ネットの話題
「これなら見られそう」残り2頭の鳥羽水族館ラッコ 見学方法を変更

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鳥羽水族館が3月中旬から、ラッコの観覧方法を変更することになり、SNSで話題になりました。ラッコ水槽前の混雑を緩和しようと変更されたもので、どんな内容か鳥羽水族館に話を聞きました。
先日、鳥羽水族館の公式SNSで、ラッコ水槽の観覧方法が変更になるというお知らせがありました。
2025年3月17日(月)より、ラッコ水槽の観覧方法を変更いたします。
— 鳥羽水族館(TOBA AQUARIUM) (@TOBA_AQUARIUM) February 17, 2025
皆様のご理解とご協力をよろしくお願いいたします。
詳しくはこちらから▶︎ https://t.co/N8jWPQsprf pic.twitter.com/a08RLYWn0J
鳥羽水族館のホームページには、「国内飼育のラッコが当館の2頭のみになり、観覧が混雑することが予想されます。観覧される全ての方に安全にご見学いただけるよう3月17日からラッコの観覧方法を変更します」との記載がありました。
今まではラッコの水槽はいつでも、そこに行けば見ることができました。しかし、3月17日以降は待機列に並んで待ち、10人ずつスタッフの誘導のもと水槽前に移動します。その後、水槽前の観覧スペースで1分間自由に見学する方法になるといいます。
待機列に並んでいた人に途中から合流することはできず、列の途中で離脱した場合は、再び最後尾から並ぶこととなります。
これに、SNSでは「多くの人が公平に見られるルールなので大賛成」「これなら見られそうで安心。行っても一目見ることもできなさそうだった」「近くで会える瞬間があると思うとうれしい」「もっと早くこの観覧方法にしてほしかった」などとコメントが付きました。
最近まで、国内の施設で見られるラッコは鳥羽水族館の2頭のほかに、福岡市にあるマリンワールド海の中道で1頭が飼育されていました。
しかし、1月初めにマリンワールドのラッコが死亡し、鳥羽水族館の2頭のみになってしまいました。
鳥羽水族館の担当者は「ラッコの頭数の変化との関連はわかりませんが、2025年1月の入館者数は前年同月比でプラス9%でした」と話します。
ラッコは、米アラスカや千島列島周辺の北太平洋沿岸に生息し、明治時代ごろまでは北海道にも多く分布していたようです。
しかし、毛皮を理由に乱獲されたり、タンカーの座礁事故で原油が流出して生息域が狭まったりして、数が激減しました。
国際取引が規制され、米国からの輸入は1998年に途絶えました。2000年には国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に分類しています。
多いときには日本各地で120頭ほどが飼育されていたラッコですが、現在は2頭のみになりました。
鳥羽水族館では、ますます来館者が増え、混雑による危険を防ぐための対応として、観覧方法を変更したそうです。
SNSの投稿には、「以前行ったときに水槽の前にずっと張り付いている人がいて満足に見られなかった」という意見もありました。
担当者は「水槽のすぐ前のエリアは収容人数が限られているということもあり、ラッコのお食事タイム開催中は混雑することが多いです。また、長時間、熱心に撮影をされていたお客さんもいました」と話します。
飼育スタッフがエサを与える人気の「お食事タイム」は変わらず実施するものの、「混雑状況によってはお食事タイム中を目指して列に並んでいただいても終了前に案内できない可能性はあります。ただ、水槽に近い待機列ではラッコが視野に入りますので、待ちながら見学することもできます」とのことです。
担当者は「来館者には、フラッシュ撮影をしない、水槽のガラスをたたかない・蹴らないといった通常のマナーを守っていただき、安全に列で待っていただき、楽しんでもらえればうれしいです」と話しています。
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