マンガ
夜廻り猫原画展が開催 キャラクターたちが「おみくじ」で励まします
丸善丸の内本店で14日まで開催
誰かが心で泣いている涙の匂いをかぎつけた、猫の遠藤平蔵が話を聞くマンガ『夜廻り猫』(作者・深谷かほる)。そのやさしい世界観がそのまま飛び出してきたような原画展が、丸善丸の内本店(東京都千代田区)4階ギャラリーで14日まで開かれており、多くのファンが訪れています。(withnews編集部・水野梓)
マンガ『夜廻り猫』は2015年、漫画家の深谷かほるさんがTwitter(現X)で発表し始めた8コママンガです。
始まりは、入院した息子のためにコピー用紙へささっと描き、「せっかくならSNSに投稿したら?」と勧められたこと。SNSで話題になり、続きを投稿するようになって、商業連載につながりました。単行本(講談社)は2024年12月に11巻が発売されています。
夜廻り猫・1 pic.twitter.com/tCjOI1zy6R
— 深谷かほる「夜廻り猫」11巻 (@fukaya91) October 22, 2015
2017年には「第21回手塚治虫文化賞短編賞」を受賞。2023年にはNHKでアニメ化されるなど作品の世界が広がり、ファンからは「自分のところにも遠藤に来てほしい」といった声が寄せられています。
丸善丸の内本店4階ギャラリーで14日まで開かれている原画展では、マンガに登場するキャラクター、猫の長老の「元重郎」が、イタリア・ローマにある彫刻「真実の口」のようになってお出迎えします。
なんとこの「真実の口・元重郎」は実際に手を入れて、「おみくじ」が引ける「夜廻りみくじ」になっています。夜廻り猫スタッフでもある造形作家・いしだのりこさんを中心に制作した力作です。
深谷さんは「私は展覧会が好きです。絵がうまいわけではないんですが、お客様に笑ってもらったり、参加してもらったりする仕掛けを考えて形にするのが大好きなんです」と笑います。
「おみくじ」は1人1枚、無料でひくことができますが、グッズがもらえる「当たり」も用意しています。
深谷さんは「夜廻り猫のいろんなキャラクターが『いかさま占い師』になり、いかさまとはいえ心をこめて、引いてくださった方を慰め励ますものです。どんなキャラクターのバージョンになるかが運で、あなたの今日を占います」と話します。
ほかにも、「夜廻り猫」が始まるきっかけとなった「第1話」をはじめとした40点ほどのマンガの原画や、単行本の表紙などのカラー原画も鑑賞できます。
深谷さんやスタッフが制作した立体作品や、夜廻り猫のキャラクターたちが登場する大きな絵画も展示されるなど、見どころはたくさん。
夜廻り猫の読者たちが「かるた」の句を投稿したものに、深谷さんがイラストをつけて本にした「カルタ本」の3冊目も発売されています。
深谷さんは「普段がんばったり耐えたり考えたりして生きている仲間のみなさまに、わずかでも楽しさを感じていただけたら嬉しいです」と話しています。
久々の原画展をします
— 深谷かほる「夜廻り猫」11巻 (@fukaya91) December 4, 2024
詳報はこちら!
とき:2025年1/8〜1/14(1週間だけです)
ところ:東京駅の目の前、丸の内オアゾ内
丸善・丸の内本店4階ギャラリー
・入場無料
・全員プレゼントの新作あり
・展示物:漫画原稿、キャンバス画、立体作
品、この時だけ見られる作品いろいろ… pic.twitter.com/whPEaymJe0
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