当者によると、「モハ71形」は昭和3年製造。もともとは広島県で、現在で言うところの「私鉄」として活躍し、後に「国鉄」に買い上げられ、戦後、熊本電鉄に譲渡された車両です。

このような車両は「買収国電」と呼ばれ、鉄道史でも重要だそう。さらに、熊本電鉄のモハ71形は日本国内で唯一、動くかたちで保存されており、貴重な機会なのだそうです。

パチンコ業界にとっても「特別な日」

また、「7・7・7」といえばパチンコ。パチンコメーカー団体の日本遊技機工業組合の広報ワーキングチームの担当者に7・7・7について聞いたところ、「我々パチンコ業界にとってもこの日は特別な日となります」と話します。

令和7年7月7日から、これまでよりゲーム性を高めた「LT(ラッキートリガー)3.0プラス」という機能を搭載した新機種が市場に導入されるそうです。

また、ユーチューバーらを起用した「PACHI-PACHI7(パチパチ7)」というプロジェクトでプレゼントキャンペーンも始める予定とのことです。

7・7・7に777メートルの山を登ろう

秋田県では、令和7年7月7日午前7時7分7秒に標高777メートルの山に登ろうというイベントが計画されています。

この山は、秋田県湯沢市の須川地区にそびえる標高777mの東鳥海山です。楽しみながら地域活性化に取り組んでいる地元の人たちが実行委員会を立ち上げ、参加者を募っています。

777メートルの東鳥海山に登る催し
777メートルの東鳥海山に登る催し 出典:実行委員会提供

事務局の担当者の方にお話をおうかがいしました。

「東鳥海山は古くから信仰の山として、多くの方が参拝に訪れていましたが、近年は登山客も減り登山道も倒木などで荒れてきているのが現状です。7が3つ並ぶ令和7年7月7日は、777mの東鳥海山にとっては注目を浴びる絶好の機会だと思っています。『一人でも多くの方に東鳥海山の魅力を感じて欲しい』という思いで今回のイベントを企画しました」

東鳥海山のふもとには、フルーツラインと呼ばれる果樹畑が広がっていて、7月は「品質日本一」と言われている三関さくらんぼの出荷時期でもあり、素晴らしい自然が楽しめそうです。

「みんなが気持ちよく登山できるように、私たちができる最善の準備をして、登山客も近隣住民もみんなが『良かった』と思ってもらえるようなイベントにしたいです」

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