連載
#41 小さく生まれた赤ちゃんたち
「小さく生まれたことは壁でない」20年前542gで誕生、男性の今
大学で映像を学んでいるそうです

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#41 小さく生まれた赤ちゃんたち
大学で映像を学んでいるそうです
20年前、22週6日で生まれた林太陽さん。542gの「超低出生体重児」でした。現在は大学に通い、映像の勉強をしています。「小さく生まれたことはそこまで壁になっていない」と話す太陽さん。いま思うことを聞きました。(聞き手:withnews編集部・河原夏季)
◇ ◇ ◇
林太陽さんの作品はこちら:https://taiyouhayashi.myportfolio.com/
林太陽さんのインスタグラム:https://www.instagram.com/taiyo__hayashi/
なんて客観的に自分のことを語れるのだろう。
太陽さんにインタビューしながら、私はそう思っていました。
物心ついたときから自身の誕生について見聞きし、「がんばりっこ」でも様々な家族とふれ合ってきたからこその感覚なのかもしれません。
母・英美子さんは、太陽さんが生まれた当初から成長記録をブログにつづっています。
小さく生まれたことを自らは発信しない太陽さんなので、何か思うことがあるのでは? 尋ねてみると、こう話してくれました。
「幼い頃からのことなので、特に何か思うことはありません」
「強いて言うなら中学に上がったとき、自分のことが何年もつづられている恥ずかしさはありましたが、多くの人が見て励みにしてくれたり、僕のことを目標にしていると耳にしたりして、なんてことないと思うようになりました」
映像監督を目指し、将来に向けて着実に自分の道を進んでいる太陽さんの姿はとても堂々としていました。
医療の発展に伴い救われる命は増えていますが、22週で生まれる赤ちゃんの死亡率は低くありません。障害とともに生きる方もいます。
私の息子は、23週で生まれました。SNSなどのおかげで、最近小さく生まれた赤ちゃんの様子はほぼリアルタイムで知ることができます。
しかし、成長したその後を聞ける機会はほとんどありません。小さく生まれた赤ちゃんはその後、どう成長しているのか、どんな悩みや思いがあるのか。直接伺いたいと、太陽さんに取材のお願いをしました。
太陽さんは、小さく生まれた赤ちゃんのその後の一例です。
今回、記事を読んだ方へ太陽さんの言葉がまっすぐ伝わるように、語り口調で構成しました。
太陽さんの話に何を感じたか、ぜひみなさんの感想をお寄せください。
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