連載
#55 どうぶつ同好会
「元気のないチアリーダー」 言い得て妙なイソギンチャクつかむカニ
撮影した飼育員に話を聞きました
両方のハサミにイソギンチャクをつかんで、ゆっくりと動かす姿がまるで「元気のないチアリーダー」みたい――。そんな動画が注目を集めています。撮影した飼育員に話を聞きました。
元気のないチアリーダー pic.twitter.com/nzpPMYSkbE
— すさみ町立エビとカニの水族館 (@ebikaniaquarium) January 17, 2023
和歌山県すさみ町にある「すさみ町立エビとカニの水族館」。
世界中から集めたエビとカニを中心に、ウミガメや地元で採集された魚などを展示しています。
そんな水族館のツイッターアカウントが17日、「元気のないチアリーダー」というタイトルで動画を投稿しました。
映っているのは「キンチャクガニ」で、両方のハサミにイソギンチャクをはさんでいます。
チアリーダーがポンポンを手にしているように見えるその姿で、ハサミをゆっくり左右に動かしています。
確かに「元気のないチアリーダー」のように見えるこの動画。
「水曜日の仕事終わりの私」「がんばれキンチャクガニ!」といったコメントが寄せられ、いいねは2000を超えています。
「いつになくゆっくり動いていたので動画を撮影しました。いつもはもっとリズミカルに動いています」
そう話すのは、飼育員の千田茜さんです。
お互い共生関係にあるというキンチャクガニとイソギンチャク。
キンチャクガニにとってはタコなどを威嚇する際に有効で、イソギンチャクはカニの餌のおこぼれをもらえるメリットがあるそうです。
つねにハサミでイソギンチャクを挟んでいますが、食事の時などに離すこともあるといいます。
実は千田さん、このツイートの5日前にカブトガニが活発に動く様子を投稿して40000を超えるいいねを集めたばかり。
今回は対照的にのんびりとしたカニで注目を集めました。
「思った以上に伸びてよかったです。キンチャクガニを応援してくれるコメントがあったのがうれしかったです」
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