連載
ロシアが軍事侵攻を選んだ理由「正直わかりません」 18歳の疑問に
クリミア半島の成功体験
日々、事態が刻々と変化するウクライナ情勢。10代から「そもそも」の疑問を募ると、実は見落としていたかもしれない根本的な疑問が集まりました。「なぜ軍事侵攻という手段に出たのか」。元モスクワ支局長の、駒木明義論説委員が答えます。
正直わかりません。冷静に考えればこんなアホな判断はしないはずです。
ただ、ひとつ言えるのは、うまくいくと思っていたのだと思います。
2014年にロシアはウクライナの一部であるクリミア半島を占領しました。そのときはたいした抵抗を受けず、ウクライナ軍は無血開城しました。中にはロシア側に寝返ったウクライナ兵もいたほどです。その成功体験がありました。
また、プーチン大統領は「ロシア人はウクライナと一緒になりたいと思っている。ウクライナ人もそう思っているはずだ」と見誤りました。「ロシアと一緒になりたいウクライナ人のために、自分は『正しい状態』に戻そうとしている。そしてウクライナ人もそれを望んでいる」と思ってしまったのだと考えられます。
なぜそういう誤解がなぜ起きたか。考えられる理由の一つがコロナです。
コロナ禍で誰とも会わず、一人でうじうじ考えているうちにおかしな考えで支配されたんじゃないかという気がしています。
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