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「ドイツ そば職人2名」 北海道の高校、卒業生の〝進路〟幕に反響
「チケットをうまく使えるかは生徒次第」
校舎にかける垂れ幕に、「ドイツ・デュッセルドルフ そば職人2名」と進路を掲げている高校があります。垂れ幕といえば、在校生のスポーツ大会での活躍や受賞などを知らせるものが多いですが、海外で「そば職人」としての就職を知らせるものは、珍しいような……。垂れ幕を掲げている北海道北部の高校に、狙いや過疎地の高校ならではの工夫を聞きました。
どーん。 pic.twitter.com/nVkB1jkWFo
— 幌加内高校ですが何か?【公式】 (@horokooo) January 17, 2025
幌加内高校は、北海道北部の人口1200人ほどの幌加内町唯一の高校。幌加内町は、そば畑の面積が日本で一番大きく、日本で最も寒い-41.2℃を記録した町です(同町ホームページより)。
幌加内高校は、1954年に創立された町立の昼間定時制の農業高校です。
現在の在校生は42人。自宅が遠方の生徒も多いため、9割が寮生活を送っており、7人が道外の生徒です。
生徒数を増やそうと、同校では2020年度から「地域みらい留学」という仕組みを使い、道外の生徒も積極的に募集。地域みらい留学は、生徒自身の興味をベースに、住んでいる都道府県外の高校への進学を斡旋するプログラムです。
それと同時に、学校の特徴を発信するため、現在のX担当者が主導してSNSの活用を始めました。ユーモラスな投稿が人気となり、現在のフォロワーは1万人以上になりました。
アカウントでは、同校の生徒たちや学校の様子を伝えると同時に、同町の魅力発信の役割も果たしています。
今回の投稿で目立ったのはなんといっても「ドイツ・デュッセルドルフ そば職人2名」のインパクトです。
8万を超える「いいね」がついたことは、X担当者は「狙い通りの反応」だといいます。
「デュッセルドルフのインパクトが強いですから」
そもそも同校では、同町の特産品がそばであることから、全員が履修する科目に「そば」があります。授業では、そばの栽培管理、加工、製造、調理、販売、店舗運営などを学ぶことができます。
ドイツには「そば庵」というそば屋があり、そこでは同校ゆかりの人が働いています。そのつながりもあり、今年、ドイツから同校へ直接、求人があったといいます。2名が応募し、オンラインでの説明を受けるなどした後、無事就職が決まったのだそう。
一人は岐阜出身で、元々海外での就職に興味があったという生徒。そば庵からのオファーがあることが伝えられた際、生徒は身を乗り出して「めっちゃ興味あります」と意欲をみせ、念願叶っての就職だといいます。もう一人は道内出身者で、自ら手挙げがあったそう。
X担当者は、「そもそも卒業してすぐにヨーロッパで就職する高校生は、かなり少ない。その少ないチケットをうまく使えるかどうかは、生徒たち次第です」とエールを送ります。
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