「言っていることが違う」と苛立つ気持ちはきっと、誰にもあるものでしょう。
医療はまさに日進月歩で発展します。赤ちゃんや妊婦さんの健康を守るために、妊婦さんの飲酒や体重増加の影響が研究され、知見が蓄積していき、その過程では従来の指導内容が覆されることも。しかし、それによりリスクが避けられるなら、悪いことではないはずです。
飲酒や体重増加の事例からは、情報をアップデートする重要性、特に自分が当事者でなく、最新の情報に接しにくいとき、軽はずみに当事者にアドバイスをしてしまうことの危険性がわかります。
そのため、妊婦さんやその周囲の人が妊娠についての情報を探すときは、まずは厚生労働省など、公的機関の発信する最新の情報を参照するようにしましょう。また、妊婦さんに何かアドバイスをしたくなったら、「自分のときはそうだったけれど、今は違うかもしれない」と一旦、立ち止まることも必要です。
この公的機関というのも大事なところで、ただ最新なだけの情報は、正しいかどうかの検証がなされていないだけのこともあります。
公的機関が推奨するにあたっては、その情報は複数の専門家が世界や国内のデータを検証した上で、その機関が責任を持って提言しているはずのものです。他の情報よりも信頼性は高いと言えるでしょう。
そして、その情報が修正されたときに、柔軟にそれを受け入れることが必要です。妊娠など医療に関わる情報は、アップデートされるもの。ただでさえ妊娠中は肉体的、精神的な負担が多いものですから、そういう心構えでいる方が、結果的に、赤ちゃんや妊婦さんを守ることにつながると言えそうです。
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