「特別じゃない日」をテーマにした単行本が発売された漫画家・稲空穂さん。SNSで発表して注目を集めた漫画「ワリカン」に込めた思いを聞きました。
数人の男の子たちが小銭を集め、楽しそうにお菓子を分け合って食べている――。
そんな様子をほほえましく見守っていた、コンビニで働く少女。
しばらくすると、男の子たちが真剣な顔で、残り1本になったお菓子を、店員の少女に差しだします。
「食べてもらえてよかったあ」「ケンカになるところだったな~」
ワリカンでお菓子を買った男の子たちは、不公平になるよりも、店員の少女にお菓子を食べてもらいたかったのでした。
よく家族と晩酌をするのですが、例えばポテチを二人で分け合うと、当たり前ですがすぐ無くなってしまいます。
けど一人で食べるより不思議とおいしいと感じるんですよね。
後日、「あのポテチすごく美味しかったなあ~」と改めて買って、一人で食べると「うん……まあ普通においしい」となります。
誰かと一緒に食べるということが、最高の調味料だと思っています。