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連載

#34 特別じゃない日

熱でバイト休んだ先輩 後輩のお見舞いの品は「雑炊」? 選んだ理由

 

漫画「熱が出た日」の一場面。バイト先の先輩が気になる少女。熱で休んだ先輩を気にかけて…
漫画「熱が出た日」の一場面。バイト先の先輩が気になる少女。熱で休んだ先輩を気にかけて… 出典: 稲空穂さん提供

目次

 「特別じゃない日」をテーマにした単行本が発売された漫画家・稲空穂さん。ツイッターで発表して注目を集めた漫画「熱が出た日」に込めた思いを聞きました。

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漫画「熱が出た日」
漫画「熱が出た日」 出典: 稲空穂さん提供

漫画のあらすじ

 バイト先の先輩が気になっている女子高校生の純加。今日は先輩が熱を出してバイトに来られないと聞き、一人暮らしの先輩の家にごはんがあるのか心配になります。

 そして向かった先は、おばあちゃんの住む家。純加が熱を出したとき、おばあちゃんが必ず作ってくれた雑炊を思い出したのです。

 おばあちゃんは詳しい事情は聞かずに「消化にいいように小さく切るといいのよ」と野菜の切り方を教えてくれ、一緒に作ります。

 雑炊の入った土鍋を持って先輩の家に行くと、先輩がアパートの大家さんに「雑炊ごちそうさまでした。めっちゃうまかったです」と言っていて…。「必要なかった」と落ち込む純加を見て、大家さんは「純加ちゃんのもしっかり食べなさいよ」と先輩に伝えます。

 玄関先で「私が作らなくてもよかったというか…」「いや食べたい。すげー元気出そう」と、やりとりの末に雑炊を渡すことができた純加。

 気持ちが伝わったかどうかは微妙ですが、純加がおばあちゃんっ子だということは先輩も実感したようです。

作者・稲空穂さんからのメッセージ


 子どもの頃、風邪を引いたときには、決まって母が野菜入りの雑炊を用意してくれました。食欲がない時も母の雑炊なら食べることができました。

 逆に元気な時は雑炊を食べることはないため、雑炊は風邪を引いたときだけのごちそうです。

 熱が出た日も、ごちそうを食べる楽しみがあった子ども時代でした。

    ◇

 〈稲空穂=いな・そらほ〉 静岡県出身・在住の漫画家。会社員を経て2017年に「おとぎ話バトルロワイヤル」(KADOKAWA)でデビューし、「特別じゃない日」で日常をテーマにした作品に挑戦中。老夫婦や女子高校生、主婦、バイトの青年……それぞれの小さな幸せがつながっていく物語を描いていて、実業之日本社から第1集、第2集が書籍化。2023年3月に第3集「特別じゃない日 一緒に食べよう」が発売された。Twitterアカウントは@ina_nanana

 withnewsでは原則隔週水曜日に、稲さんの漫画とともに作品に込めたメッセージについてのコラムを配信しています。

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